6月30日「君が代」調教NO!裁判第3回口頭弁論 傍聴・報告集会参加、ありがとうございました

630日の期日に向けて、私が不起立処分を受けた時に勤務していた中野中学校校区に「えぇっ!元中野中学校の先生が…!?市教委相手に裁判!?」の見出しの裁判紹介ビラのポスティングを行いました。支援の多くの方に協力いただき、3週間かけて約15000校区のほぼ全戸にポスティングできました。「『君が代』調教NO!処分取消裁判」第3回口頭弁論には、そのビラを見てこの裁判を知ったという方2人傍聴に来られました。社会のあり方として、「君が代」起立・斉唱できない教員を処罰する社会であっていいのかと問題提起する一歩になったと感じています。

 

今、大阪地裁の傍聴席は一つ空けて座るコロナ定員なので、口頭弁論が行われた大阪地裁809号法廷の定員は18人でした。市教委の裁判担当が2人入ったので、支援に来ていただいた人で傍聴できたのは、16人だけでした。弁護士さんから裁判長に「次回は大法廷を検討してほしい」と要望してもらいましたが、この日の法廷が終わった時点では、次回第4回口頭弁論の場所は未定です。

 

3回口頭弁論では、前回口頭弁論で原告(私)が陳述した、被告答弁書への全面的反論・原告第1準備書面42ページ)に対して、被告(大阪市)が反論する被告第1準備書面を陳述しました。原告(私)の方からは、請求原因を追加する書面として、原告第2準備書面を陳述しました。これは、2015123日付教育長通知で命じられた内容の2015312日中野中学校卒業式が、憲法26条、教育基本法前文、第1条等、及び、子どもの権利条約第282項、第291項に違反する違法な特別教育活動であり、その式次第に従うべく命じられた職務命令並びに大阪市国旗国歌条例第4条の適用が違法であると主張するものです。裁判長が、原告・被告それぞれに、相手方書面に対する反論意思を確認し、次回4回口頭弁論日時を922日(水)13:30に決めて閉廷しました。どの法廷になるかは未定です。

 

ひき続き、弁護士会館に場所を移して報告集会を行いました。

谷弁護士から被告第1準備書面と原告第2準備書面について概略の説明があった後、冠木弁護士から、原告第2準備書面について詳しい説明がありました。まず、1910年発行の学校儀式要鑑にある教育者・相島亀三郎の見解(学校儀式の教育的価値は会場の様子・雰囲気による感情の陶冶にあり、訓話の内容よりも儀式そのものやり方、外形にあらわわれる部分だと指摘する見解)の紹介を通して、戦前の学校儀式による「教育」が「教化」であったことを確認していること。次に、戦後、日本国憲法と旧教育基本法の成立によって「国家のための、臣民としての教化」は否定され、平和的な国家及び社会の形成者としての「国民の育成」を目的とした教育を受けることが国民の基本的人権として保障されたこと。卒業式・入学式においては、教育を受ける権利の主体である児童・生徒を主人公とする努力がなされてきたこと。それらの努力は押しつぶされ、強制によって、壇上正面に貼られた「日の丸」に向かって、全員が、姿勢を正して「君が代」を斉唱させられることによって国家への敬意を刷り込まれる現在の大阪市立学校の卒・入学式による「教育」は、戦前と変わらない「教化」であり、憲法、教育基本法、子どもの権利条約に違反すること。等です。冠木弁護士からは、最後に。この原告第2準備書面は、「君が代」処分撤回裁判としては、新しい切り口の主張であり、支援運動の広がりにつながる可能性があることが指摘されました。(証拠として提出した、卒業式改革の努力についての証言・小芝証言と添付資料を回覧しました)

 

私の方からは、まず、被告第1準備書面が「原告は縷々主張しているが、被告は本件の判断にあたって必要と考える点について反論を行う。」として、事実関係の部分をスルーしていることの意味が大きいと思うという感想を述べました。私は、訴状、第1準備書面に、校長が不起立を目立たせないようにする座席配置を行ったこともあって「生徒・保護者のほとんどだれも私の不起立を見ていない」という、5年にわたる人事委員会審理の中で明らかにしてきた事実を記載しています。それに反論しないまま、大阪市はこの書面の中でも、また「特に卒業式という節目となる式典において非違行為を行ったことで、生徒としてもその記憶は障害(ママ)にわたって残り得るのであり、影響は極めて大きい。」とコピペによって主張しています。しかし、認定された事実をもとにすれば、どの生徒にどんな記憶として残るのか答えられないのは明らかです。次に、被告(大阪市)が原告第2準備書面に次回反論すると答えたことについて、意味が大きいと思うという感想を述べました。今回の被告第1準備書面でも、原告第1準備書面の第2と第4には反論せずにスルーしています。学校儀式を通した教育のあり方については、彼らが一貫して論点にすることを避けてきた部分です。それを正面から問題にする原告第2準備書面に対して、次回、被告大阪市がどんな反論をするのか大変興味深いと思います。最後に、こちらが、東京の判決は、大阪のこの件には援用できないと主張したことに、20151221日の大阪地裁判決(奥野さんの減給処分に対する内藤裁判長の判決)を持ち出してきたことに対して、ZAZAでともに大阪府を相手に闘ってきた仲間と共通の土俵ができたと思ったという感想を言いました。大阪府立学校のZAZAの仲間が大阪府の国旗国歌条例や職員基本条例を問題にして訴えた裁判で、内藤裁判長は、こちらの訴えた内容を無視し、何らの根拠も示すことなく、「君が代」起立が「慣例上の儀礼的所作」であるとの東京の判決を踏襲、国旗国歌条例や職員基本条例が合憲としました。悔しい思いをしましたが、大阪市がその判決を反論の根拠に持ち出したことで、他のZAZAメンバーと共通の土俵で、反論の機会する機会ができたと思います。

 

ポスティングされたビラを見て来てくれた人からは、愛国心のあり方としてこんなやり方で押し付けられるのはおかしいと思う、人権の問題だと思うとの発言がありました。訴えれば、応えてくれる人がいることを実感できる報告集会になりました。

 

今後ともご支援、よろしくお願いします。

 

※中野中学校区配布裁判紹介チラシ

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/06/d-tac_bira_nakanochugakko.pdf

※訴状

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2020/12/sojou.pdf

※答弁書

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/03/20210216oosakashitobensho.pdf

※原告第1準備書面

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/04/syomen20210416.pdf

※被告第1準備書面

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/06/20210622hikokujunbishomen1.pdf

※原告第2準備書面

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/06/20210623genkokujunbishomen2.pdf

※小芝証言

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/07/koshibashogen.pdf

 

 

 

( D-TaCブログより・・・・・「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判

 

630日(水)第3回口頭弁論傍聴・報告集会にご参加を!

 

3回口頭弁論 11:30 大阪地裁 809号法廷

 

報告集会 引き続いて1時間 大阪弁護士会館 1110号室

 

案内チラシはこちら

 

 630日の3回口頭弁論に向けて、被告(大阪市)第1準備書が届きました。前回口頭弁論で陳述した原告(松田)第1準備書面(42ページ)への反論です。

 

原告第1準備書面の骨子と被告第1準備書面の骨子を並べた資料(5ページ)はこちら

 

被告(大阪市)第1準備書面の最初の部分は「本書面は、原告の第1準備書面に対する被告の反論を目的とするものである。但し、原告は縷々主張しているが、被告は本件の判断にあたって必要と考える点について反論を行う。」です。

 

では、反論しなかった部分はどこなのでしょう?

 

それは、「第1 事実関係について」「第2 国民主権原理に反すること」「第4 子どもの学習権及び教師の教育の自由侵害について」です。

 

原告第1準備書面

 

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/04/syomen20210416.pdf

 

「第1 事実関係について」にコメントしなかったことから、校長・教育委員会が、原告の「君が代」学習・指導や「君が代」強制がもたらすものについての質問・指摘に対して答えなかったこと、及び、原告の不起立が式の進行・雰囲気にまったく影響しなかったばかりか、生徒・保護者の中に原告の不起立を見た者がいないと思われる状況だったことが事実として確定しました。また、「第2 国民主権原理に反すること」「第4 子どもの学習権及び教師の教育の自由侵害について」にコメントしなかったことから、「君が代」強制によってどんな卒・入学式、どんな教育をしたいのか市教委はそれにふれられたくないのだということがわかります。

 

では、被告第1準備書面に書いていることは何でしょうか?

 

それは、大阪府国旗国歌条例の規定に沿って教職員に「君が代」起立・斉唱を命じることを、何の根拠を示さないまま「合憲・合法」とし、起立・斉唱は、国旗国歌条例の下においても「儀礼的な所作」とした20151221日大阪地裁判決(内藤判決)の紹介だけです。しかし、内藤判決自身が何の根拠も示さず、むりやり結論だけを書いたものなので、何の説得力もありません。誤字脱字も多い恥ずかしい判決です。

 

3回口頭弁論に向けて623日に提出した原告第2準備書面は、被告大阪市が最も嫌がっている論点、「君が代」強制によってやろうとしている「教育」が「調教」=「教化」であり、戦後の教育原則や子どもの権利条約に違反していることを主張するものです。「君が代」調教NO!処分取消裁判の論点が全面的に明らかになる第3回口頭弁論傍聴、報告集会にご参加ください。

 

D-TaCは、「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判が20153月大阪市立中野中学校卒業式での「君が代」不起立をめぐる裁判であることを明らかにして闘うことを決定し、「えぇっ!元中野中学校の先生が!?市教委相手に裁判!?」の見出しの裁判紹介ビラ校区全戸ポスティングを進めています。517日の木川南小学校久保校長の提言は、教育の問題は社会の問題と考えるべきと指摘しています。「君が代」強制についても社会の問題として対話・論議を深めていきたいと思っています。校区全戸ポスティングはその第一歩です。

624日、「D-TaC 顛末書にかかわる質問書」を大阪市教委に提出しました。20153月、松田さん処分のために大阪市教委から求められた「顛末書」のあり方は人権侵害です。2015330日付で松田さん個人が提出した「顛末書の目的・性格等についての質問(松田)」に市教委は答えないままでした。教育のあり方に提言を発したら処分をちらつかせるような理不尽がまかり通っている状況をただす必要があります。松田さんが質問書を提出してから6年たちますが、D-TaCとして今、「顛末書」のあり方をもう一度問題にすることにしました。

 

 

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422日「君が代」調教NO!裁判第2回口頭弁論

 

 傍聴・報告集会参加、ありがとうございました

 

 

 

422日の「『君が代』調教NO!処分取消裁判」第2回口頭弁論と報告集会には、30人あまりの方に参加いただきました。ありがとうございました。

 

口頭弁論が行われた大阪地裁810号法廷は、一つ空けて座ることになっていて傍聴者17人で満席。多くの方に傍聴いただけず、報告集会の参加だけになってしまったことをお詫びします。

 

2回口頭弁論では、416日に提出していた原告第1準備書面の陳述を確認し、次回630日(水)11:30 809号法廷と確認して終わりました。その一週間前までに、被告が原告第1準備書面に反論する被告第1準備書面を提出し、原告の方も追加主張の書面を提出することになりました。次回の法廷については、報告集会での論議を受けて、大法廷に変更できないか、弁護団から要請してもらうようにしたいと思っています。

 

 

 

場所を弁護士会館に移して行った報告集会では、冠木弁護士、谷弁護士、櫻井弁護士3人の弁護士から、被告答弁書に反論する原告第1準備書面の以下のポイントについて説明いただきました。

 

  1. 事実経過の部分では、「被告は、原告が国旗国歌条例と職務命令に反して『君が代』斉唱時に起立・斉唱しなかったことを処分理由としてあげるが、それが誰にどんな悪影響を与えたのか、一切明らかにしていないこと、国旗国歌条例の下で出された教育長通知と起立・斉唱職務命令が原告の人格を破壊し、教育を荒廃させ、児童・生徒の人権を侵害するものであるとの原告の上申書の主張に誰も答えず、無視するばかりであったことを明らかにしたこと。

  2. 国旗国歌条例と教育長通知・職務命令は、天皇を神聖・絶対的な存在と「感得」させる戦前の学校儀式の「伝統」を引き継ぎ、日本国家を「崇高で従うべき存在」と「感得」させる「調教」教育とそれを拒否する教職員の排除目的とするもので、憲法の国民主権原理に反し、また、教員としての思想・良心の自由を侵害するもので、憲法違反あること。大阪市国旗国歌条例の下での今回事案には、東京の事例についての最高裁判決は援用できないこと。

  3. 訴状の「子どもの権利条約」違反、「教員の地位に関する勧告」違反の主張に加え、「国際人権規約(自由権規約)」違反であるとの主張を行ったこと。

 

また、次回第3回口頭弁論に向けて、国旗国歌条例と教育長通知・職務命令による「君が代」強制が、改悪された現行教育法規にすら違反するという追加主張を提出する方針が弁護団から示されました。

 

 

 

 松田さんの方からは、裁判を論理を戦わす空中戦にすることなく、事実にもとづく主張ができるようさらに努力したいと思っているとの話がありました。

 

また、20153月の「君が代」不起立当時、2012年の国旗国歌条例成立直後の不起立事例に対して市教委が学校名を公表して当該校に多大な困難を生じさせたことを批判して「市教委に対して「学校名を公表するな。こちらから公表するつもりはない。」と言い、5年間の人事委員会闘争では、学校名を公開せずに来たが、この裁判では、大阪市立中野中学校での事案であることを明らかにして闘うとの報告がありました。

 

今後とも、ご支援、よろしくお願いします。

 

 

 

なお、原告第1準備書面は、D-TaCブログから読むことができます。

 

要約

 

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/04/shomen20210416youshi.pdf

 

全文42頁)】

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/04/syomen20210416.pdf

 

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 大阪維新の教育支配にたちむかう

    『松田さん処分取消裁判』にご支援を

 

●第2回口頭弁論   
 4月22日(木)13:30 大阪地裁810号法廷
 報告集会 同日14:00~15:00 大阪弁護士会館1110号室

 

【呼びかけチラシはこちら

 

 第2回口頭弁論は、原告(松田)第1準備書面陳述です。

 第1準備書面の内容は、被告(大阪市)答弁書に対する全面的な反論です。

 

 * 全文はこちらでダウンロードできます(42ページあります)。

 * 4ページに要約した資料をこちらに掲載します。

 

  • 被告が、訴状の「本件不起立に至る事実経過」について、「概ね認めるが、正確な事実経過については後述の第3の通りである」として答弁書に記載した内容が、「君が代」指導にかかわるやり取りをすべて消去し、人事委員会証人尋問で明らかになった事実も無視したものであること(処分根拠は、「君が代」斉唱時に不起立だったという外形的事実のみであること)。

 

  • 「起立・斉唱の職務命令や大阪市国旗国歌条例は、『旧来の習慣』である起立・斉唱という慣例上の儀礼的所作を命ずる行為であり、『式の秩序を維持し厳粛な雰囲気を保つために必要・正当なもの』とこれまでの判決によって認められている」という被告主張に対して、これまでの判決は、大阪市のこの事例についてのものではないこと、大阪市国旗国歌条例・職員基本条例・教育長通知・職務命令は、一体として、天皇を神聖・畏敬すべき崇高な存在と「感得」させる学校儀式の「伝統」を引き継ぎ、日本国家を従うべき崇高なものと「感得」させる「調教」の場をつくりだすためのものであって、違憲・違法であること。

 

  • 「君が代」起立・斉唱を命じ、従わないことをもって処分することが国際人権規約(自由権規約)違反であること

 

  • 原告の上申書、上申書(2)や陳述書の内容を「斟酌すべきものがない」との一言で切り捨て、検討していないことが問題(「教員の地位に関する勧告」第50項違反)であり、手続きに瑕疵があること

 

 傍聴・報告集会参加をよろしくお願いします。

 

 

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(『「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判』の支援の会、「D-TaC」からの報告を掲載します。)

 

2021.2.24『「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判』第1期日報告

松田さんが「君が代」不起立の理由を冒頭陳述

報告集会で意見交流~教育のあり方を問う裁判へ~

 

11:30開廷時には、コロナ禍で一席ずつ空けた定員18人の傍聴席は満席。入廷できなかった申し訳ありませんでした。

中山裁判長から訴状答弁書の陳述確認が行われた後、松田さんが冒頭意見陳述を行いました。不起立と処分の経過を述べ、大阪市立学校の「日の丸・君が代」強制が、教育とはとても言えない「調教」であることを告発。それへの加担となる起立・斉唱はできなかったと不起立の思いを述べると同時に、「起立・斉唱は慣例上の儀礼的所作」「職務命令は、厳粛さ・秩序・雰囲気の確保のために必要」という最高裁判決の枠組みは、子どもの権利の視点から抜本的に見直されなくてはならないと訴えました。

その後、次回2回口頭弁論の期日を「422日(木)13:30 810号法廷」と決めて閉廷しました。

 

引き続き、場所を弁護士会館1110号室に移し、報告集会開催。最初に、冠木弁護士、櫻井弁護士、谷弁護士の弁護団紹介がありました。谷弁護士からは、人事委員会での論点と不当裁決を踏まえて、子どもの権利条約やCEART勧告など国際基準を申し立てに加えていることなど、原告の主張のポイントを解説いただきました。松田さんからは、「君が代」強制が教育のあり方に反していることを訴え続けたにもかかわらず、校長・市教委がそれを無視し続けたことを具体的に暴いていきたいという意欲が語られました。参加者からは、韓国で見直しが行われてきた卒業式の今の状況についての情報、韓国・朝鮮人生徒や他の外国人生徒が「君が代」斉唱にどんな気持ちでどう臨んでいるのか知ることを通して卒業式のあり方に問題提起していきたいという発言、教育裁判にしていくためにも生徒の側からの証言を追求してほしいという要望等がありました。これらの発言・提起を踏まえて、今後の主張を検討していきたいと思います。傍聴と報告集会の参加者はのべ28人でした。第2回口頭弁論傍聴・報告会参加もよろしくお願いします。

 

 

(以下の文書も、ご覧ください。)

 

※訴状 

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2020/12/sojou.pdf

※答弁書

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/03/20210216oosakashitobensho.pdf

※冒頭意見陳述

 

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2021/03/2021.2.24ikenchinjutsu.pdf

 

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(支援の会「D-TaC」からのよびかけを掲載します。)

 

 

「君が代」調教NO! 松田さん処分取消裁判 第1回期日

 

224日(水)1130~ ■大阪地裁809号法廷

同日 報告集会 12:0013:00 弁護士会館1110号室

 

 原告の訴状陳述と被告の答弁書(大阪市)陳述です。

 生徒の権利に立って「君が代」強制・「調教教育」を問題にする裁判の出発です。

 傍聴と報告集会へのご参加、よろしくお願いします。

 

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(『「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判』の支援の会、「D-TaC」からの報告を掲載します。)

 

12.26D-TaC学習集会『「子どもの権利条約」ってなぁに…?』報告

 

 

「子どもの権利条約」は、国際的な子どもの権利保障を

 

発展的に統合・体系化した法的効力のある国際条約

 

子どもの権利に立って「君が代」調教を批判・処分取消を求める裁判スタート

 

 1226D-TaC学習集会は、「子どもの権利条約」とは何か?について理解を深め、それを活かして『「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判』を闘うことの確認の場になりました。

 

集会は、不起立バンド福山昌也さんの歌で始め、元大手前大学教授北川邦一さんから、著書「子どもの権利と学校教育の改革(かもがわ出版)」に基づいて、「子どもの権利条約」成立の歴史的経過と基本的な性格・内容についてお話しいただきました。(講演内容は、以下のアドレスから見ることのできる「子どもの権利と学校教育の改革」のP85P90

 

kodomonokennri.pdf (kitagawakunikazu.com)

 

 その後、谷弁護士から、1217日に大阪地裁に提訴した『「君が代」調教NO! 松田さん処分取消裁判』訴状P23P28)で、「子どもの権利条約」をもとに、「君が代」強制が子どもの権利侵害だと主張していることの紹介がありました。

 

<訴状は以下>

 

sojou.pdf (wordpress.com)

 

裁判原告松田幹雄さんからは、「『君が代』起立・斉唱の職務命令は、卒業式などの厳粛な式典の進行、秩序・雰囲気確保のために必要という最高裁判決等の枠組みを変えなければならない。現在の『君が代』指導・式のあり方自身が、『君が代』調教であり、子どもの権利条約に規定された子どもの権利に反するものだと訴えていきたい」という決意表明がありました。

 

 その後、フリースペースひまわり小川裕子さん、グループZAZA梅原聡さんから連帯のあいさつを受けて、集会を終わりました。参加は30人でした。

 

 

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2020.12.17大阪地裁提訴報告

 

『「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判』提訴しました

 

原告 松田幹雄

 

 

 

1217日(木)13:00、駆けつけてもらった支援の仲間・弁護士さんとともに入館行進。訴状提出ののち、13:30から大阪地裁司法記者室で記者会見を行いました。

 

 

 

先行する「君が代」強制にかかわる裁判において、すでに職務命令・戒告処分を認める最高裁判決が存在し、そのもとに多くの判決が積みあがっている状況の中で、記者会見では、『「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判』が大阪市国旗国歌条例の下での初めての裁判であることを強調しました。

 

 

 

大阪市立学校の教職員が置かれている状況を説明するために、まず、5年前に大阪市人事委員会に処分取消の審査請求を提出すると同時に、橋下市長宛に出した『児童・生徒の「君が代」学習・指導にかかわる公開質問書』を紹介し、以下を読み上げました。

 

…私たち大阪市立学校教職員は、橋下市長の方針と『国旗国歌条例』『職員基本条例』の下

 

で、「自身の『君が代』起立・斉唱によって、子ども達に『君が代』に対してとる態度の範

 

を示せ。疑問や異議は許さない。考えることは必要ない。クビになりたくなければ従え。」

 

と言われています。私は、この命令に従うことが、自分の保身のために自分に加えられた

 

圧力を子ども達に転嫁すること、自分の人間性を捨て去ることであると感じています。…

 

 

 

続いて、それにまったく答えない維新3代市長の下で、大阪市の教育の「荒廃」が進んでいることを大阪市ホームページに載っている「寄せられた市民の声 国旗国歌条例について」を紹介して説明しました。

 

 

 

その上で、大阪市国旗国歌条例とそれに基づく教育長通知を示し、起立・斉唱が「慣例上の儀礼的所作」ではなく率先垂範行為としての「教育活動」であること、大阪市国旗国歌条例は、「君が代」の歴史と現実を生徒の目から隠して、誰もが国旗に向かって直立不動で「君が代」を歌う場面を演出することで、「国家は崇高なものであり、従うべきもの」との認識を刷り込む「調教」教育を目的としており、違憲・違法であることを訴えました。また、原告の主張は、子どもの権利条約に規定された児童・生徒の権利に基礎をおいていることについても説明しました。

 

 

 

私のことも紹介してもらっている永尾俊彦さんの新著『ルポ「日の丸・君が代」強制』(緑風出版)についても紹介しました。

 

 

 

提訴の報道については、毎日新聞WEB版と1218日朝日新聞朝刊で記事にしてもらいました。教育の在り方を問う裁判にしていきたいと思います。ご支援、よろしくお願いします。

 

 

 

【関連資料】

 

●訴状

 

sojou.pdf (wordpress.com)

 

●大阪市国旗国歌条例

 

http://www7b.biglobe.ne.jp/~hotline-osaka/kimigayo-osksi.pdf

 

●橋下市長宛『児童・生徒の「君が代」学習・指導にかかわる公開質問書』

 

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2015/06/inquirynote0710.pdf

 

●寄せられた市民の声 国旗国歌条例について

 

https://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000498301.html

 

●教育長通知(2015.1.23

 

https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2020/07/20150123tsuchi.pdf

 

●『ルポ「日の丸・君が代」強制』(緑風出版)

 

http://www.ryokufu.com/isbn978-4-8461-2022-1n.html

 

●毎日新聞WEB版と1218日朝日新聞朝刊の記事

kiji.pdf (wordpress.com)

 

 

 

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(以下は、4人の「なかまユニオン」組合員・ネットワーク会員が、

     組合所属を越えて7人共同で取り組んだ裁判の、抗議声明です。)

 

 

  最高裁「君が代」不起立戒告処分取消共同訴訟上告棄却に抗議します!

 

 

 

       原 告 団 声 明

 

 

 

                         「君が代」不起立戒告処分取消共同訴訟原告一同

 

                                                    2020年2月11日

 

 

 

1)はじめに

 

私たちは、全国で唯一大阪だけにある「大阪府の施設における国旗の掲揚及び教職員による国歌の斉唱に関する条例」(以下、「君が代」強制条例)のもと、「君が代」起立斉唱の職務命令に従わなかったため戒告処分を受けました。しかし、「君が代」強制条例ならびに3回の不起立で免職と定めた「大阪府職員基本条例」は憲法に違反し、大阪の公教育を根底から変質させるとの危機感のもと、201579日、処分取消裁判を起こしました。一審、二審を経て1名の処分は取り消されましたが、他の6名の処分は取り消されませんでした。私たちは、上告を棄却した最高裁に抗議するとともに、今後も多くの方々と共に、なぜ「君が代」により処分されるのか!――この問題に取り組んでいくつもりです。

 

 

 

2)裁判の背景――維新流教育「改革」・「君が代」強制条例

 

20082月橋下徹氏が知事となり、大阪に維新流教育「改革」の嵐が吹き起こりました。政治による一方的な「改革」がどれほど学校と市民の暮らしに打撃を与えたか、一言で言えば、それは民主主義の基本である対話を奪うものでした。「君が代」強制条例、「教育基本条例」により、子ども・教職員・保護者・市民の信頼関係は崩され、政治による学校の管理統制は極めて強くなりました。学校選択制、学校統廃合、全国学力テストの学校別平均点の公開、公立高校の学区撤廃等、維新の教育施策の本質は、格差を前提とした競争による子どもたちの分断です。また、森友問題や教科書採択不正疑惑問題は、明らかに政治が教育に介入した結果起こった問題です。

 

侵略戦争のシンボルとして使われた「日の丸」・「君が代」について、先輩教員から受け継いだ教え子を再び戦場に送るなの誓いのもと、多くの教職員は卒業式や入学式での実施に反対して来ました。「君が代」は、天皇を讃える歌です。明らかに主権在民の精神に反します。しかし、20116月、いわば数の力で「君が代」強制条例が制定施行され、その翌年から大阪の公立学校全教職員に「君が代」起立斉唱の「職務命令」が出されるようになると、教職員はそれぞれ、立つ・立たないという選択を個々にせざるを得なくなりました。私たちは、たとえ職務命令であろうと、「君が代」起立斉唱することはできませんでした。それは私たちにとって教員としての「良心」でした。

 

 

 

3)「君が代」裁判

 

先行する「君が代」裁判では、「思想・良心の自由」を巡って最高裁判決は奇妙な論理を展開しました。本来、憲法19条で保障されているところの「思想・良心の自由」は絶対的保障の権利です。特に対国家権力では無制限の絶対的保障と言われています。ところが、最高裁は、その「思想・良心の自由」について直接的制約と間接的制約とに二分化しました。つまり、起立斉唱の職務命令は、「個人の思想・良心の自由を直ちに制約するとは認められない」が、「間接的な制約」ではある。直接的制約であれば、当然憲法違反となりますが、「間接的制約は、職務命令の目的等と比較し、必要性と合理性が認められるならば許容できる」とし、結果「君が代」起立斉唱職務命令は許容されると結論づけました。これは明らかに詭弁です。一方、東京都で続いていた、いわゆる「累積加重処分」に最高裁は待ったをかけました。

 

 2011年最判における宮川光治裁判官反対意見は今なお意義があります。教育の場で「公権力によって特別の意見のみを教授することを強制されることがあってはならない」こと等を理由に、「教員における精神の自由は、とりわけ尊重されなければならない」とし、起立を求める職務命令は「憲法19条に違反する可能性がある」と指摘しています。

 

 

 

4)大阪「君が代」強制条例・職員基本条例

 

私たちが、地裁、高裁、そして最高裁への上告で、とりわけ求めたのは大阪の「君が代」強制条例ならびに職員基本条例の違憲性の判断でした。

 

「君が代」強制条例は、明確にその目的を「愛国心の高揚」と規定しています。条例にはこうあります。教職員による国歌の斉唱について定めることにより、府民、とりわけ次代を担う子どもが伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛する意識の高揚に資する」と。

 

そして、職員基本条例で、「3度の不起立」で免職を規定しています。

 

(職務命令に違反する行為の内容が同じ場合にあっては、三回)となる職員に対する標準的な法第二十八条第一項に規定する処分は、免職とする。」と。

 

卒業式や入学式で、3度「君が代」不起立であればクビにするという、これらの条例は憲法に即して考えれば明らかに違反します。ところが、ついに最高裁は一度も法廷を開くことなく、なんの審議もせず私たちの上告を棄却しました。

 

 

 

5)教員としての「良心」

 

私たちは、子ども一人ひとりが自分の考えや自己を持ってほしいと願ってきました。卒業式や入学式は教育の一環であり、私たちにとって公教育における公的な職務遂行の場です。だからこそ私たちは、「君が代」起立斉唱はできませんでした。学校儀式という同調圧力の強くかかる場での「君が代」斉唱は、生徒に特定の行動をとるよう「すり込む」可能性があります。しかもその行動は、少数かもしれませんが、人権侵害であり苦痛だと感じる生徒が間違いなくいます。それに加担することは到底できませんでした。

 

裁判では、子どもの教育を受ける権利や子どもの思想・良心の自由を保障するための「教師としての思想・良心の自由」を主張しましたが、裁判所からは一顧だにされませんでした。専門職としての「教師の思想・良心の自由」は保障されるべきものではないのでしょうか。それがなければ、教員は不当な支配から子どもたちを守ることは到底できません。

 

 

 

6)教育の場での信教の自由のために

 

また、「君が代」は大日本帝国憲法下の天皇制と強く結びついています。国家が神道と結びつき、他の宗教の信仰の自由を侵してきた過去の反省により日本国憲法20条が作られました。象徴天皇制になっても、宗教性は抜けていません。天皇代替わりの行事は神道式で行われました。「君が代」の「君」が天皇を指すことは国会答弁で明らかです。原告奥野はクリスチャンですが、自身の信教の自由のためだけでなく、教育公務員として、国家による特定の宗教の圧しつけが少数者の内心を傷つけ不当であり、処分は人権侵害であると訴えてきました。しかし、最高裁は、信教の自由への「直接的な制約」にあたるという訴えに応えていません。

 

 

 

7)井前勝訴の意義

 

控訴審において大阪高裁は、原告井前に対する戒告処分を取り消しました。大阪府は上訴せずこの判断は確定するところとなりました。

 

高裁判決は、O校長が「府教委が定めた入学式及び卒業式における国歌斉唱に係る指導に従うことなく、前年度までとは異なって、教職員に対し、本件通達の写しを配布することをせず、府教委の指導内容に沿った職務命令の発令に係る発言はもとより、そもそも『職務命令』の文言すら使用しなかった」とし、「校長が職務命令を発したとは認められない」「戒告処分は裁量権を逸脱し違法である」と判断しました。一審の内藤裁判長は、「自己の教育上の信念等を優先させて、あえて式典の秩序に反する特異な行動に及んだ」と裁判官個人の偏見に基づいた判断により、いかなる形であれ「不起立」そのものが「有罪」なのだと断じ、「君が代」不起立処分問題は歴史的に決着済みなのだと言わんばかりでした。高裁判決は、少なくともこれほど露骨に政権側にすり寄ったずさんな判断をそのまま認めることはできなかったわけです。

 

「大阪維新の会」(当時・橋下徹代表)は、20116月、「君が代」強制条例・職員基本条例を強行し、違反した教職員は処分し3回で免職だと宣言しました。20121月の校長・准校長および各教職員に宛てた「起立・斉唱」を徹底させる教育長通達は、「大阪維新」の政治圧力によるものです。そして、同年3月、橋下知事の同級生だという府立和泉高校長の中原徹氏が、卒業式で教員が歌っているかどうか口の動きを教頭にチェックさせます。橋下知事は、直後の4月には中原校長を教育長に就任させます。中原教育長(当時)は、強制をますますエスカレートさせ、「君が代」を歌っているかどうかの全府立学校での『口元チェック』を命じる教委長通知(201394日付)を発出します。いわば橋下との二人三脚暴走です。

 

当然ながら、通知に対する広範な批判の声があがりました。一方で、中原教育長は現場への介入をさらにエスカレートさせ、実教出版「日本史A」教科書を採択した高校に対して直接の圧力をかけます。教育長の政治介入に対する批判が府議会でも大きな問題となりました。中原教育長は徐々に運動と世論に追い詰められ、201443日の府立学校校長会で、ついに「口元チェック」を撤回し、卒業式・入学式の対応は「校長裁量で」といわざるを得なくなりました。O校長は、維新勢力による一連の教育介入に抗って、「校長裁量」で「職務命令」の発出を放棄し自分なりの抵抗を試みたわけです。その後、「橋下人気」を背景に暴走した中原教育長が「戦慄すべきパワハラ加害者(第三者委員会)」として辞職に追い込まれたことは周知の通りであります。

 

いかに状況が厳しくても、それに抗おうとする意識と行動が学校の内部から繰り返し湧き上がってくる可能性があります。たった一つの職場の一人の管理職、一人の教職員、一人の保護者、一人の生徒等、どんなに少数でどんなに小さな抵抗からでも、大きなうねりにつながる可能性があります。井前処分取消の判決は、問題を「過去のもの」のように政治的に扱い、具体的な事実に目もくれようとしない、この間の一連の判決に釘を刺したといえます。少なくとも、全国で初めて、「不起立」による戒告処分を取消させたことは、「君が代」強制に抗おうとする全国の教職員にエールを送る役割を果たしました。「不起立」による抵抗も処分撤回の闘いも、まだまだ終わりはないのだと。

 

 

 

8)憲法判断を避ける最高裁

 

一部勝訴したとはいえ、最高裁はことごとく私たちの主張を斥け、何より憲法に則った違憲判断を依然として行いませんでした。条例による教職員への「君が代」強制がどんな問題を惹き起こすか検証もせず、2011年の一連の最高裁判決のコピペをそのまま私たちの裁判の判決とした裁判所はすでに司法としての責任を放棄したと言えます。私たちは、今、行政のみならずこの国の司法にも幻滅しています。

 

 

 

9)いま、大阪の教育は?

 

「君が代」強制条例施行から9年が経ちます。理不尽であり、かつ教職員を恫喝する条例に支配された現在の大阪の学校では、政治主導から来る教育行政の上意下達の施策のもと、すでに教職員から声を上げるのは極めて困難な状況にあります。<

 

格差を前提とし、学校・教員・子どもに競争を強いる維新の施策は、子どもたちを自己責任論で絡め取り分断するものです。チャレンジテスト制度はその最たるものと言えます。

 

不当な教育行政による教育施策の矛盾・行き詰まりは、国レベルでも、またほかの地域にもありますが、ここ大阪では「大阪維新の会」という極めて特異な政治勢力の影響により、その異常さはとりわけ突出しています。

 

私たちは、今後も声をあげ続けていきます。公教育の場で「君が代」強制は行ってはならないと。そして、維新政治により大阪の子どもたちがこれ以上苦しむことがないようあらゆる場面で問題にしていきます。ご支援ありがとうございました。今後もともに連帯を!

 

 

 

                       井 前 弘 幸     梅 原  聡

 

          志 水 博 子     奥 野 泰 孝

 

          増 田 俊 道     松 村  彦 

 

                                                                                     山 口  広

 

 

 

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D-TaC 「君が代」の意味を知らせるビラ配布活動を再開。(2016.8.25)

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大阪市の中学校教員の松田さんが、「君が代」についての生徒の意識実態をまず調べようと、「聞き取りアンケート」への取り組みを同僚職員に呼びかけました。(以下、呼びかけ文とアンケート)




大阪市の中学校教員の松田さんが教委に職務命令の取り消しを求める意見書を提出!

市教委は、これにきちんと回答できるのか!!??

3月3日15:30~大阪市役所地下1階・第1共通会議室にて継続市民協議




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「君が代」不起立処分を理由にした再任用拒否はするな!!

D-TaC・大阪ネット、大阪市教委へ「要請書」

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'16 2/19D-TaC・大阪ネット 市教委「要請書」.doc
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抗議と、団体交渉申入書

2015年4月12日

大阪市教育委員会

教育委員長 大森 不二雄 様

                        なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

支部長 笠松 正俊

 

前略。2015(H27)年3月27日付の教育長から各校園長宛の通知文書(教委校(全)第81号)「入学式における国旗掲揚・国歌斉唱について」の中に次の一文が記載されている。

「平成27年3月12日に行われた中学校の卒業式において、一部の教員が国歌斉唱時に起立しないという条例の規定にそぐわない不適切な事態が発生した。」

本組合の組合員の、A中学校Bさんは、卒業式の国歌斉唱時に起立せず、校長の職務命令で、市教委からの事情聴取を受けた。現時点で人事監察委員会の開催状況は不明で、教育委員会会議を経た結論(処分か否か)は、教育委員会として未決定です。

Bさんは事情聴取が弁明の場でもあることを事前に確認の上でそれに応じ、その以前と以後も含めて現在まで、卒業式に向けた「起立・斉唱」の市教委通知と、校長の職務命令そのものが違法であり、自分の不起立の行為には教育公務員としての違法性は全くないと、市教委に「上申書」を出して訴え、処分は出さないように争っている。

教育委員会会議の議決が未決定の現時点で、自らの行為の「違法性はない!」と訴えているBさんの不起立を、3月27日付「通知」という公文書上で、「不適切な事態」と一方的に断定して記載することは、市教委(教育長)によるBさんへのパワーハラスメント行為であり、組合は抗議します。

その上で組合は以下の2点を要求し、「労働安全衛生法」遵守義務にかかわる勤務労働条件事項として、団体交渉を申し入れ、4月14日(火)中の回答・連絡を求めます。

 

  1. 3月27日付「通知」文から上記の部分を削除修正し、各校園長に通知すること。

   2.  Bさんに謝罪すること。

 

                                                                                                          以上


同僚のみなさん、見守って下さってありがとうございます

「君が代」不起立処分をめぐって

「調教教育」「パワハラ条例」「橋下・維新の教育支配」

を問い続けます!注目・ご支援ください! 

2015330日 ●●●●

 312日卒業式での私の「君が代」不起立にかかわって、316日に事情聴取があり、今、処分の過程にあります。市教委教務部教職員人事担当服務監察グループが所管課ですが、処分決定にいたる日程は教えてくれません。人事監察委員会教職員分限懲戒部会の意見を聞き、教育委員会会議で決定するという流れです。私の罪状は、大阪市国旗国歌条例に基づく職務命令違反であり、処分内容は、大阪市職員基本条例によって決定されます。

 

 この2つの条例は、橋下氏が府知事の時代、維新の会をつくってから、「君が代」不起立のような教員は生徒の前に立たせないとして、数を背景に強引に成立させたものです。20116月に大阪府議会で国旗国歌条例=起立強制条例をつくってから、8月に教育基本条例・職員基本条例を提案、11月の選挙で、大阪市長に転身してから、20122月に大阪市でも国旗国歌条例を制定、3月の府議会に続いて、5月には大阪市議会でも職員基本条例を成立させました。大阪市の職員基本条例は大阪府の職員基本条例に比べても重罰主義であり、力で持って思想改造させるという考えに貫かれているひどいパワハラ条例です。同一職務命令3回で免職と言う有名な規定はもちろん、職務命令違反は「減給または戒告」で、恣意的に減給にもでき、また、それ以上の懲戒=停職にもできる規定になっています。【大阪府の条例は、「(職務命令違反の)標準的な懲戒処分は戒告とする」となっています】大阪市職員基本条例では、更に、職務命令違反を繰り返させない措置として、研修を規定し、「職務命令違反を繰り返す職員に対する第1項の研修は、当該職員に職務上の命令に違反することに対する意識の改善があると認められるまでの間、第142項の職場外での研修として、実施しなければならない」(第43条第4項)としています。すなわち、思想改造するまで、生徒の前に立たせないと言っているのです。

 

 橋下・維新の会は、このようなパワハラ条例をつくっておいて、「ルール」だから従えと脅しました。それでも「天皇制賛美の『君が代』を起立斉唱し、生徒に『しっかり歌いましょう』と呼びかけることはできない」と意思表示する人に対しては、「たいへんなことになるぞ」「生徒に迷惑が及ぶぞ」と脅し、橋下・維新の教育支配に加担することを「生徒のため」と理屈づけし、職場の同僚にまで、その非難に加わるように圧力をかけました。3年前の中学校卒業式の「君が代」不起立者に対するすさまじいパワハラ攻撃とその後の起立斉唱すると明言しない者を卒業式に出させないなどの人権侵害横行を、私は悔しい思いをしながら見ていました。

 

 私が、今度、その当事者になった時、同僚のみなさんが、不起立に対する圧力をかける側に回らず、見守って下さったことに感謝します。

 

私は、316日の事情聴取のとき、「命令・ルールは守るべき」という立場に立って尋問する教育委員会事務局職員に対して、「私が問われていると同時に、(あなたも含めて)みんな問われていると思っています。」と言いました。そして、ヨーロッパの各国からドイツ東部やポーランドにある収容所へとユダヤ人を移送する業務を統括していて1962年に死刑になったアドルフ・アイヒマンが、「思考停止し(当時はやるべき仕事として与えられていた)己の義務を淡々とこなすだけの小役人だった」ことを描いた映画のことにもふれました。私たち教職員は、ひどい圧力を受けていますが、そんな立場だからしかたないと合理化してしまえば、子どもたちにその矛盾を押しつけてしまう立場になってしまいます。

 

日本の教育現場は、すでに子どもたちを戦場に送り込む役割の一端をかなりの程度担わされているのではなかと思うことがあります。かつて、天皇が神とされた時代、日本を支配してきた人たちは、「臣民」に、天皇統治の永遠を願う「君が代」を歌わせることで、暗黒の建前社会をつくり、自分の子どもや愛する人が兵隊にとられることを決して望まない民衆を黙らせ、従わせて侵略戦争に突入していきました。今、また、かつて、「君が代」が「天皇陛下のお治めになる世の中が末永く続きますように」という意味とされていたことも伝えずに、一方的に歌うことを強制しています。この現状をつくり出しているのが、勝手に学習指導要領に国旗国歌条項を入れ、その規定を根拠に卒・入学式に『日の丸』『君が代』を位置づけて起立・斉唱を強制してきた歴代自民党政府であり、パワハラ条例をつくり、学校教育から戦前の負の歴史・歴史の反省を完全に消し去ろうとしている橋下・維新の会だと思うのです。

 

 私たちは、このようなひどい企みに屈してはいけないと思います。いろんな抵抗のあり方があります。大事なのは、どんなことでも自分ができることを見つけ、声を上げることだと思います。

 

 私は、自分の歩んできた歴史の中から、「君が代」不起立によって、「調教教育」「パワハラ条例」「橋下・維新の教育支配」を問うことが自分の役割だと思っています。今後も、状況を伝えていきたいと思います。是非、注目、ご支援ください。



2015330

大阪市教育委員会事務局教務部教職員人事担当様

大阪市立●●中学校長 ●●●●様

大阪市立●●中学校教諭 ●●●●

 

「顛末書」の目的・性格等についての質問

 

 私は、316日の事情聴取の場で、教育委員会事務局の担当者より、見本を示された上で、319日までに「顛末書」を提出するように指示されました。そのとき、「顛末書」は「形式はその通りに」「手書きで」「勤務時間外に」書くように言われました。私が、「それが要望というか、趣旨だということはわかりました。」と答えると「要望ではない。命令です。従っていただきますように。」と言われました。私は、317日に、316日に提出した上申書の内容に補足する形で、上申書(2)として学校長に提出しました。その項目は、「1.事実の経過」「2.職務命令に従えない理由」としました。

 

319日に学校長から、「顛末書」を提出しないことの確認とその理由の確認を求められました。私は、「『顛末書』は『学校に迷惑をかけた場合などに、その経過などの一部始終を報告し、謝罪するための文書』であるように思えるが、反省すべきことがあるとは思っておらず、『不起立』を『非違行為』とすることに対して異議を申し立てようとしているので、『顛末書』ではなく、上申書(2)として提出した」と説明しました。

 

 憲法31条は、「何人も、法律の定める手続きによらなければ、その生命若しくは自由を

奪われ、又はその他の刑罰を科せられない」と定めており、いわゆる成田新法事件に関する最高裁1992年(平成4年)7月1日大法廷判決は、「憲法31条の定める法定手続の保障は、直接には刑事手続に関するものであるが、行政手続については、それが刑事手続ではないとの理由のみで、そのすべてが当然に同条による保障の枠外にあると判断することはできない」としています。これは、職務命令違反にかかわる処分等の場合でも、定められた手続きによって公正に行われるべきものであると指摘しているものだと思います。私は、すでに、316日の事情聴取の場に「上申書」を提出し、「(大阪市の)『国旗国歌条例』『職員基本条例』というパワハラ条例こそ違憲・違法であり、それに基づく職務命令に従う義務はないと考えます。」との意見表明をしています。大阪市職員基本条例によれば、処分は、人事監察委員会の意見を聞いたうえで、教育委員会議において決定することになっています。当然、被処分対象者の申し立て内容は、人事監察委員会や教育委員会会議での判断において、きちんと踏まえられるべきです。そのような、審査の途上において、反省を一方的に迫る「顛末書」を強要することは、「上の地位や影響力に基づき、相手の人格や尊厳を侵害する言動を行うことにより、その人や周囲の人に身体的・精神的な苦痛を与え、その就業環境を悪化させること」(職場におけるパワー・ハラスメントの防止及び対応に関する指針―大阪府)に該当する行為といえるのではないかと思います。

 

 以上の経過と認識に立って、以下質問します。

 

1.大阪市職員基本条例第43条第2項には、「職務上の命令を受けた職員は、当該職務上

の命令が違法又は不当であると思料するに足る相当の理由がある場合は、相当の期間内

に当該職務上の命令を発した職員又はその上司に対し、意見を申し出ることができる。」

とあり、 第3項には、「前項の職務上の命令を発した職員又はその上司は、同項の規定

による申出に理由があると認める場合は、当該職務上の命令を取り消さなければならな

い。」とあります。私は、私が起立斉唱職務命令を義務づける「2015.1.23教育長通知」

に対して異議申し立てを行ったにもかかわらず、私の異議と質問に対してきちんとした

回答を行わないまま職務命令を出したことは、この大阪市職員基本条例第43条第2項・

3項に違反するのではないかと思っているのですが、そのような者に対しても、項目

2が「反省、今後の決意など」である「顛末書」の提出を求めるのですか。

 

2.懲戒処分決定にあたって、「顛末書」の提出を求めることには、法に定められた根拠が

あるのでしょうか。「顛末書」が規定された文書名とその内容を教えてください。

 

3.「顛末書」の目的を教えてください。

 

4.「顛末書」の提出は職務命令だったのでしょうか。勤務時間外の活動を職務命令にでき

るのでしょうか。                           

 

以上



大阪市立A中学校のB先生に対する

大阪市教委の「事情聴取」のひどい実態

 

大阪市立A中学校のB先生は2015312日(木)の卒業式において「君が代」斉唱時、不起立をしました。

 

これに対し、大阪市教委は316日(月)に「事情聴取」を行いました。しかし、この「事情聴取」は以下のような多くの問題を含んでいます。

 

 ① B先生は弁護士や仲間の立会を求めましたが、市教委は許さず、録音のみ許可しまし

た。なぜ弁護士や仲間の同席を許さないのか。「事情聴取」が秘密裏に行なわれている

としか言いようがありません。

 ② B先生は、市教委4+校長に取り囲まれてのものでした。これだけでもすでにB

  生に大きな圧力を加えています。「事情聴取」というよりは警察・検察の「取り調べ」

のようです。

 ③ また、「事情聴取」の内実は、大阪市条例(違憲の疑いが非常に大きい)を盾に、執

  拗にB先生の思想的屈服をせまるものでした。

 ④ さらに、「事情聴取」とは関係ない、4月の入学式や処分発表の影響などについても

  言及し、B先生に対し実質的な脅しをしています。

 ⑤ この「事情聴取」の記録を読めば、先日辞任した大阪府教育委員会の中原教育長の

「パワハラ報告書」にあったパワハラさえ連想します。

 ⑥ しかし、B先生はあくまで毅然として自分の信念を貫きました。これは憲法を守り、

「民主教育」や「民主主義社会」を守る、最前線での教員の闘いの一つだと思います。

 

現在、警察や検察の取り調べの<可視化>ということが問題になっていますが、今回の「事情聴取」はまさに、<可視化>されなければ権力は何をやっても構わないという代表的なケースでもあると思います。

 

 では、以下に「事情聴取」の録音を起こしたものを紹介しますが、記録はA412ぺージという長いものですので、その(抄:抜粋)を紹介します。文中、Cは教育委員会、MはB先生です。(・・・・・)は中略です。アンダーラインは筆者がつけました。(W)

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

2015.3.16大阪市教委の事情聴取時のやりとり>

(ボイスレコーダーの記録からこちらでおこしたもの 一部省略)

 

田岡です。(教職員人事課服務監察グループ 係長)

中之下です。(人事課)

奥野です。(指導部)

原田です。(人事課 記録担当)

校長の●●です。

●●です。

・・・・・

田岡係長の方から

さっそくはじめます。今日は312日の卒業式の不起立に関して事実確認を行うためです。この行為は懲戒処分の対象となりうる行為であり、それを前提としての事情聴取、事実確認を行うものです。正直かつ正確にお答えください。この場は先生の弁明の場でもあります。そういうことも踏まえて始めます。

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・・・・・・・・・・・・

C:端的にお聞きしますが、条例で決まっているということでもあるにかかわらず、起立しなかったというのはどういう理由でしょうか。

M:読み上げさせていただきます。(読み上げる*)以上です。*「上申書」(1)のこと

C:国歌君が代について、先生がわたくし人として、どういうふうな考えをされているかについて、われわれどうこう言うものではありません。基本的に条例で起立斉唱すると定まっていて、公務員であり、教員である先生が従わないといけないという認識はおありではなかったのですか。

M:違憲・違法な条例であるならば、効力を発しない、それ自身が無効であるので、私自身としてはそういうふうに考えて、この職務命令に従う意味はないというふうに思っています。以上です。

C:違憲という判断はされましたか。

M:判断はされていません。私が思っています。

C:先生の認識ということですか。

M:はい。そうです。

C:違憲・違法となっていないものです。条例自身は。

M:わかっています。公務員であるということで、歴史的な判断を受ける場合もあるわけです。たとえば、この間映画にもなっていましたが、ガス室に送り込んで何万人も殺した人物が、「私は命令に従っただけだ」(と語った)。その時点の常識、その時点の判断でやったことが人類に対する犯罪とされることもあります。私は調教教育、教育を壊している、戦争に向かう、考える力を職務命令で奪っていると思うので、私の認識では違憲・違法な職務命令・条例であるので、従えない、という認識です。

C:あの、いわゆる国歌斉唱を職務命令するということが憲法違反ではないという判決が出ているということはご存知ですか

M:最高裁では間接的な制約である、という言葉でもって、公務員は従うべきだという判決ですが、しかし、そのなかでも累積して懲戒というやり方は思想良心に関わる問題でもあるのでよくないということで、行政の処分は取り消されています。私自身は儀礼的所作ではない、間接的制約ではない、直接的な制約であって、これを押し付けようとしたら、その人の本質的な子どもへの向かい方とかを否定し、今までの人生のあり方を否定するものですので、最高裁判決には納得していません。

C:最高裁判決はご存知ですね。

M:はい。

C:知ったうえで、納得がいかない、だから、ということですね。

C:条例なり最高裁の判決は重いと思いますけれども、当然先生は子どもを指導するときにルールを守るという指導に当たってはどういうふうにされていますか。ルールを守りなさいということで指導はしていないのですか。

M:それよりも、何が一番大事か、いろんなひとたちがちゃんとお互いに尊重し合って生きていく、そのために自分がどう誠実であるか、そういうことを基準にして中身で考えましょう。こういうふうに「ルールだから調教教育の一端を担え」というふうなところにして、自分の保身を子どもたちにぶつけるような、そんな卑劣なやり方をすべきでないと考えています。それを子どもに言ったわけではないですけれども。

M:道徳とか倫理観というものは、ルールとか言って、結局は権力者のパワハラをさらに下に転嫁して、差別の構造を再生産していくような立場に立つべきではない、と思っています。だから、いつもこういう場で「ルールを守らないんですか、どういう風に言ってるんですか」、そういういい方は卑劣だなあ、と思っています。

M:事実確認ということでは、よろしいですか。

C:先生の判断で、納得していないと。納得していないことについては守らなくていいと、

そういうことですか。

M:そうですね。私も裁判を受ける権利もありますから、ちゃんと条例とか今のあり方に自分の立場として処分を受けたとしたら、しかるべき権利を行使したいと思います。

M:条例で、そういうやつは許せないから現場から外して思想教育するんだという項目がありますが、これを本当に実施したら憲法違反はさらに明確になると思いますが、どうされるつもりなのかなあというところが気になるところです。再発を繰り返さないために、職員は現場を外して思想を改めるまで、研修するということが書いています。橋下パワハラ条例の真骨頂だと思います。これが本当に今の憲法下で許されるのかどうか、これを問いたいと思います。

C:それは具体的には何をおっしゃっているんですか?

M:職員基本条例の43条です。43条で三回同じ条例違反で免職じゃないですか。それは、そういう行為を繰り返させないための措置の中身として入れて、そして、研修をしなくちゃいけないと。要するに生徒の前に立たせない、という規定を入れているんですね。大阪府にはないです。市だけです。

M:ここに本当に本質があると思うんです。たとえば、教員であっても市民的権利については基本的には同じように保証されるものと思っているんです。そんなことは知るか、思想改造するんだ、という規定ですから。

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C:いままで不起立があっても大きな問題はないとおっしゃっていますが、どんな事例がありますか

M:最近ではなくてもうちょっと前だったら、ほとんど立っていなかったりそもそも君が代斉唱自体がなかったりしました。

C:どのぐらい前ですか

M:自分自身は前の学校10年は行った時からありましたけど、その前の●●中学校では君が代がなかった。あったとしても座っている人がいたが、式全体としてはどうこういうことはなかった。

そもそも教育委員会の考え方としても、この問題に対して職務命令を出すことはなじまない、内容的にいろんな理解を深めていくことが大事だ、だから粘り強く指導するんだ、という立場であって。国旗国歌に関わっても、かつての戦争の歴史がある。それをわれわれの新たな努力の中で平和の歌として、旗として認めてもらえるよう考えていくべきだ。そういうふうな歴史は踏まえてやっていきましょうということで。そこに対するいろんな思いがあるとしても、そうだからと言って、たとえば起立しなかったとしても、すぐに処分したりどうこうというものではないので、だから職務命令はなじまないということで、それが教育委員会の立場だったはずです。

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C:そのうえで、先生はどうされようと考えてたのかという私の最初の質問に戻るんですけど、生徒への指導というのは学校総体として、個人、先生がどうしていくかということではなくて、学校総体としてどう指導していくか、その中では国旗国歌についての考え方も当然育んでいかなければいけない。その中で先生が教職員として判断されて座られたということはどんなふうに子どもたちに影響がある、またはないとお考えですか、ということをお聞きしているわけです。

M:どれくらい見た子がいるかどうかもわかっていないんですけれども、直接にぼくに対してどうのこうのという話題が来たわけではないです。学校としても保護者・生徒からあれはどうしたんだとか、これはおかしいんじゃないかという問い合わせも少なくとも12日の時点では、そのあと地域の方に議員さんとか連合町会とかこちらから言って回っているので、そこのなかではいろんな意見もあったそうですけど、少なくとも12日中に現場の中でなんらのそういうことも返ってきてないので、それはわからないですけれども。でも仮に、あの先生がそういうふうな考え方なんだな、という現実ですよね。実際に座るとことまでいっていないけれども、歌までちゃんと歌っていますか、そこに抵抗感は持たずにこれはいい歌だ、と心から思って指導していますか、そういうつもりで歌っていますか、とひとりひとりに聞いたら、半数ぐらいは、歌っていない人もいる。こういうのが現実。そういう現実を子どもたちは知るべきです。その中で自分たちはどう考えていくかを考えるべきだ。というふうに私は思っています。

C:いまのお話の中で、特に子どもたちからの先生への指摘はない、指摘がないから影響はない。

M:わかりません。

C:わからない。影響を及ぼす、たとえばマイナスの影響を及ぼす…

M:マイナスの影響を及ぼすとは思いません。私が言っているのは、特にこの君が代の問題というのは歴史を背負い、あるいは政府が「決まっているから」とかあるいは「こういう歌詞だと理解して歌いましょう」とか呼びかけても、そうは思えない、いやだ、ぜったい反対だという人も何人もいます。現実にいる。そういう現実も含めて、しっかり子どもたちは考え、自分自身の考えを確立すべきである。そういうなかに、教師の一人として、そういうやつもおったということじゃないですか。

それ全部、かつてのように不敬罪だ、ちょっとでもそういうことをするやつは許されないんだという雰囲気を作り上げるために手を貸す、手を貸しなさいとあなたは言われているわけですよ。

C:いいえ、私は

M:そうじゃないですか。それが悪影響だということはそうじゃないですか。

C:影響があるかないかをお聞きしているわけですよ。

M:わからないと言ったんです。

C:悪い影響があるとは思わないと。

M:はい。私は、ここに書いてある通り、起立斉唱して大きな声で歌うことは、子どもたちにとって調教教育の一端を担う。それが悪影響だと。教育にとって悪影響だから私は従いませんでした、と主張しているんです。

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C:混乱を招くのは不起立が原因ではなくて、公表をすることが混乱の原因ですと。だから不起立は混乱の原因ではないと、そういう趣旨のことをおっしゃっていましたね。

C:処分するならしたらいいじゃないか、という趣旨のこともおっしゃいましたか。

M:私としては、本来これはこうだからおかしいという考えを持っています。だからそう行動しましたが、それは認められているわけじゃない。認められているわけではないということは、それはそのままいったら処分になるだろうけれども、でも国民の権利として裁判とかは認められているわけですから、そこで争う。そうしない限り、そういうやつは学校に置けないという位置づけ方をされているわけですから、それはそこで争うしかないな、主張するしかない、と考えて異議申し立てをしました。

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C:入学式ではどういうふうにされるお考えですか。

M:この場は事実確認だと言われました。それと自分自身の言いたいことを言う弁明の場だということでした。事実は、座っていました。それはなぜしたかというと、職務命令のあり方とか、条例の在り方とかに対して自分自身の主観として、それに従うことはできないという評価、判断を持ってしました。それ以上のことを、たとえば来年どうするんですかということはこの場の事実確認という性質とどうかかわってくるんですか。なぜそういう質問をされるのかという趣旨を聞きたい。

C:要は、今回職務命令を違反した。今後も違反行為を続けようとされているのか、今回は反省をして、今後は違反行為をしないようにお考えなのか。

M:なぜそれを聞かれるかが分かりません。私はここに言った通りの考え方を持っています。この考え方を変えたということはありません。

C:仮に式場外の任務を与えられた、そういう場合には式場外の任務を全うされるのか、その役割を放棄して無理にでも会場内に行って、「しない」という行動をとられるのか。

M:そうは思っていませんけれども。自分は教員としてあるべきことはちゃんとやりながら、それでそういう場にあたったのでそれしかできませんでした。わざわざそういうことを、という気持ちは全然ないです。自分の位置からして、与えられた役割が、卒業式を成功させるためにやることはいろいろあるわけですから。

ただ最近の教育委員会のあり方として、本来子どもたちと関係をつないできて、当然式にも出るべきなのに、君が代の問題に対する態度、斉唱を明言しないからと言って、式から外す、そんなあり方は絶対におかしいということは言いました。

C:条例に従わないと最初から明言されているという場合、校長先生の立場からすると、学校を混乱なくしていかないといけない。最初から従わないという人を敢えて入れるんですか、という話も出てくると思うんですよ。そのあたりはどうお考えですか。今回は担任ということでしたが、そうではない場合に。

M:とにかく、自分としては、いまは君が代問題にかかわってひとりのひとがどういう心情か。その人がそうで、今の条例の形からすると、「自分は歌いません」と言って起立してたらどうなるのか。というのはちょっと興味があるところなんですけど。座ったからと言って、式全体がどうこうなるとは思わないですから、当然、そういう判断を持って、いろいろわずらわしいこともあるから、他のところで、とそういう人はそれでいいと思うんですけれども。わざわざ混乱を起こしたりというつもりはないです。

いろんな考え方があっても、その人が子どもたちにとっても意味がある存在であるということもあるので、そこ(起立しないという意思表示)だけをもって、というのはおかしいなと思います。

C:入学式が続いてまいりますわけで、仮に一年生の担任になった場合、どうされますか、というのはおうかがいしたい。それはやはり立ちません、ということになるんですか。

M:そんなことまで言うべきではないかもしれませんけれども、私の職務命令に対する思いは変わりません。

C:あらためてになりますけれども、職員基本条例に減給または戒告ということはよくご存じのことだと思いますが、懲戒処分に該当する非違行為であるということはご存知ですか。

M:非常に違憲・違法な条例であるという認識です。そこにそういう規定があるということは認識しています。

C:地方公務員法の32条は知ってはりますか。法令に従う義務です。これは条例より上の法律です。地方公務員として守るべき項目として32条がある。ここから、今回の条例であり、職務命令に従うべきである、ということはご存知ですね。

M:職務命令や条例自身が憲法に違反しているとなると、条例自身も変わるわけですよね。

C:今現時点では違法と判断された判決が出たとかいうことではないので、基本的には適法性が推定されます。

M:わかっていますけれども、私が争おうとしているのは、いまの在り方自体が違反していると思っています。

C:命じられていることに応じていないということは十分に認識されているということは間違いないですね。

M:そういうふうに行政を進めていることが国を誤らせますよ、私が問われていると同時に、みんな問われていると思っています。

C:その件で、管理職の方々も含めて、地域とか保護者とか、いろんなところに説明を求められたりとか、対応を余儀なくされていることについては先生はどういうふうにお考えですか。

M:まずそういう現状は教育委員会の対応がなかったら、日の丸君が代がない卒業式だったら何の問題もないわけで、そういう状況を作っておいて、こういうふうにしたのはあんたのせいだ、どういうふうに思うか、という構成で本来、思っていることを封じ込めて、パワハラ条例ですよ。パワハラ体質を端的に表しているものがいまの動きだなと思っています。

C:そう思っていらっしゃることを活動とか、反対運動をするとかいうのが一方であるとして、今の学校での業務が迷惑とか混乱とか、対応を余儀なくしないで別でやるとか、そういうやり方もあると思うんですけど、それはどう思いますか。そういうふうに考えておられる方もいるかもしれないですからね。内心では思っているけれども、個人の思いとしてこれは「おかしい」というやり方も。

M:今の在り方は教育を壊していると思うんです。それを自分の立場で問おうと思ったら、自分が実際に関わっている場所でそれを言うしかないなと。それで一番大事なことは何か。子どもたちが現実を知り、いろんなことに頭をめぐらし、選挙年齢を18歳に引き下げるとか言っていますけれども、今の学校教育の在り方で、

C:それを違う方法でとかね

M:できることはいろいろやりたいと思っています。けれどもこれがいちばんやるべきことかなと。ただ、この問題を問うということになった場合に、裁判になるとかなった場合に、私はこういうふうに思っています、これは広く訴えて闘うということですよ。こんな現実を許しているんですか、何が元凶ですか、広く訴えて、私は正当だと思っていますということを広く支持を集めて、裁判闘争に勝利する、それによって、この条例の在り方を変えたい、教育行政を変えて、ほんとに子どもたちのための教育に戻したい、というのが私の願いです。

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C:あともうひとつは、今後何らかの形で処分があれば、広く訴えるということですか。そのときに、たとえばご自身の立場なり、●●中学校の名前が出ていくということについて、あなたご自身が学校に混乱を巻き起こしていくことにつながるという認識はお持ちですか。

M:どういうふうにやっていくかを考えているわけではないですから。

教育委員会の発表がどうなるのかな。こちらからわざわざ名前を出して、というつもりはないです。処分になったらどういうふうな形になるんですか。

C:それはわかりません。処分されたらすぐにという場合もありますし、月々取りまとめてという場合もありますし。

M:情報提供の在り方はどういう形ででるんですか。名前が出るかとか学校名が出るかとか。

C:学校名を出すとかは積極的には出すことはないですね。

C:結果的に先生の行動が学校なり地域なり保護者なり生徒なりに混乱を招く結果になっても仕方がないとお考えですか。

:混乱の意味が分かりません。

:やむないということでいいですか。

:混乱の中身が分かりません。たとえば、地域の中でもいろいろいらっしゃるから、応援して下さる方もいるかもしれないし、いやそんな考え方はおかしい、とおっしゃる方もいるかもしれません。そういうふうに論議が起こるということはあるかもしれません。でもそれを混乱というかどうか。これは今の教育の在り方を巡って一石を投じ、いまの在り方を変えなきゃいけない、と訴えていきたいと思っています。それを混乱というふうには思いません。

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C:先生のお考えというのはお聞きしました。今回の職務命令違反について反省というのはどうですか。

M:そこに書いてある通りです。自分なりの考え方でやっています。

C:弁明というのはこちらでよろしいですか。

M:ルールも知りながらしかし自分としては従えないということを書かせてもらったつもりです。この資料についてはそういうところにもこういうことですということで上げてもらいたいなと思います。

C:先生のお気持ちはわかりました。今日の事情聴取を踏まえて顛末書を書いていただきたい。

M:これをたとえば上申書と書き直してもいいですか。

C:形式はその通りにお願いします。そのような形でお願いします。それはあくまでもサンプルですので。すべて手書きで便箋等に先生の手書きで書いていただいて。

M:経過はそこに書いているのでそれを写します。

C:顛末書を書いていただくのは校務ではありませんので、勤務外の時間に書いていただきますようにお願いします。

319日(木)までに学校長の方にお願いします。よろしいですか。

M:これが例えば、上申書**と書いて出したとしますね。それで受け取らないということはありますか。**その後B先生は、「上申書」(2)として提出。

C:再度申しますが今回の事情聴取を踏まえて、今回の経過などを顛末書として書いてください。

M:それが要望というか、趣旨だということはわかりました。

C:要望ではない。命令です。従っていただきますように。これで終わります。

 

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「調教教育」「パワハラ条例」は許せない!

卒業式「君が代」不起立の理由を知ってほしいです

大阪市立A中学校B

 

321日の朝日新聞の大阪市内版に「君が代で不起立 教諭の処分検討 大阪市教委」という私に関する記事が載りました。(読売新聞にも)

 

(朝日新聞より)

「大阪市教育委員会は20日、今月12日にあった市立中学校の卒業式で、男性教諭(59)が君が代斉唱の際に起立しなかったと発表した。教諭は、『自らの信じるところによった』という趣旨の説明をしているという。市教委は、市立学校の教職員に君が代の起立斉唱を義務づけた条例に反するとして、処分を検討する。

 市教委によると、起立斉唱条例が20122月に施行された後、同年3月の卒業式で教諭3人(市立中2人、市立小1人)が起立せず、戒告処分や文書訓告とされた。今回起立しなかった教諭はその中には含まれていない。」

 

 私は、記事の中に『自らの信じるところによった』と紹介されている、私が起立・斉唱職務命令に従えなかった理由を多くのみなさんに知ってほしいと思います。そのことを通じて、児童・生徒に対する率先垂範行為と位置づけられている「君が代」起立斉唱を処罰を持って強制する職務命令が、教育に荒廃をもたらしていることを訴えたいと思います。この強制によって、「君が代」斉唱を求められる児童・生徒に「君が代」の扱いや歌詞の意味の変遷すら説明せず、「君が代」を大きな声で歌うよう刷り込む「調教教育」が蔓延しているのです。また、この強権的権力的教育行政の背景に、憲法違反のパワハラ2条例(大阪市国旗国歌条例と大阪市職員基本条例)があることを訴えたいと思います。

 

 316日に処分のための事情聴取がありましたが、私は、聴取に当たった教育委員会職員に「弁明の機会」はどこで保障されるのかと問い、この場が弁明の場でもあることを確認し、「上申書(1)」を提出しました。また、提出を求められた顛末書にかえて「上申書(2)」を提出しました。今後、これら被処分対象者(私)の弁明文書が、処分審査・決定の場である人事監察委員会教職員分限懲戒部会の場や教育委員会会議の場に出されるべきだと要求していきたいと思います。

 

以下に、「上申書(2)」「上申書(1)」の順に貼り付けます。是非お読みください。

 

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2015317

大阪市教育委員会

大阪市立●●中学校

教諭  ●● ●●

 

上申書(2)

 

3月16日の事情聴取の場で、1.事実の経過2.反省、今後の決意などという項目の「顛末書」を書くように指示されました。しかし、3月16日の事情聴取の場が弁明の場でもあるということで、その場に上申書を出しています。その上申書と重なることも多いので、すでに提出した上申書の内容に補足する形で、上申書(2)として提出します。以後、3月16日に提出した上申書を上申書(1)とします。

 

1.事実の経過

 

上申書(1)でも書いているとおり、2月18日には口頭で、3月10日には文書によって、卒業式の国歌斉唱時、起立して斉唱するようにとの職務命令を学校長から受けましたが、私は、国歌斉唱時、着席し、歌いませんでした。その理由は上申書(1)に書いていますが、以下、もう少しくわしく述べたいと思います。

 

2.職務命令に従えない理由

 

1999年の国旗・国歌法で国歌とされた「君が代」は、明治以前は、目上の人の長寿を願う、おめでたいときにうたう歌、明治以降、国歌としての扱いをされるようになってからは、天皇統治の永遠を願う天皇制賛美の歌でした。1999年国旗・国歌法制定時の政府解釈は、「我が国の末永い繁栄と平和を祈念したもの」ということでした。このような経過のある「君が代」を国歌とするにあたっては当然反対も多く、制定時、「強制するものではない」というのが、政府の約束でした。

 

私は戦争を体験したわけではありませんが、体験談を聞く中で、天皇を現人神として絶対視した戦前戦中の社会が、人前で本音を言うことができない非人間的な建て前社会であり、再びこのような暗黒社会にしてはならないと強く思ってきました。また、そのような戦前・戦中の日本社会への認識をもつものにとって、それと固く結びついた「君が代」は決して歌えない歌であり、この歌を政府見解にそって歌うことのできるのは、戦前戦中の日本社会と侵略戦争に対する認識を転換したときだと思ってきました。すなわち、処分を背景に「君が代」起立斉唱を迫ることは、社会・歴史総体の認識の転換を迫る「思想・良心の自由」への攻撃であり、パワハラ行為だと感じています。

 

そして、更に憂慮するのは、職務命令による強制の教育への影響です。自分が処分されないためには、生徒に対して率先垂範して「君が代」を起立斉唱し、「しっかり歌おう」と呼びかけなければならないと教育長通知は脅しているわけです。これがもたらすものは、保身の蔓延であり、教育の荒廃です。子どもの権利条約のもっとも重要な規定が第12条意見表明権「締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する」だと言われています。

意見を表明する前提として、必要な情報を知ることができるというのは当然です。しかし、卒・入学式の国歌斉唱にかかわっては、児童・生徒に意見を言う機会がないことはもちろん、「君が代」がどんな歌なのか説明すらしない状況が広がっています。この目をおおうような教育荒廃こそ、処分を背景にした職務命令によって保身を奨励する権力的教育行政が生み出したものです。

 

そして、その職務命令の背景に、教職員に起立・斉唱を義務づける大阪市国旗国歌条例と同一職務命令違反3回で免職、悔いを改めない限り生徒の前に立たせず、現場から隔離して思想転向をはかる大阪市職員基本条例があります。橋下・維新の会が主導して成立させたこれら2条例は、明らかに憲法違反であり、パワハラ条例であると思います。職務命令は、違憲・違法な2条例を背景に出されたもので効力を有せず、従う義務はないと考えます。また、私は、子どもの権利条約違反の教育荒廃、「調教教育」の現実をかえ、児童・生徒に、自ら判断するために必要な情報を届けたいと考えています。そんな私が、児童・生徒に対して率先垂範行為と位置づけられ、まさに「調教」のための行為である「君が代」起立・斉唱職務命令に従うことはできませんでした。

 

教育には多様な側面があり、1人の教員にも多様な個性があります。「君が代」不起立・不斉唱の一点のみをもって教員を排除しようとする教育行政やパワハラ条例の異常さに危惧を感じています。教育委員会には教育の条理にたちもどった教育行政を期待します。

 

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2015316

 

大阪市立●●中学校長 ●●●●様

大阪市教育委員会委員長 大森不二雄様

 

上申書

 

大阪市立●●中学校教員 ●●●●

 

2015312日卒業式の「君が代」斉唱時の不起立についての事情聴取にあたって、事実、経過、及び私の主張について、以下、上申いたします。

 

1.卒業式当日の事実

2015312日●●中学校卒業式において、私の席は、3列の職員席の2列目、左から2番目の席で、教頭の後ろの席でした。開式後、司会の「起立」「一同礼」「国歌斉唱」のことばの後に着席し、「君が代」斉唱はしませんでした。「君が代」斉唱終了後起立し、校歌はいっしょに歌いました。その後、卒業証書授与時の担任クラス生徒の呼名をしました。卒業式は変わったことは何もなく無事終了し、その後の学級での卒業証書手渡し・最後の学級活動もいい雰囲気でできました。私の不起立を見た生徒や保護者がいるのかどうかわかりません。少なくとも卒業式当日(12日)中に、保護者・生徒からこの件で問い合わせ・抗議があった事実はありません。

 

2.経過と不起立の理由

<卒業式不起立に至るできごと>

129日(木) 教務部会 「『君が代』について子どもたちへの説明責任を果

たすべきだと思う」と発言

130日(金) 3年学年会 教務部会でしたのと同様の発言→考えよう

22日(月) 校長に「生徒への説明をすべき」と進言。

2限と5限 校長室(校長・教頭)

私から「資料:卒業式・入学式の国旗・国歌について」【資料

1】「寸劇:『指導』っていじめ?」【資料2】を渡す。

本年123日付で教育長通知が出ていることを知る。

校長「個人の立場はおいてルールに従うべき」「混乱が起こら

ないように」

2月5日(木)16:3517:05 校長室(校長・教頭)

22日に校長に渡した資料が市教委に届いていることを確認

後、「資料:卒業式・入学式の国旗・国歌について」を生徒配布

してもいいかどうか、見解を聞いてほしいと校長に要望。

校長からは、「混乱しないようにやりたいので協力を」

私「不起立そのものが混乱ではない。『君が代』についていろん

な思いをもつ人が参加し、祝える式であるべき。」「自分の職務

を全うし、不起立を理由に処分されたら、教育破壊の国旗国歌

条例や処分行政を憲法違反として異議申し立てをしたい。」

その後、「混乱」をめぐってやりとり。

216日(月)始業前に校長に「2015.1.23大阪市教育長通知(別紙)につい

て学校長への質問」【資料3】(組合への情報提供で得た通知【資

4】を添付)を渡し、全教職員へ机上配布。(全職員に対して

は、資料1、資料2も)

20:4521:15 校長室(校長・教頭)

校長「生徒への説明等は●●中学校の教育課程の問題。歴史を

つたえ、その上で国旗国歌を尊重する気持ちを育てたい。」

この後、「混乱」の理解をめぐってやりとり。

       教頭「何がおこるかわからない状況になることも混乱」

       校長「不起立によって嫌な思いをする人を出したくない」

       私「いろんなことを思う人がいること自身が混乱ではない。式

の枠を前提にし、その式に合わせることが子どものためとする

論理は、思想・良心の自由を押さえつけるために使われており、

認められない」

217日(火)16:0018:00 職員会議

       私「学校長への質問書を昨日配らせてもらっているが、改めて

質問する。」(3点について質問した質問書内容の読み上げ)

校長「18:00を回ったので、場を改めて回答する。」

218日(水)8:308:40 職員朝礼

       校長「教育長から『卒業式及び入学式における国旗掲揚・国歌

斉唱について』という通知が出ている。校務支援パソコンに送

っている。『国歌斉唱にあったては式場内のすべての教職員は起

立して斉唱すること』という職務命令を出す。」「昨日の質問に

ついては、前提部分に調教教育とのことばもあり同意できない

ので、項目ごとの質問には答えず、全般的に思っていることを

伝える。生徒の学習内容については学習指導要領にも位置づけ

られており、●●中学校の教育課程の問題として教育課程検討

委員会等で検討し、具体化していきたい。」

223日(月)始業前、校長に「大阪市教委国旗・国歌通知に関わる学校長回

答(2.18)に対する再質問書」【資料5】を手渡したうえで、全

職員への机上配布。

職員朝礼の中で発言し、私から校長に対して再質問に対して回

答するよう要請する。

226日(木)臨時職員会議(卒業式の式次第について)

       主要議題の論議終了後、校長「35日(木)の常置委員会と3

10日(火)の教育課程検討委員会を入れかえる」と連絡。

35日(木)教育課程検討委員会

       「国旗・国歌については、事実を伝えることを大切にする。」「具

体化は3年生で。」

36日(金)18:3019:00 校長室(校長・教頭)

       校長「職務命令も出したが、混乱させたくないので、起立して

ほしい」(123教育長通知を私に手渡し)

私「職務命令で『君が代』起立・斉唱を強制するこの教育行政

のあり方が、教育破壊であるという指摘に対する見解表明がな

い。不当な職務命令には従えない。処分されれば、異議申し立

てをしたい。」

39日(月)職員朝礼

      (事前に教頭より123教育長通知を全職員に配布)

       校長「校務支援パソコンの回覧ではわかりにくいとの指摘があ

ったので、再度机上に配布させていただいた。今年の卒業式で

は新しい試みもあり、ぜひ成功させたい。混乱しないようにお

願いしたい。」

私「起立斉唱の職務命令を学校長が出したことは認識している

が、異議がある。こういうやりかたが教育を壊していると思う。

卒業生を祝う立場で出席している者が『君が代』の時起立しな

かったからといってそれが混乱だとは思わない。」

310日(火)卒業式練習

       最後の時間(56分)で、学年主任から「君が代」の歴史と卒

業式での扱いについての説明。学級に帰ってから、学級担任よ

り、「資料:卒業式・入学式の国旗・国歌について」(生徒配布

版)【資料6】を生徒配布。

17:1018:00 校長から私あての「起立・斉唱」職命令書を手

渡し。

312日(木)10:0012:00卒業式 12:0012:30学級活動

       14:2014:00 校長室(校長・生徒指導主事)

       卒業式の「君が代」斉唱時の不起立の確認

 

<職務命令に従わなかった理由>

 「国歌斉唱」を卒業式に位置づけ、生徒に歌うことを求めているのに、生徒は歌詞の意味の説明すら受けられないのはおかしいと考えていました。生徒たちに聞くと、出身●小学校のどこでも、卒業式で斉唱することになっている「君が代」の歌詞の意味について説明を受けていないということでした。今、ほとんどの学校で、卒業式に国歌「君が代」斉唱が位置づけられている理由や「君が代」の歌詞の意味について、斉唱を求められている児童・生徒自身に説明しないという非教育的かつ子どもの権利条約違反の現実があります。その原因は、「君が代」の歌詞の意味を「我が国の末永い繁栄と平和を祈念するもの」とする無理な意味づけであり、「君が代」の起立・斉唱と児童・生徒への「指導」を、教職員の思想・良心の自由を踏みにじって強制する2015.1.23教育長通知に象徴される権力的教育行政にあります。教職員に考えることを禁止し、命令に従うことだけを求めるこの教育行政のあり方が、「君が代」の歴史や歌詞の意味について子どもたちに事実すら伝えず、「国歌」はしっかり歌うものという刷り込みだけを行う「調教教育」につながっています。そして、その背景に、憲法違反の「国旗国歌条例」と「職員基本条例」があると考えます。「臣民」を戦争に動員する大きな一翼を担った天皇制賛美の「君が代」を起立・斉唱できないという思いとともに、教員の生徒に対する率先垂範行為として位置づけられている「君が代」起立・斉唱の職務命令に従うことは、「調教教育」の一端を担うことになると思い、従うことができませんでした。「国旗国歌条例」「職員基本条例」というパワハラ条例こそ違憲・違法であり、それに基づく職務命令に従う義務はないと考えます。

 

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