(大阪市教委に、以下を提出しました。)

「住民投票にかかる教職員の政治的行為の制限について」通知に関する 再質問書

 

                 2020年10月16日

 

大阪市教育委員会

 

   教育長 山本 晋次 様

 

(担当 教務部・教職員人事担当・服務監察グループ 山岡 様)

 

         なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

           支部長 笠松 正俊

 

 

 

 前略。先日は、9月29日付の質問書に対して、詳しい文書回答(10月8日付)をありがとうございました。書かれてある論旨自体は、理解できました。

 

 それを踏まえて、回答内容の確認のために、以下の再質問をします。住民投票はすでに公示されているので、至急の文書回答をよろしくお願いします。

 

 なお今回は、教育公務員(教育職)についての確認の質問です。

 

 

 1.10月8日付の市教委「回答書」は、法的根拠として以下の5つを挙げています。

    ①「地方公務員法」

   ②「教育公務員特例法」

   ③「国家公務員法」

   ④「人事院規則」

   ⑤「職員の政治的行為の制限に関する条例」

 

 教育公務員については上記の②「教育公務員特例法」で、「地方公務員法第36条の規定にかかわらず、国家公務員法の例による。」という規定です。従って①の「地方公務員法」は、第36条2項の「公の選挙又は投票[下線は市教委]において特定の人又は事件を支持し、・・・」という部分を含めて全て、適用外になります。

 

間違いないですか。

 

 

 2.上記の⑤「職員の政治的行為の制限に関する条例」はその適用対象者について第2条で、「職員(地方公

 

務員法第36条の適用を受ける職員に限る。以下同じ。)」と規定しています。従って、教育公務員は地方公務員法第36条の適用対象外なので、⑤の大阪市の条例も、教育公務員は適用外になります。

 

間違いないですか。

 

 

 3.以上を踏まえると、教育公務員に適用されるのは、上記の②③④のみになります。

 

③の「国家公務員法」を受けて規定されている④の「人事委員会規則」では、第5項(政治的目的の定義)の「一」で「公選による公職の選挙において、・・・」等の選挙に関する規定はありますが、「(公の選挙)又は投票」という住民投票に関係する規定はありません。

 

また第5項の「六」で「公の機関において決定した政策(・・・条例に包含されたものを含む。)の実施を妨害すること。」とあるので、条例で決まった「住民投票の実施自体に反対(中止要求、等)すること」は関連する可能性はありますが、投票内容についての「賛成」「反対」の意見表明自体は、住民投票の「実施を妨害すること」には当たりません。

 

なお第5項の「五」に「政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し又はこれに反対すること。」とあります。しかし大前提として、第5項「・・・政治的目的をもってなされる行為であっても、第6項に定める政治的行為に含まれない限り、法第102条第1項の規定に違反するものではない。[下線は市教委]というのが本規定です。第5項(政治的目的)と第6項(政治的行為)は、「5&(かつ)6」が条件です。第6項の規定内容に反しない限り、住民投票の内容の「賛成」「反対」の意見表明自体は(デモへの参加等を含めて)、勤務時間外に行われ、また「国家公務員法」等の規定とは無関係の具体的な「信用失墜行為」が起こらない限りは、「政治的行為の制限の対象にはならない。」というのが日本の法規定です。

 

間違いないですか。

 

          以上です。

 

 

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[ 報告 ]

 

 

 

大阪市教育委員会への団交要求書提出(8月19日)を踏まえて、直接に担当課(教務部・教職員人事担当)に要請してきた「障害者任用調査」問題について、以下の経過で、改善が得られました。

 

 

 

〇 「団交要求書」より

 

 

 

・要求内容

 

   厚生労働省の指示と食い違い、教職員の人権侵害とパワーハラスメント性がある、「障がい者の把握・確認について」用紙での悉皆調査を中止すること。

 

 

 

・要求理由

 

この調査用紙では、「法においても、・・・雇用する障がい者である労働者について、・・・障がい者であることを明らかにすることができる書類を保存することとされております。」「障害者雇用状況の報告や合理的配慮のため、障がいの有無等を確認する調査を実施しております」と説明し、「障がい者の把握・確認について、利用目的の範囲内での調査に同意いただけますか。」の設問《1》に対して、「① 同意する。」「② 同意しない。」「③ 回答したくない。」の3択で全員に回答の協力を求めている。

 

(略)

 

   一般採用後に告知を求める場合も昨年度までと同様に、全員に周知した上で、回答・提出は「同意する。」者の申し出だけに絞るべきだ。厚生労働省もそう指示している。「同意しない。」者に回答を求めることは、実質的に障害の告知を迫ることになり、人権侵害性がある。また市教委は今回の調査用紙の冒頭で、「同意する。」「同意しない。」だけでなく「回答したくない。」を加えた3択にしている。「回答したくない。」回答用紙を全員に提出させること自体が、パワーハラスメントになる。

 

 

 

〇 数回の要請・折衝の中で、以下の順に進みました。

 

 

 

  1. (今年度は国(大阪労働局)に報告済みだが、)来年度からは調査用紙の形式を再検討する。

  2. 新しい調査用紙案は、12月~1月を目途に検討・作成する。

  3. 教務部が担当している、通年の「講師登録」時の同調査も、中止する。

  4. 指導部が担当している、通年の「会計年度任用職員」採用時の同調査も、中止する。

 

 

 

〇 最後の「会計年度任用職員」についての、教務部から指導部あての連絡文書(組合に情報提供)を、以下に添付します。

 

 

 

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(市教委文書)

 

会計年度任用職員採用に係る提出書類の一部変更について

 

 

 

会計年度任用職員の採用時に「障がい者の把握・確認について」を提出いただいておりましたが、様式の変更の検討を行うこととなりました。

 

つきましては、当面の間、採用時に「障がい者の把握・確認について」の取得について、差し控えていただきますようお願いします。また、新しい様式が整い次第、改めて通知を行う予定となっております。

 

なお、今回の措置に伴う採用に関する提出書類については次のとおりといたしますので、よろしくお願いします。

 

 

 

  1. 採用内申【必須】

  2. 履歴書【必須】

  3. 健康診断【必須】

  4. 宣誓書【必須】

  5. 学歴証明書【該当者のみ】

  6. 職歴証明書【該当者のみ】

 

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(大阪市教委に、以下を提出しました。)

 

    9月4日付「住民投票にかかる教職員の政治的行為の制限について」文書に関する 緊急の質問書

 

 

 

            2020年9月29日

 

大阪市教育委員会

 

教育長 山本 晋次 様

 

            なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

            支部長 笠松 正俊

 

 前略。

 

 大阪市教委は9月4日付「住民投票にかかる教職員の政治的行為の制限について」(教育長)文書で、各校園長に「特に別紙・・・に記載の内容について、教職員一人ひとりに対し遺漏なきよう周知徹底を図ってください。」と指示しています。

 

 その別紙「特別区設置に関する住民投票において本市教職員が制限される行為」の「1 法的規制」では、

 

  「〇当該住民投票において、教育公務員は教育公務員特例法、教育公務員以外の職員(技能労務職等は除くは地方公務員法及び職員の政治的行為の制限に関する条例に規定される行為が禁止される。

 

    〇また、公職選挙法上、教職員は、一般的な投票運動の規制に加え、公職選挙法第136条の2第1項で地位利用による投票運動が禁止される。(以下略)」

 

と書いています。

 

 このことに関して、以下の質問に、メール等の文書で回答してください。

 

なお、同別紙に記載の「2 規制適用時期」が「両議会の承認を得て以降、(投票日まで)」と既に始まっているので、遅くとも10/2(金)までに至急の回答を要請します。

 

 

 

〇 質問

 

 

 

  国政や地方自治体の公職選挙と住民投票は、その法律上の根拠が異なります。

 

  「公職選挙法」は別にして、「教育公務員特例法」と「地方公務員法及び職員の政治的行為の制限に関する条例」を今回の住民投票に適用できる、法的根拠を示してください。

 

 

 

〇 質問の説明

 

 

 

 ・今回の住民投票の根拠の法律の「大都市地域における特別区の設置に関する法律」第7条6は、

 

6 政令で特別の定めをするものを除くほか、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)中普通地方公共団体の選挙に関する規定は、第一項の規定による投票について準用する。」

 

と規定しています。

 

 

 

 ・その「公職選挙法」の関連する該当条文は、

 

「第136条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、その地位を利用して選挙運動をすることができない。

 

一 国若しくは地方公共団体の公務員又は行政執行法人若しくは特定地方独立行政法人の役員若しくは職員

 

二 (略)

 

 

 

 

    2 前項各号に掲げる者が公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)を推薦し、支持

      し、若しくはこれに反対する目的をもつてする次の各号に掲げる行為又は公職の候補者若しくは公職の候補者となろうと

      する者(公職にある者を含む。)である同項各号に掲げる者が公職の候補者として推薦され、若しくは支持される目的を

      もつてする次の各号に掲げる行為は、同項に規定する禁止行為に該当するものとみなす。

 

一 その地位を利用して、公職の候補者の推薦に関与し、若しくは関与することを援助し、又は他人をしてこれらの行為をさせること。

 

二 その地位を利用して、投票の周旋勧誘、演説会の開催その他の選挙運動の企画に関与し、その企画の実施について指示し、若しくは指導し、又は他人をしてこれらの行為をさせること。

 

三 その地位を利用して、第百九十九条の五第一項に規定する後援団体を結成し、その結成の準備に関与し、同項に規定する後援団体の構成員となることを勧誘し、若しくはこれらの行為を援助し、又は他人をしてこれらの行為をさせること。」

 

  です。

 

 

 

・つまり、住民投票に「公職選挙法」を準用する規定はありますが、住民投票に「教育公務員特例法」と「地方公務員法」(及び「職員の政治的行為の制限に関する条例」)を準用する規定は存在しません。

 

 

 

・また「公職選挙法」の準用については、その禁止(違法)内容は全て、「公務員の地位を利用して」という条件で、です。さらに、その禁止(違法)内容は全て、「推薦に関与し」「企画に関与し」「指示し、若しくは指導し」「後援団体を結成し」等の、主催者としての行為です。

 

 

 

・公務員にも選挙権があるように、公務員にも住民投票の投票権もあります。そして、公務員にも住民投票の投票権があるのと同じように、公務員にも「都構想住民投票への賛成・反対を表明する」言論・表現の自由はあります。公務員としての勤務時間内は当然制限を受けますが、勤務時間外の言論・表現の自由、例えば「都構想反対!」デモに参加することは、教育公務員も含めて全く合法です。

 

 

 

・それも含めて法律上禁止されているかのような内容の9月4日付の文書自体が、違法性があると考えます。

 

 

 

             以上です。

 

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98日 府教委「変形労働時間制協議」報告   (府支部長 山田 光一)

(担当:T総括主査、参加:YKYHKH

 

 

 821日提出の「変形労働時間制を導入せず、過労な勤務実態の改善のための少人数学級化を求める」要求書についての団体交渉要求に対して、府教委は提案する場合は勤務条件として協議・交渉するが、まだ検討もしていないということも理由として、現在の交渉要求には難を示していた。そこでまず提案する・しない、にかかわらず、まず説明・協議の場を持つことで合意して、98日に協議をもつことにした。

 

当日、担当のT主査が、「導入の手引き」(文科省)に従って、「制度導入の前提」(p3~「対象期間には、長期休業期間等を含むこと」等)、「条例等の整備」(p8)、「上限時間」「教職員に関する措置」(p9)、「措置を講ずることができなくなった場合の対応」(p11)等について説明。

 

まず府教委としての基本的な方針はどうかについて質問すると、「現在のところ、導入の方針はないが、導入の前提となる(在校でない時間も含めた)在校等の時間の把握のためのシステムをつくり、来年度1年間でデータを取る必要がある。」政令指定都市以外の各地教委にはどのような通知をしているかについては、「文科省からの通知を送信しているのみ」とのこと。府立校の校長にも、まだ説明もしておらず、おそらく通知等だけでは理解されていない段階だと推測等のことなので、担当としては導入の前提にはなっていないとの確認。また各地教委から導入の意向が出てきた場合は、各地方公共団体で条例が必要であるとともに、府の条例を制定しなければならないことになるが、「県費負担教職員については、まず、各学校で検討の上、市町村教育員会と相談し、市町村教育員会の意向を踏まえた都道府県教育委員会において、省令や指針等を踏まえて条例等を整備」(手引きp8)。

 

〔つまり、府教委(事務局)としては導入の意図は今のところなく、市町村から導入の意向が出てくる可能性も含めて、特定の政治的動きがない限りは可能性は低いのではないかと感じた(ただし今現在のところは、の限定で)〕

 

 導入の場合も育児や介護等の配慮を要する者への配慮や、個々人の勤務日・時期の割り振り、対象機関の設定等は校長にとって大きな負担になること。そもそも導入する前提となる「在校等時間」の把握にくわえて、それぞれの学校・各教職員において上限時間(42時間/月、320時間/年)の範囲内であることが必要。そしてこれらのことも含めて、担当としても。文科省通知やユーチューブ配信の説明での把握でしかないので、詳細にはわからないところもあるとしている。

 組合としては現場でもかえって負担が増えるとの反対意見が多数であり、人員増・20人学級等の教育・労働条件の改善をすべき(とりあえず夏季特別休暇増等のすぐ可能な提案のやりとりもし、検討するとのこと)、引き続き団体交渉を早急に持つことを要請して、約1時間半の協議を終了した。同時に提出していた「コロナ感染防止対策のPCR検査」要求書についても、別途、担当者に協議・交渉を求めていく。

 

 

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大阪市教育委員会に対して8月19日に、以下4つの「団体交渉要求書」を提出しました。

 

①  「コロナ感染防止対策のPCR検査」についての要求書

②  「変形労働時間制を導入せず、過労な勤務実態の改善のための少人数学級化を求める」要求書

③ 「「障害者の把握・確認」悉皆調査の中止を求める」要求書

④ 「SNSの私的利用を不法に制限しないことを求める」要求書

 

(以下)

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①  「コロナ感染防止対策のPCR検査」についての要求書

 

           2020年8月19日

 

大阪市教育委員会

 

教育長 山本 晋次 様

 

            なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

                                              支部長 笠松 正俊

 

 

 

 前略。教職員の勤務労働条件である職場の労働安全衛生環境に関して、「コロナ感染防止対策のPCR検査」についての要求書を提出し、団体交渉を申し入れます。

 

 

 

〇 要求内容

 

   学校の子どもと教職員の感染発生に対しては、濃厚接触者の基準(マスクなしの者)に限定せず、安全と安心のために、子どもと教職員全員のPCR検査を実施すること。

 

 

 

〇 要求理由

 

  • 全国と同じく大阪でも新型コロナウイルス感染者が急増している。社会全体と同じく、学校の子どもと教職員の感染者も7月以降急増している。8月3日と4日は、大阪市立の小・中・高校の計4校で、連日各2校で感染者が出るに至っている。これまでの合計は20校近くになり、8月25日からの2学期始業でさらに増えることが危惧される。

  • しかし、大阪市の保健所と教育委員会は、「濃厚接触者→PCR検査者」をごく少数に絞り続けている。報道発表はしていないが、私たちの情報提供請求に対する市教委の公表資料では、7月8日から7月22日までの感染6校について、教職員のPCR検査人数は最大でも2人、何と6校中3校はゼロ(教職員の検査者なし!)の現状だ。

  • 「濃厚接触者」の基準は「1m以内、かつ15分以上、かつマスクなし」とされている。しかし学校の教室は40人学級の超過密で、15分どころか一日中をともに過ごしている。しかも毎日、毎週だ。不織布マスクですら(まして子どもが多用している布マスクが)ウイルスを遮断することはできない以上、「マスクをしている」ことだけを根拠に「濃厚接触者から外す」ことでは、全く感染防止にならない。治療法とワクチンがまだない中での感染防止策は、「PCR検査の徹底拡大で感染者を早期発見し」「発症と、軽症者の重症化を止める」ことに尽きる。

  • 長時間にわたって過密になる学校現場では、子どもの感染防止と、教職員の安全衛生環境の保障は不可分です。子どもの学校生活の安全安心のためにも、大阪市教委から大阪市保健所に要請して、感染校での全員のPCR検査を至急に実施してください。

 

    (なお同じ大阪府で枚方では、7月の市立東香里中学校での感染に対して教育委員会が保健所と連携して教職員全員と生徒を合わせて430人のPCR検査を実施し、安全安心を保障した、と公表しています。)

 

    大阪市教育委員会の英断を求めます。

 

                                                                           以上です。

 

 

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②  「変形労働時間制を導入せず、過労な勤務実態の改善のための少人数学級化を求める」要求書

 

 

 

            2020年8月19日

 

大阪市教育委員会

 

教育長  山本 晋次 様

 

         なかまユニオン大阪市学校教職員支部

 

            支部長  笠松 正俊

 

 

 

 前略。

 

 教員に1年間単位の変形労働時間制を導入する「教員給与特別措置法」(給特法)改定案が国会で反対意見を無視して可決された。2021年度からの導入のための各自治体での条例制定が、今年度から可能になった。文部科学省は、7月に都道府県・政令市の教育委員会に通知を出し、導入する場合は9月議会等でとのモデルを示している。しかし、この過程で教員団体の声は一切考慮されなかった。

 

ILO・ユネスコ教員の地位に関する勧告」は、1966年10月5日に教員の地位に関する特別政府間会議において日本も含め採択されたものだ。文科省も「『勧告』は尊重しながらも、わが国の実情や国内法制に適合した形で取り組みをすすめたいと考えている。」と表明している。このことからすれば、今回の「教員変形労働時間制」法についても、「教員の地位に関する勧告」の下記の項目(末尾に「参考資料」)に則った、法案提出前の教員団体との協議・交渉を行い、その内容を反映した国会での議論がなされるべきだった。

 

 この経過を受けて、教員の労働時間の設定と管理という直接の勤務労働条件に関して、以下の要求を提出し、至急に団体交渉を開催することを要求します。

 

 

 

〇 要求内容

 

  1.大阪市は、教員に1年間単位の変形労働時間制を導入しないこと。

 

  2. 20人学級を目標にした少人数学級化のための正規教員の増員を、国に要求するとともに大阪市独自でも進め、教員

   の超過労な勤務実態を根本的に改善すること。

 

 

 

〇 要求の理由

 

 

 

 ・改定された「教員給与特別措置法」(給特法)は、条例を制定して変形労働時間制を導入するかどうかは、自治体ごとの判断になっています。精神疾患の病休が全国で一番多いことに象徴される大阪の教職員の過労状態の責任者である教育委員会が、それに追い打ちをかけることが明らかな「変形労働時間制」を導入することはしてはなりません。

 

・この改定法は教員に1年間単位の変形労働時間制を導入し、学期中の繁忙期の勤務時間の上限を引き上げ、夏休み期間中などに休日をまとめて取得させようとするものです。「改正案」は教員の長時間労働是正策を議論する中央教育審議会の201812月の特別部会で、公立小中学校の教員の残業時間を原則「月45時間以内」、繁忙期でも「月100時間未満」とする指針案が了承され、「給特法改正案」となって上程されました。

・そもそも「給特法」は教育労働者に対する労働基準法適用除外とともに、「教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない」ことを法定化し、「残業代」に代わって基本給の4%に相当する「教職調整額」を毎月支給することを基本設計としています。この制度設計がなされた時代と現在の現場の実態はかけ離れたものになっています。文科省の16年度調査では「中学校教員の約6割、小学校教員の約3割の残業時間が、おおむね月80時間超が目安の「過労死ライン」を超えていた」実態となっています。総務省の地方公務員給与実態調査(2016年)では、小中学校教員の平均月給は約36万円(基本給、平均43.1歳)で、「教職調整額」4%は約14000円にしかなりません。これを想定した月の時間外勤務時間数80時間で割ると、残業1時間あたり200円足らずとなり、最低賃金を大幅に下回り、事実上の「残業代ゼロ」で働かせ放題となっています。こうした実態を根本的に改善することは文科省と、雇用者(任用者)の各自治体の責任です。

 

・労働基準法で残業代の割増を法定化しているのは、雇用主の負担を大きくすることで「残業時間」を抑制させるためです。生存権保障のため憲法第27条に基づいて制定された労働基準法の適用を除外し、最賃基準さえ下回る「教職調整額」で済ませてきたことが、「2015年度にうつ病などの精神疾患で休職した公立学校の教員は5009人」(文科省調査)と2000年度(2262人)の倍増という状況を生み出している原因で、責任は政府・文科省の不作為にあります。

 

・労基法上、1年変形労働時間制を導入するためには、対象期間の労働日数、1週間・1日の労働時間数、連続して労働させることのできる日数について限度が決められており、会社は、この限度を超えない範囲内で、対象期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間を定めなければなりません。会社は、1人でも法定労働時間を超えて労働させる従業員がいれば、36協定を締結し、所轄の労働基準監督署に届出が必要となります。教員への「変形労働時間制」導入はこうした手続きさえ抜きにすべてを自治体の条例で一括りにする現場無視の制度化であり、ILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」にも反するものです。

 

・公立校の勤務時間は自治体の条例・規則などで決まっており、大阪では8:30~17:00(7時間45分の勤務時間+45分の休憩時間)が通例となっています。変形労働時間制が導入されると、繁忙期は勤務時間が19時前後までになる可能性があり(最大で10時間の勤務時間+1時間の休憩時間)、夕方遅い時間に会議が設定される等が危惧されます。変形労働時間制を定めた労働基準法施行規則では、育児・介護を行う者など特別の配慮を要する者に必要な時間を確保できるような配慮が必要と定めており、文科省もこうした配慮が必要な教員には、1年単位の変形労働時間制を適用しない選択ができる措置をすることを求めています。また、1年単位の変形労働時間制には、「1箇月を超え1年以内の期間を平均して1週間当たりの労働時間が40時間を超えないこと 」「労働時間の限度は1日につき10時間まで、1週間につき52時間まで (※対象期間が3ヶ月を超える場合は、48時間を超える週は3カ月で3回まで)という条件が必要」となります。

 

現状でも、非常勤職員などが多くなっており、様々な勤務形態の教職員が存在し、年齢構成か  ら育児や介護で配慮が必要な教職員も多くなる中で、管理職が「勤務の割振り」を作成することは実質不可能で、各自治体で条例を作っても学校現場での混乱と破綻は明らかです。

 

・長時間労働と、子育てや介護中の教員が退勤し介護後の夜間に「持ち帰り残業」せざるを得ない等の学校現場の実態を抜本的に改善するためには、ILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」の「82項:教員の給与及び勤務条件は、教員団体と教員の使用者との間の交渉の過程を経て決定されるものとする」及び「89項:教員の1日及び1週あたりの勤務時間は、教員団体と協議の上定めるものとする。」を遵守すべきです。

・教育委員会は教員の「働き方改革推進」に関して、「超過勤務時間には該当しないとしても、校務として行うものについては、教育に必要な業務として勤務していることに変わりはなく、長時間勤務の解消を図る必要があります。」と表明してきました。その実態の解消ではなく、形式上「勤務時間内だ・・・」と扱うことで過労実態の隠ぺいになる変形労働時間制は、教育委員会の責任ではっきりと拒否すべきです。

 

・文科省は7月の通知の資料「導入の手引き」で、「本制度は、これを単に導入すること自体が日々の教師の業務や勤務時間を縮減するものではありません。」(2ページ「はじめに」)と自ら認めている。しかし「学校における働き方改革には特効薬はなく、様々な取り組みを総力戦で進めることが必要です。」(同)というのは、文科省の責任放棄の居直りです。「特効薬」というよりも「根本的な改善政策」は、20人学級を目標にした少人数学級化と、そのための正規教員の増員です。全国知事会と市町村長会も国に「少人数学級化」の要請書を出しましたが、コロナ禍を越えていくためにも、今こそそれが国と自治体の責任課題です。

 

 

 

〇 参考資料

 

 

 

教員の地位に関する勧告(文科省HP掲載の仮訳より抜粋。関係する部分に下線)

 

1966年10月5日  教員の地位に関する特別政府間会議採択

 

……………………

 

9 教員団体は、教育の発展に大いに貢献することができ、したがって、教育政策の策定に参加させられるべき一つの力として認められるものとする

 

……………………

 

10 人的その他のあらゆる資源を利用して、前記の指導原則に即した総合的教育政策の樹立に必要な範囲で適切な措置が各国において執られるものとする。この場合において、権限のある当局は、次の原則及び目標が教員に及ぼす影響を考慮に入れるものとする

 

……………………

 

e 教育は継続的過程であるので、教育活動の諸部門は、すべての生徒のための教育の質を改善するとともに教員の地位を高めるように調整されるものとする

 

……………………

 

75 教員がその職責を遂行することができるように、当局は、教育政策、学校組織、教育活動の新しい発展等の事項について教員団体と協議するための承認された手段を設け、かつ、定期的に利用するものとする。

 

76 当局及び教員は、教員が教育活動の質の改善のための措置、教育研究並びに改良された新しい方法の開発及び普及に、教員団体を通じて又はその他の方法により参加することの重要性を認識するものとする

 

77 当局は、一学校内又は一層広い範囲で、同一教科の教員の協力を促進するための研究グループの設置を容易にし、かつ、その活動を助長するものとし、このような研究グループの意見及び提案に対して妥当な考慮を払うものとする

……………………

 

82 教員の給与及び勤務条件は、教員団体と教員の使用者との間の交渉の過程を経てされるものとする

 

83 教員が教員団体を通じて公の又は民間の使用者と交渉する権利を保障する法定の又は任意の機構が設置されるものとする。

 

84 勤務条件から生じた教員と使用者との間の紛争を処理するため、適切な合同機構が設けられるものとする。この目的のために設けられた手段及び手続が尽くされた場合又は当事者間の交渉が決裂した場合には、教員団体は、正当な利益を守るために通常他の団体に開かれているような他の手段を執る権利を有するものとする。

 

……………………

 

89 教員の 1 日及び 1 週あたりの勤務時間は、教員団体と協議の上定めるものとする

 

90 授業時間を定めるにあたっては、次に掲げる教員の勤務量に関するすべての要素を考慮に入れるものとする

 

  a 教員が教えなければならない 1 日及び 1 週あたりの生徒数

 

  b 授業の適切な計画及び準備並びに成績評価に必要な時間

 

  c 毎日の担当授業科目数

 

 d 教員が研究、課外活動並びに生徒の監督及びカウンセリングに参加するために必要な時間

 

  e 教員が生徒の発達について父母に報告し、及び父母と相談するために必要な時間

 

 

 

            以上です。

 

 

 


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③ 「「障害者の把握・確認」悉皆調査の中止を求める」要求書

 

            2020年8月19日

 

大阪市教育委員会

 

教育長 山本 晋次 様

 

             なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

                                                                             支部長 笠松 正俊

 

 

 

 前略。大阪市教育委員会は7月に、「障がい者の把握・確認について」という表題の回答用紙で教職員全員対象の悉皆調査を行い、全員に提出を求めた。これについて、教職員の勤務労働条件である職場の労働安全衛生環境にかかわる以下の要求書を提出し、団体交渉を申し入れます。

 

 

 

〇 要求内容

 

  厚生労働省の指示と食い違い、教職員の人権侵害とパワーハラスメント性がある、「障がい者の把握・確認について」用紙での悉皆調査を中止すること。

 

 

 

〇 要求理由

 

・この調査用紙では、「法においても、・・・雇用する障がい者である労働者について、・・・障がい者であることを明らかにすることができる書類を保存することとされております。」「障害者雇用状況の報告や合理的配慮のため、障がいの有無等を確認する調査を実施しております」と説明し、「障がい者の把握・確認について、利用目的の範囲内での調査に同意いただけますか。」の設問《1》に対して、「① 同意する。」「② 同意しない。」「③ 回答したくない。」の3択で全員に回答の協力を求めている。

 

 ・これについてわたしたちは、以下2点の質問を提出した。

 

(1)昨年度までは個人用紙での調査はしていなかったと思うが、今回個人用紙にした理由は何か。

 

(2)教職員の個人情報(障害の有無)を服務関連で集めること、

 

また障害者差別が現存する中で社会的弱者に告知を求めることは、ハラスメント性を持つと思うが、どう考えているか。

 

 ・これに対する市教委の最終回答は、

 

  (1・2)厚生労働省職業安定局が発行した手引には、個人が保有する情報については、

 

「利用目的等の事項を明示した上で、本人の同意を得て把握・確認を行うことが必要である」旨の記載があり、本人の同意の有無等を個別に把握する必要があるため、今回の調査方法としています。なお、調査用紙には「業務命令として回答を求めるものではないこと」の旨及び「回答を拒んだことによる不利益な取り扱いはない」旨を明示しています。

 

  だった。

 

 ・私たちはこの最終回答には納得できない。

 

  障害者の雇用の促進は、障害者枠採用・一般採用を問わず、採用時に自ら告知する労働者(教職員)の採用を進めるべきだ。一般採用後に告知を求める場合も昨年度までと同様に、全員に周知した上で、回答・提出は「同意する。」者の申し出だけに絞るべきだ。厚生労働省もそう指示している。「同意しない。」者に回答を求めることは、実質的に障害の告知を迫ることになり、人権侵害性がある。また市教委は今回の調査用紙の冒頭で、「同意する。」「同意しない。」だけでなく「回答したくない。」を加えた3択にしている。「回答したくない。」回答用紙を全員に提出させること自体が、パワーハラスメントになる。

 ・なお、市教委の「調査用紙には「業務命令として回答を求めるものではないこと」の旨・・・を明示しています。」という回答は事実と違い、その文言は一切書いていない。「本調査へのご理解のうえ、ご協力お願いいたします。」とは書いているが、逆に、「教職員のみなさまへ 調査への協力のお願い」文書で、「3 提出期日・提出窓口」に日程を明記し、「校園長に提出してください。」と指示している。

 

この調査用紙での悉皆調査は、中止すべきです。

 

 

 

             以上です。

 

 

 


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④  SNSの私的利用を不法に制限しないことを求める」要求書

 

                    2020年8月19日

 

大阪市教育委員会

 

教育長 山本 晋次 様

 

            なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

                                                  支部長 笠松 正俊

 

 

 

 前略。大阪市教育委員会は7月10付の校長宛文書「R2年6月の懲戒処分について」で、以下の内容を「懲戒処分とまでは至っていないが、・・・」として付記している。

 

「教職員が私的なアカウントで投稿している内容に対する通報等が増加傾向にあり、SNSの利用に関する事案も発生している。・・・勤務時間外においても、服務観察だより(第21号)で留意事項を周知しているとおり、私的なアカウントとは言え投稿内容によっては、投稿者が特定され、勤務する学校園などに抗議を行われる等、公務に影響を及ぼす可能性等もある。・・・SNSの私的利用にあたっては、より慎重な対応が必要であることを改めて周知徹底されたい。・・・所属教職員に対しても、別紙について、・・・周知徹底するとともに、・・・服務規律の保持に努められたい。」

 

これについて、教職員の勤務労働条件である職場の労働安全衛生環境にかかわる以下の要求書を提出し、団体交渉を申し入れます。

 

 

 

〇 要求内容

 

  1. 勤務時間外のSNSの私的利用を、不法に制限しないこと。

  2. 2013(H25)年11月27日付人事室長通知「ソーシャルネットワークサービスの利用にあたっての留意事項」に書かれている、「②・・・、不敬な表現は控えること」という文言を、転用しないこと。

 

 

 

〇 要求理由

 

 ・上記の7月10日付の校長宛文書についてわたしたちは、以下の質問を提出した。

 

「今回改めて周知徹底する理由として、「教職員が私的なアカウントで投稿している内容に関する通報

 

等が増加傾向にあり、SNSの利用に関する事案も発生している。」からだとしている。

 

*増加傾向にあるとする通報の内容を、情報提供してください。

 

*発生してるという事案を、具体的に説明してください。」

 

 ・これに対する市教委の口頭回答(組合が筆記)は、以下の内容だった。

 

  「(通知を出した理由は主に以下の2つだ。)

 

*大阪市かはわからないが、教員が児童・生徒のことをSNSにアップしていた事例があった。

 

*コロナ感染拡大の中で、大阪市の教員と思われるが、教員と明かして、飲み会の場面をSNSにアップした事例があった。」

 

 ・私たちはこの回答には納得できない。

 

  市教委が強調している「服務観察だより(第21号)」(R2年6月)の1ページに掲載の「留意事項」(H25年人事室長通知)の全6項目は、「③地方公務員法における政治的行為の制限や職員の政治的行為の制限に関する条例の趣旨に抵触するような表現は控えること」を始め、そのほとんどが(教)職員の「政治的発言」に関するものだ。今回の市教委回答の2つの理由事例は、せいぜい最後の項目の「⑥ その他本市の信用を失墜するような表現・投稿は控えること」にしか当たらない。

  今回の2つの事例を機に市教委が、勤務時間外の教職員の政治的発言のSNS発信を制限しようとしていることは、憲法第21

  (表現の自由、通信の秘密)に抵触し不当だ。

 

 ・なお、「留意事項」の「③・・・職員の政治的行為の制限に関する条例の趣旨に抵触するような表現は控えること」に関しては、大阪市会での同条例制定直前の2012年7月24日に、私たちの組合(大阪市職員支部と大阪市学校教職員支部)は大阪市と公式の面談質疑を1時間余り行い、担当部局の人事室は以下のことを公式に口頭回答しています。

 

  「大阪市の回答 職員の政治的行為の制限に関する条例案の適用範囲について

 

  1.  職員の政治的行為を制限するのは、条例案第2条に記載する10項目の行為について政治的目的をもって行われた場合に限る。この条例でいうところの政治的目的とは、条例案第2条に記載する「特定の政党その他の政治的団体若しくは特定の内閣若しくは地方公共団体の執行機関を支持し、若しくはこれに反対する目的又は公の選挙若しくは投票において特定の人若しくは事件を支持し、若しくはこれに反対する目的」を言う。

  2. 政治的目的の一般的解釈は、現市長の政権(包含関係にある政府や大阪府も対象になる)を転覆させることだと言える。現市長の政権を転覆させるという目的を持っていない発言や単なる政策に対する意見は、制限の対象とはならない。大阪市の政策に対して職員が意見を言うことに制限を加えるという趣旨ではない。

  3. この条例案は、政権の転覆を図るという政治的目的を持つ場合、若しくは選挙の中立性を損なう行為について制限するという地公法等の範疇で解釈する。

  4. 条例案で対象とする地域は大阪市内である。ただし、大阪市外から市内に向かって行われた行為が市内で完結する場合には対象とする。また、勤務時間外の行為も対象とする。」

 

  つまり、例えば「松井市長は辞任せよ!」は同条例違反だが、「松井市長は、〇〇を止めろ!」「〇〇政策反対!」「〇〇は導入するな!」という市政の政策批判は、市職員・教職員のビラもデモもSNS発信も市民としての政治的権利で、この条例違反はないという、現行の地方公務員法に基づく当然の回答です。なお当時の橋下市長はこれらの行為を「処分だ!」と息巻きましたが、当時も今も、橋下市長が違法なのです。

 

 ・「要求内容」の(2)に関連して、服務観察だより(第21号)」(R2年6月)の2ページ「SNSの不適切な投稿によって処分された事案」には、「上司である市長等に対し、・・・不敬な表現での投稿を繰り返した。⇒ H25年9月:文書訓告」と表現されています。

 

  「大日本帝国憲法」時代の刑法の「不敬罪」は、天皇・皇族等に対する「罪」でした。現「日本国憲法」制定で刑法改正で「不敬罪」は廃止され、「不敬」は象徴天皇に対しては当然使いません。「不敬」は、戦前の「天皇」と「臣・民」という主従の上下関係を前提にした概念なので、それ以外の相手に対しても現在ではほぼ使いません。例えば、「社長に対して失礼だぞ!」とは言っても、「社長に対して不敬だぞ!」とは使いません。社長と労働者は、主従関係ではなく、雇用関係だからです。

 

  大阪市が「市長に対する不敬」という文言を残し、市教委がそれを転用することは、市長と(教)職員が「雇用(任用)関係ではなく、主従関係だ。」ということになってしまい、不適切な表現です。

 

 

 

            以上です。

 

 

 

 

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2020年7月6日

 

大阪府教育委員会                      

 

  教育長 酒井 隆行 様

 

                                                       なかまユニオン大阪府学校教職員支部

                                                                                                      支部長 山田 光一 

 

 

 

         来年度入学選抜の調査書評定確認方法への抗議・撤回要求

 

 

 

なかまユニオン大阪府大阪市学校教職員支部は、昨年度の要求書において「中学生や現場教員に多大な不安や混乱と負担を招き、また、教員の評価権も侵害し不合理な格差づけを強いるチャレンジテスト、大阪府学力テストを即刻廃止すること」を要求しています。そして今年の新型コロナウィルスの感染拡大にともなう学校休業の中で、6月17日実施予定の3年チャレンジテストについて、5月5日コロナ対策本部長の指示で中止を決定されました。

 

この状況の中で、当組合は、6月16日付けの「授業再開に不可欠な教育条件・勤務条件の緊急要求書への追加質問・要求」において、「チャレンジテストについては、中学3年生のみならず中学1・2年生対象テストも中止し、今年度については、各教育委員会・学校の意見を聞き、他府県同様の各校の評価基準による評定評価をすべきである」と再度の要求をしました。

 

ところが、貴委員会は619日の教育委員会会議で、来年度入学選抜における調査書評定の確認方法として、今年度に限り、中学3年の調査書評定を「中2チャレンジテスト(5教科)の結果と府全体の評定平均により各校の『評定平均の目安』を求め、これに±0.5を加え『評定平均の範囲』とする。」と決定されました。

 

つまり、①これまで通り、テストとは無関係の4教科も含めて、一回のチャレンジテストの結果で各中学校の評定(平均)に縛りをかけ、②さらにテスト実施の際の府教委の説明と違う利用方法を生徒・保護者の了承なしに行うものであり、③それで公正性が保たれることが検証されているというのならそもそも中3チャレンジテストは必要ないということを府教委自ら認めていることになるという、全く非教育的かつ各学校(教員)の評価権を侵す違法なものと言わざるを得ません。

 

本来、内申書内申書の評定は、一回のテストでは把握できない平素の学習状況などを評価するものです。この内申と入試を合わせて合否を判定するという大原則をねじ曲げて、テスト学力を唯一の評価基準とし、学校格差・地域格差を広げるチャレンジテストの不正利用はこれを機会にやめるべきです。

 

  当組合はあらためて、今回の決定の撤回、1・2年チャレンジテストの中止他府県同様の各校の評価基準による評定

評価をすることを要求するものです。

 

 

 

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「授業再開に不可欠な教育条件・勤務条件」についての追加の質問と要求

 

 

 

               2020年616

 

大阪市教育委員会 様

 

                            なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

 

 

前略。以下の質問と要求について、説明・回答を早急にいただくことを申し入れますので、よろしくお願いします。

 

 

1. 615日からの通常授業は、大阪市がレベル1になることが前提とされている。大阪府全体で判断す る場合も含めて、大阪市がレベル2からレベル1に変わる科学的根拠に基づく指標は何か。また、大阪市は何日の時点でレベル1に変わったのか。

 

 

2.通常授業については文部科学省の作成した座席図を使っているが、文科省文書自体が「座席の間隔に   一律にこだわるのではなく、・・・」と書いている通りで、40人学級のままでは同文書にある「1メートルを目安に」間隔をとることは絶対に不可能だ。今後の第2次感染を防ぐために、少人数学級の実施が不可欠だ。また、この2週間の分散登校(20人学級)の体験で、現在の教員数のままでは過労だが、「一人ひとりの子どもとコミニケーションが取れ、教育効果が高い適正人数だ、と再認識した。」という教員の声が多くある。正規教員増の政府への予算要求と、学校統廃合の停止・見直しが要るが、当面直ぐに大阪市独自で少人数学級化するための施策として、何を検討しているか。

 

 

3. 発熱者と負傷者の看護を分離することや、校内の消毒業務担当が集中しがちなこと等で、保健室の養 護教諭の過労が急増している。早急に労働時間の実態を把握し、臨時に養護職員や看護師を配置する必要があるが、どう考えているか。

 

 

4. 市教委「対策マニュアル(第3版)」では、「トイレ清掃を児童生徒にさせる際には、教職員が監督 につき、清掃中に、特に便器付近で水しぶきの飛び散ることがないよう、清掃方法を工夫すること。」としているが、トイレは感染の可能性が高く、子どもに担当させるべきではない。また教職員だけが担当している学校の場合、学級担任以外の特定の教員に集中してその教職員の感染リスクが高まっている現状がある。第2次感染防止のための臨時措置として、トイレを始めとした校舎の消毒・清掃について専門業者と契約して人員配置し、教職員の過労を軽減する必要があるが、どう考えるか。

 

 

5. 新型コロナウィルスについて教職員間に知識や認識に大きな差があり、第2次感染防止のために早急 に研修を保障すべきだ。またその場合、3密の会議を避け、Web研修を活用する必要があるが、どう考えるか。

 

 

6. 年間授業日数の確保を機械的に優先し、夏休みの短縮・土曜授業・7時間目授業等を導入するのではな く、カリキュラム削減と授業内容の精選を行い、教育内容を保障する必要がある。また大学と高校の入試については、出題範囲の限定や日程の変更を文科省と府教委に要請することが必要だ。さらに府のチャレンジテストについては、中学3年生だけでなく中学1・2年生対象テストも中止し、今年度については、各市教育委員会・学校の意見を聞き、他府県同様の各校の評価基準による評定評価をすべきであることを、大阪市教委からも府教委に要請してほしい。これらについて、どう考えているか。

 

 

7. 大阪市立高校の現状(61日公表)では、在籍生徒12,054人の62%の7,490人が電車等の公共交 通機関を利用して通学している。第2次感染防止のために、民間企業で広がっている時差通勤を教職員について進めるとともに、各市立高校ごとの生徒の通学実態に応じて、始業時間を数十分~1時間程度遅らせる等の努力を市教委から校長に通知すれば、リスクを低減することができるが、どう考えているか。

 

 

8. 非常勤講師について、今後夏休み等に授業が組まれて出勤した場合、年度末までに年間雇用契約の 35週分を超える時は、36週分以降の必要な授業時数分の手当てを支払う必要がある。そのための予算措置について、どう考えているか。

 

 

9. 子ども全員分が突然配付された「フェイスシールド」について、市教委は「校長や職員団体・組合を 始めとする教職員、保護者、子どもからの声は全くなかったが、市教委事務局と市長で考えて決めた。」としている。これに対してその後「大阪府医師会 学校医部会」は6月9日付の大阪市教委宛の「フェイスシールド活用に対する意見」で、「教職員が体調不良の生徒に対応するなどの特定の場面で使用し、生徒に一律装着を促す必要はないと考えます。」「デメリットの方が大きいと考えます。例えばプラスチックの断面が当たることによる外傷、視界を妨げることによる事故、熱が籠ることによる熱中症の助長、頭部を締め付けることによる頭痛や集中力の低下による学習の妨げなどが考えられます。さらに過剰な感染予防対策は不安を助長し、児童の精神衛生上にも問題があると思われます。」「生徒に関しては原則不要とし、」と、厳しく批判しています。公教育を担う「学校医部会」の意見は重要です。大阪市教委がこれを校長に知らせずに1週間後の現在でも無視していることは、行政責任として犯罪的です。熱中症の季節を迎え、この「意見」を至急に校長に通知すべきですが、担当課はなぜ通知しないのか、明確に説明してください。

 

 

10. 以下は、抗議と要請です。

 

市教委はその後、病院用に市民に寄付を募った医療用ガウンの代用の「雨ガッパ」の殆どの数十万着が市役所本庁舎玄関ロビーに積み残されている中で、そのうちの1万着弱(各学校20着)を突然全学校に配付処理しました。学校現場で要求していないものを、しかも超多忙の教職員に「市役所へ受け取りに来るように。」というのは、もはや「パワーハラスメント」レベルの愚策です。第2次感染も想定される今後のコロナ対策の教育条件整備については、決して思い付きやパフォーマンスではなく、先ず何よりも校長や教職員団体を通じた学校現場のニーズを把握してから、専門家の意見も踏まえて対処することを、強く要請します。

 

 

 

          以上です。

 

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「授業再開に不可欠な教育条件・勤務条件の緊急要求書」(6/1)への追加質問・要求

 

           

 

                           なかまユニオン・大阪府学校教職員支部 支部長:山田光一

 

 

 

以下の質問・要望について、各項目ごとに、説明・回答を早急に頂くことを申し入れますので、よろしくお願いいたします。

 

 

 

①(P1の後ろから2~1行目の項目について)

 

 

 

府教委は、「保護者から感染が不安で休ませたいと相談があった場合」には、「合理的な理由があると校長が判断した場合には、指導要録上『出席停止・忌引等の日数』とすることも可能だとしている〔「府立学校における新型コロナウィルス感染症対策マニュアル(5/28)」P16〕。しかし校長が欠席と判断することもあり得ることは、保護者・生徒の不安を取り除けず、さらに学校への不信感を増し、生徒の不利益にもなることになる。したがって、学校・校長まかせの対応ではなく、問題を解決できるまでは欠席扱いせず、府教委が責任を持って話し合いの継続等の対応をするようにすべきと考えるが、そうした措置をすることはされないのか、そうされないとするならその理由は何か?

 

 

 

②(P2の「(イ)教育内容について」の7~10行目の項目について)

 

 

 

 新型コロナウィルスについて、教職員間でも基礎知識や認識において大きな差があり、感染防止のための最低限必要な対策も含めて、早急に研修が必要である。またその際には3密にならないように、Web等を利用したものにすべきと考えるが、如何か?

 

 

 

P2の「(イ)教育内容について」の11~13行目の項目について)

 

 

 

 「年間授業日数の確保」の機械的優先のために、夏休みの大幅な短縮や土曜授業・7時間目授業等を導入するのではなく、カリキュラム削減を文科省に要請し、授業内容の精選を図ることで、学校という場でこそ可能な年間の教育内容を保障すること。また入試日程や出題範囲についても、到達可能な共通のガイドラインを示し、文科省にも要求すること。

 

 

 

④(P2の「(イ)教育内容について」の14~16行目の項目について)

 

 

 

 中間テスト・期末テストや各学期の評価についても、各学校の状況に応じて柔軟に扱うことが必要だと考える。チャレンジテストについては、中学3年生のみならず中学1・2年生対象テストも中止し、今年度については、各教育委員会・学校の意見を聞き、他府県同様の各校の評価基準による評定評価をすべきである。学校行事についても、感染防止を大前提に、3密が解消される条件を保障することが難しい場合は中止にせざるを得ないが、その際も、子ども・保護者の声・意見を聞き、話し合う中で実施の可否・形態等を決定すべきと考える。府教委として、各行事の実施に必要な具体的基準等を示されたい。

 

 

 

⑤(P2の「(ウ)感染防止と健康管理対策」の1~4行目の項目について)

 

 

 

民間企業に推奨している在宅勤務・時差通勤を引き続き推進するために、特に高校での始業時間の1時間程度の繰り下げ等による満員電車緩和を推奨すること。そのことは教職員の時差通勤や特に妊娠中の女性教職員等の通勤緩和・休業の取りやすさにもつながるものとして、各学校での時間割・授業編成も含めて、配慮することを校長に通知すること。

 

 

 

⑥(P2の「(ウ)感染防止と健康管理対策」の5~16行目の項目について)

 

 

 感染防止に必要な非接触型体温計や消毒液すら全く不十分な中で、教職員はこの間の日々変化する教育委員会の通知・指示による対策や感染防止の業務等で過密かつ長時間の労働を余儀なくされている。また、特にトイレの清掃を子どもに担当させないのは当然だが、その担当が養護教諭を始めとした特定の教職員に集中しがちで、感染リスクを高めている。早急に必要な物資を配備し、せめて臨時の措置として校舎内外の清掃・消毒については、清掃業者を配置をする等の対策をすること。また、発熱者と負傷者の看護を分離する等で、養護教諭の過労が急増しているので、養護職員や看護師を臨時に全校に配置すること。

 

⑦(P2の「(2)の(ア)感染防止と教育条件改善について」)

 

 

 

 615日から分散登校から通常授業に戻すとしているが、それが可能であることの科学的根拠は何なのか。レベル2からレベル1になったという判断をする根拠について、感染状況からではなく、予定ありきで日程設定していると言わざるを得ない。感染対策会議での議事録等も開示し、上記についての説明をされたい。

 

レベル1では「身体的距離の確保は1mを目安に学級内での最大限の間隔を取ること」(文科省『学校における新型コロナウィルス感染症に関する衛生管理マニュアルーーー「学校の新しい生活様式—-」』)とされているが、幅がある生徒を点として考え、前後の生徒の身体的距離は85㎝しかなく、机の天板も、65×45㎝ではない70×50㎝を使用している学校も多く、実態に即していない。教室内8列の机配置では通路が40㎝未満になり、生徒の教室の出入りに困難と言わざるを得ない。この文科省も示している40名学級での座席図は現実性がなく、感染の危険性を避けることができない。感染リスクを減らすために、机を離し距離を十分にとった環境を作ることが必要で、そのためにも20人~30人の少人数学級制の導入が至急に求められている。そのために、正規教員増や必要な公務員数増と学級数確保のための統廃合になった学校の復活や増学級・新設も含めた予算措置を政府に要求するとともに、自治体独自の措置を実施すること。そのことによって、一人ひとりに手厚い支援ができるよりよい教育条件も可能となると考える。(現在の分散登校・授業では、過重な労働ではあることは問題だが、1学級20人の少人数授業が「一人ひとりに目が行き届き、子どもと教師が向き合える適正人数」だと再認識させてくれているとの声も出ている。また全国の小中学校での20人学級実現は、約1兆円の予算で可能との試算も)

 

 

 

⑧(P3の「(2)の(エ)非常勤講師の雇用(任用)の継続確保について」)

 

 

 

 4月からの学校休業のために多くの非常勤講師が、予定の授業時間を勤務時間と認められず(実技教科ではほぼ0時間の例も)、在宅勤務が適用された5月以降も管理職の対応によっては(すぐには在宅勤務適用を連絡しなかったり、その説明を十分にはしなかった等)本来の勤務時間には程遠い授業時間しか申請されていない場合も多いと推測される。こうした各学校での実態についての調査をするとともに、それらの不足分については何らかの保障がされるべきであると考えるが、如何か。またそのうえで、今後、夏休みや土曜日に授業が組まれて、年度末までに年間雇用契約の35週分を越える場合には、36週以降分の必要な授業時数分の報酬を支払うこと、そのために早急に補正予算を組むこと。

 

 また上記の2030人学級の実現や生徒への行き届いた教育の保障のために、非常勤講師の常勤化や教諭採用の拡大を図るべきであると考える如何か。

 

 

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       授業再開に不可欠な教育条件・勤務労働条件の緊急要求書

 

                 2020年6月1日

 

大阪府教育委員会

 

   教育長 酒井 隆行 様

                                       なかまユニオン・大阪府学校教職員支部

                            支部長 山田 光一

 

 前略。新型コロナウイルス感染の大阪府内の正確な実態(実際の感染者数予測、無症状感染者数、児童・生徒からの家庭内感染の実態の有無、等)が全く検証されていない中で、府知事は経済回復を優先し、授業再開を進めているが、その内容には大きな問題があります。そこで授業再開のためには不可欠な教育条件と勤務労働条件について、以下の要求を提出し、各担当課の責任者との協議を申し入れます。

 

 授業再開の前提として、組合は以下のように考えます。

  ① 治療薬やワクチンを開発する目途が世界的に立っていないので、今後来年にかけても長期に、第二波、第三波の感染拡大があり

   うる。「9月入学制」の論議があるが、感染が収束している保障がないのに導入を検討することは間違いで、何よりも感染拡大

   を防ぎ、少しでも安全に安心して授業再開するための、新たな条件整備に集中すべきだ。

 ② 「コロナ危機後の新しい生活スタイル」が言われているが、学校教育も単に「以前の授業と学校生活に戻る」のでは、子どもの

   不安に応えることも、感染拡大を防止することもできない。今後必要なのは、単に学力調査の点数結果やそのための授業時間数

   の確保ではなく、子ども自身がコロナ危機の中で「命を守って生活していく」ために考える力だ。

 

 ③ 大阪府教委は感染防止と子どもの心身のケアのためのいくつかの対策を指示している。その中の必要なことは授業再開時にも継

   続することは前提にして、以下の新たな条件保障を要求する。コロナウイルスは子どもと教職員の間でも感染するので、子ども

   の教育条件の保障と、教職員の勤務労働条件である職場の労働安全衛生環境の保障は、一体で進める必要がある。

 

 

1.授業再開時点で必要な要求内容

 

(ア)基本的なこと

 

   ・今回の休校が、進級・進学時期をまたいで長期にわたり、学習進度の遅れを招いたという問題だけではない。それ以上に大きいのは、大人も未経験で手探りで生活せざるを得ない「コロナ危機」が、子どもにとっても「未経験の学校生活」を強いられることからくる不安やストレスを抱えさせるものとなっていることだ。子どもが「コロナ危機」を、自分が大人になっていくために認識すべき問題として考えていけるように保障する必要がある。

 

   ・そのために、学校教育の当事者の児童・生徒や保護者と学校現場の現状を一番知りうる教職員の、不安と要求を調査しつかむことこそが、教育委員会の最優先の課題だ。

 

   ・休業中の家庭連絡が不十分な場合、子どもが特に学校と教職員に対して不信感を高めている場合がありうる。まずそういう気持ちが出せることが必要であることを教職員が認識することが必要だ。

 

   ・この間の休業や解雇等の経済的な諸問題の中で、保護者の多くも厳しい生活を強いられ、休校期間中に家庭の経済的格差は拡大している。教育委員会が休校以降の子どもの生活状態を改めて把握し直して、支援制度につなぐことが必要だ。

 

   ・子ども・保護者が感染の恐れから登校しない場合は、欠席扱いせず、話し合いを継続すること。

 

 (イ)教育内容について

 

   ・子どもの実態に応じて最小でも1週間、教科学習を始めずに、「コロナ問題と休業中の生活」につ  いての子どもどうしでの意見交流を持ち、教職員と子どもとの関係を回復すること。

 

   ・その上で、単に感染防止のノウハウ指導(手洗い、うがい、マスク、友だちとの距離、等)だけでなく、それがなぜ必要で意味があるのかを理解できるために、「新型コロナウイルス感染とはどういう病気なのか」等の学習を、年齢・発達段階に応じて、教科学習を始める前提として行うこと。

 

・上記のためには、まず教職員自身の研修が必要なので、教育委員会は、「新型コロナウイルス感染症教育」の教材・情報を教職員が交流し、練り上げていくことを支援すること。そのために、教育センターに担当者を置くこと。なお研修の形態は、密集ではなく、Web研修を利用すること。

 

   ・夏休みの削減や土曜授業等で「年間授業時数の確保」を機械的に優先することは、不登校を増大させる等の子どもの利益に反する結果になる。文部科学省が通知しているように、年間の授業時数を柔軟に短縮し、教職員が年間の指導内容を精選することを、教育委員会が支援すること。

 

   ・中間テスト・期末テスト等を機械的に実施せず、各学期の評価についても、現状に応じて柔軟に扱うこと。行事についても、子ども・保護者の声・意見を聞き、話し合う中で、感染防止の対策を講じることを前提に、実施の可否・形態等を決定すること。

 

 

 (ウ)感染防止と健康管理対策

 

   ・公共交通機関での感染防止のために、分散授業などの子どもの登校実態に応じて、教職員の在宅勤務(テレワーク)と時差出勤(勤務時間の割り振り変更)を引き続き推進すること。

 

   ・公共交通機関で通学する生徒が多い高校については、始業時間自体を1時間程度遅くして、感染防止を計ること。教職員の時差通勤・在宅勤務を可能にする授業編成を推進すること。

 

   ・非接触型体温計を必要十分な個数を至急に配備すること。

 

   ・登校後に発熱した子どもを帰宅するまでの間に看護する部屋を、けが等で処置する保健室とは別に確保し、ベッド等の安静環境を整備することを徹底すること。

 

   ・子どもと近距離で、また時には接触して指導せざるを得ない保健室の養護教諭と、支援学校担当教員に、フェイスシールドと手袋等の感染防護用の備品を配備すること。また、それ以外の全教職員に対しても、希望する教職員には同様に配備するとともに、マスクによる飛沫感染防止だけでなく、接触感染の防止を徹底すること。

 

   ・教室、廊下等の校舎の清掃・消毒は、教職員ではなく、清掃業者と契約して配置することを基本にすること。

 

   ・給食の実施にあたって、飛沫感染防止だけではなく、接触感染防止を徹底すること。

 

   ・定期健康診断については、「身長体重測定」等の「不急」なものは外し、「結核検診」等の法的にも必要なものに限定すること。

 

 

2.授業再開以降に、中期的に必要な要求内容

 

(ア)感染防止と教育条件改善について

 

  ・40人もの生徒を1つの教室に詰め込むことは、今後も必要な感染防止のためのフィジカル・ディスタンスを保つためにも、早急に解消すべきである。当面、少なくとも1学級30人以下を実現するための予算・人員配置をすること。

 

  ・少人数での分散学習のために、空き教室を改装して、長期に利用できるようにすること。

 

   ・エアコンを使用する場合の換気のガイドラインが厳密に守られるように指示すること。

 

 

 (イ)Web授業の導入について

 

   ・教員の講義の視聴だけの一方通行ではなく、子どもが発言し質問して双方向で利用できるために、登校時の学習でのていねいな習熟の期間を保障すること。それ抜きで講義形式だけで拙速に進めることは、授業が分からない子どもが増えて学力格差が広がり、子どもの利益に反する結果になる。

 

   ・タブレットや各家庭のインターネット環境整備のための、各家庭・保護者の経費負担についての実態調査を、導入の前提として行うこと。保護者の経済条件によって、子どもの教育格差を拡大する結果になってはならない。家庭環境が整備できる子どもから開始することは、公教育として論外だ。

 

   ・授業者の教員の要求(ニーズ)を尊重し、それ抜きに「使用時間数の目標」等を機械的に指示することは、厳にしないこと。

 

 

 (ウ)在宅勤務(テレワーク)時の教職員の負担経費の保障について

 

   ・子どもの現状を把握し指導するために、在宅勤務時の携帯端末やWeb利用の必要な経費を、保障すること。

 

 

(エ)非常勤講師の雇用(任用)の継続確保について

 

   ・休業中に非常勤講師が在宅勤務しているので、授業再開後に、授業課題があるのに年間雇用契約の 35週分がなくなる可能性がある。子どもの教育保障と、非常勤講師の雇用保障のために、36週分以降の必要な授業時数分の手当を、補正予算を組んで支払うこと。

 

 

(オ)今後の再休業(休校)判断の基準と指針について

 

   ・経済活動の自粛(・補償)措置と、学校の休校判断とは、それぞれ別の判断をすべき。首長ではなく教育委員会(教育長)の責任で、今後の「コロナ対策」再休校の場合の「判断基準」を作成すること。

 

   ・休校中の子どもへの連絡体制と可能な教育活動について、教育委員会の責任で「指針」を作成すること。

 

                                                         以上 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

(なかまユニオン・大阪市学校教職員支部から、大阪市教委宛)

 

  子どもの感染防止と健康管理と、教職員の労働安全衛生環境確保についての 質問

 

            2020528日 

(〇印の番号は、優先・重点です。)

529日に回答予定です。)

 

1 615日以降の通常授業で分散授業にせずに40人学級で同一教室では、2m(最低1m)の間隔を常に保つことは無

   理だが、分散しなくても保てるとする根拠は何か。

 

2 高校生の公共交通機関での通学で、「人込みや混雑を避ける」としながら、なぜ始業時間自体を1時間程度遅くしない

  のか。

 

3 非接触型体温計の追加購入について、校区の家庭環境や子どもの実態上家庭での検温の信頼性が低いと校長が判断した

  場合、子ども全員を登校後に検温するための必要数は、予算で保障できるか。

 

④ フェイスシールドを子どもと教職員全員に配布する判断について、松井市長のマスコミ発表以前に、教職員・保護者・

  子どもからの要求はあったのか。

 

⑤ フェイスシールド全員配付の予算額はいくらか。

  [ →市教委「見積業者を募集しているので、現時点では金額は公表できない。」

「関連する他の情報があれば、提供する。」 ]

 

⑥ フェイスシールドの日常の使用後の、保管場所と消毒はどうするのか。

 

⑦ 教室等のトイレを含めた校舎の清掃について、子どもに担当させる場合の指導内容は何か。

 

⑧ 教室等のトイレを含めた校舎の消毒について、教職員だけでは過重労働になるが、消毒業者との契約は検討したか。

 

9 給食の配膳時に、飛沫感染だけでなく接触感染を防ぐために、どんな条件整備と指導が必要と考えているか。

  

          (以上です。)

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       授業再開に不可欠な、教育条件・勤務労働条件の、緊急の要求書

 

            

             2020年5月21日

 

大阪市教育委員会

 

教育長 山本 晋次 様

 

            なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

                                                   支部長 笠松 正俊

 

 

 

 前略。新型コロナウイルス感染の大阪府内の正確な実態(実際の感染者数予測、無症状感染者数、児童・生徒からの家庭内感染の実態の有無、等)が全く検証されていない中で、府知事は経済回復だけを優先し、また大阪市教委も授業再開を進めている。市教委の518日通知「教委校(小)第18号・(中)第22号」では、卒業学年については「休業中の登校日における授業実施」を指示している。しかしその内容は大きな問題がある。

 

 授業再開のためには不可欠な、新たに必要な教育条件と勤務労働条件について、以下の要求を提出し、各担当課の責任者との協議を申し入れます。

 

 

 

 授業再開の前提として、組合は以下のように考えます。

 ①治療薬やワクチンを開発する目途が世界的に立っていないので、今後来年にかけても長期に、第二波、第三波の感染拡大がありう    る。「9月入学制」の論議があるが、感染が収束している保障がないのに導入を検討することは間違いで、何よりも感染拡大を防ぎ、少しでも安全に安心して授業再開するための、新たな条件整備に集中すべきだ。

 ②「コロナ危機後の新しい生活スタイル」が言われているが、学校教育も単に「以前の授業と学校生活に戻る」のでは、子どもの不 安に応えることも、感染拡大を防止することもできない。今後必要なのは、単に学力調査の点数結果やそのための授業時間数の確保ではなく、子ども自身がコロナ危機の中で「命を守って生活していく」ために考える力だ。

 

 

 

なお大阪市教委は57日通知「教委校(幼)第9号・(小)第16号・(中)第19号」で、休業中の登校日の設定に関して、感染防止と子どもの心身のケアのためのいくつかの対策を指示している。その中の必要なことは授業再開時にも継続することは前提にして、以下の新たな条件保障を要求する。

 

またコロナウイルスは子どもと教職員の間でも感染するので、子どもの教育条件の保障と、教職員の勤務労働条件である職場の労働安全衛生環境の保障は、一体で進める必要がある。

 

 

(1)授業再開時点で必要な要求内容

 

(ア)基本的なこと

 

   ・子どもは大きな不安とストレスを抱えて登校を再開する。単に進級・進学時期をまたいだ長期の休業だったという、友だちとの関係や学習進度の問題だけではない。それ以上に大きいのは、大人も未経験で手探りで生活せざるを得ない「コロナ危機」は、子どもにとっても「未経験の学校生活」になるという不安の問題だ。子どもが「コロナ危機」を、自分が大人になっていく世界の問題として考えていけるように保障することが、教育委員会の基本課題だ。

 

   ・そのために、学校教育の当事者の児童・生徒と保護者と、学校現場の子どもの現状を一番知りうる教職員の、不安と要求を調査しつかむことこそが、教育委員会の最優先の課題だ。

 

   ・休業中の家庭連絡が不十分な場合、子どもが特に学校と教職員に対して不信感を高めている場合がありうる。まずそういう気持ちが出せる、教職員が気づくことが必要だ。

 

   ・保護者は非正規雇用者の解雇を始め厳しい生活を強いられ、休業期間中に子どもの貧困の格差は拡大している。教育委員会が休校以降の子どもの生活状態を改めて把握し直して、支援制度につなぐことが必要だ。

 

 

  (イ)教育内容について

 

   ・子どもの実態に応じて最小でも1週間、教科学習を始めずに、「コロナ問題と休業中の生活」につ  いての子どもどうしでの意見交流を持ち、教職員と子どもとの関係を回復すること。

 

   ・その上で、単に感染防止のノウハウ指導(手洗い、うがい、マスク、友だちとの距離、等)だけでなく、それがなぜ必要で意味があるのかを理解できるために、「新型コロナウイルス感染とはどういう病気なのか」自体の学習を、年齢・発達段階に応じて、教科学習を始める前提として行うこと。

 

・上記のためには先に教職員自身の研修が必要なので、教育委員会は、「新型コロナウイルス感染症教育」の教材・情報の教職員による交流と提供を支援すること。そのために、教育センターに担当者を置くこと。なお研修の形態は、密集ではなく、Web研修を利用すること。

 

   ・夏休みの削減や土曜授業等で「年間授業時数の確保」を機械的に優先することは、不登校を増大させる等の子どもの利益に反する結果になる。文部科学省が通知しているように、年間の授業時数を柔軟に短縮し、教職員が年間の指導内容を精選することを、教育委員会が支援すること。

 

   ・中間テスト、期末テスト、学力調査を実施せず、各学期末評価を当面見送ることを、教育委員会が推進すること。

 

 

 

 (ウ)感染防止と健康管理対策

 

   ・公共交通機関での感染防止のために、分散授業などの子どもの登校実態に応じて、教職員の在宅勤務(テレワーク)と時差出勤(勤務時間の割り振り変更)を引き続き推進すること。

 

   ・公共交通機関で通学する生徒が多くいる高校については、始業時間自体を1時間程度遅くして、感染防止を計ること。

 

   ・大阪市教委の5月7日通知では、登校時の体温測定は「教室に入る前に家庭で登校前に検温した結果を口頭等で確認し、・・・」としている。しかし、各家庭の環境格差と「虚偽」の報告もありうるので、家庭に任すのは間違いだ。非接触型体温計を必要十分な個数を、至急に配備すること。

 

   ・登校後に発熱した子どもを帰宅まで看護する部屋を、けが等で処置する保健室とは別に確保し、ベッド等の安静環境を整備することを、徹底すること。

 

   ・子どもと近距離で、また時には接触して指導せざるを得ない保健室の養護教諭と、支援学級担当教員に、フェイスシールドと手袋等の感染防護用の備品を配備すること。また、それ以外の全教職員に対しても、希望する教職員には同様に配備するとともに、マスクによる飛沫感染防止だけでなく、接触感染の防止を徹底すること。

 

   ・教室、廊下等の校舎の清掃・消毒は教職員ではなく、清掃業者と契約して配置することを基本にすること。

 

   ・給食の実施にあたって、飛沫感染防止だけではなく、接触感染防止を徹底すること。

 

   ・大阪市教委は、515日通知「教委校(全)第17号」で定期健康診断について休業期間中の登校日も含めての実施を指示し、実施できるもの(内科健診・心臓検診・結核健診・尿検査・身長体重測定・視力検査・聴力検査)と、引き続き実施しないもの(眼科健診・耳鼻咽喉科健診・歯科健診)に分けている。しかし、単に飛沫感染防止だけでなく、接触感染防止の観点からもさらに絞るべきだ。「身長体重測定」等の「不急」なものは外し、「結核検診」等の法的にも必要なものに限定すること。

 

 

(2)授業再開以降に、中期的に必要な要求内容

 

(ア)感染防止のための教室の確保について

 

  ・空き教室を改装し、少人数での分散学習のために、長期に利用すること。

 

   ・猛暑日等にエアコンを使用する場合に換気機能はないので、クルーズ船問題対応で発覚した空調設備問題の経過から学び、窓を開けて換気するガイドラインを作成し指示すること。

 

   ・生野区等での学校統廃合のために3月大阪市会で成立した「学校統廃合条例」を、当面2年間凍  結し、少人数学習に利用すること。

 

 

 

(イ)Web授業の導入について

 

   ・子どもの自宅での学習を含めて、教員からの講義の視聴だけの一方通行では、意味がない。子ども が発言し質問して双方向で利用できるために、自宅学習の前提として登校時の学習でのていねいな習熟の期間を保障すること。それ抜きで講義形式だけで拙速に進めることは、授業が分からない子どもが増えて学力格差が広がり、子どもの利益に反する結果になる。

 

   ・タブレットや各家庭のインターネット環境整備のための、各家庭・保護者の経費負担についての実態調査を、導入の前提として行うこと。保護者の経済条件によって、子どもの教育格差を拡大する結果になってはならない。家庭環境が整備できる子どもから開始することは、公教育として論外だ。

 

   ・授業者の教員の要求(ニーズ)を尊重し、それ抜きに「使用時間数の目標」等を機械的に指示することは、厳にしないこと。

 

 

 

 (ウ)在宅勤務(テレワーク)時の教職員の負担経費の保障について

 

   ・子どもの現状を把握し指導するために、在宅勤務時の携帯端末やWeb利用の必要な経費を、保障すること。

 

 

 

(エ)非常勤講師の雇用(任用)の継続確保について

 

   ・休業中に非常勤講師が在宅勤務しているので、授業再開後に、授業課題があるのに年間雇用契約の 35週分がなくなる可能性がある。子どもの教育保障と、非常勤講師の雇用保障のために、36週分以降の必要な授業時数分の手当を、補正予算を組んで支払うこと。

 

 

 

(オ)今後の再休業(休校)判断の基準と指針について

 

   ・経済活動の自粛(・補償)措置と、学校の休校判断とは、それぞれ別の判断をすべきです。首長ではなく教育委員会(教育長)の責任で、今後の「コロナ対策」再休校の場合の「判断基準」を作成すること。

 

   ・休校中の子どもへの連絡体制と可能な教育活動について、教育委員会の責任で「指針」を作成すること。

 

 

            以上です。

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                                                                          2020年4月17日

 

大阪府教育委員会

 

      教育長 酒井隆行様

 

                                      なかまユニオン大阪府学校教職員支部

 

 

 

              休校中の教職員(非常勤も含む)に関する勤務・労働条件についての緊急の要求

 

 

 

47日の「緊急事態宣言」により、東京・大阪を含む7都府県がその指定地域とされ、大阪府においては56日までの休校が決定されました。

 

 今回の臨時休校は、前例のない事態であり、子どもたちへの配慮とともに、教職員の勤務においてもこれまでの例にとらわれない特別な配慮が必要であると考えます。

 

学校における通常勤務を強いられる教職員の感染の危険性は非常に高いものとなっています。更に、妊娠・子育てはもとより、介護に関わっている、高齢の家族と同居している、感染によって重篤な状態になる可能性がある持病を持っている、又は持病を持っている家族と同居しているなどの様々なリスクを持った教職員は多数存在します。

 

 

 

 そこで412日に「『緊急事態宣言』に伴う休校に関する勤務・労働条件についての要求書」を提出、13日には貴委員会より「新型コロナウィルス感染症に関する服務の取扱いについて」との提案を受けたところです。その際に組合から、いくつかの疑問点と改善点について提起し、最後に、休校中の会計年度任用職員等の非正規職員の身分保障・休業補償を行うこと。また教職員についての上記以外の勤務・労働条件について、今後、協議に応ずること等を確認しました。さらに14日には、「府立学校におけるテレワーク(在宅勤務)の実施について~『緊急事態宣言』発令の間の取扱い」や「テレワーク(在宅勤務)に関するFAQ(R0204.1412:00)等の情報提供を頂いたところです。これらの内容につき、要求書の各項目に沿って以下の具体的な組合としての要求を致します。

 

 

 

 この要求にあたっては、今日、大阪での感染拡大は収束のメドもつかず、さらに416日の「緊急事態宣言」対象地域の全国拡大という状況を受けて、以下の点につき、貴委員会の見解をお示し願うことも加えて要望致します。

 

 

 

政府・文科省そして大阪府も「接触機会の8割減」としているように、また現在、そのポイントとして「満員電車」をなくすこと、つまり企業そして官公庁もまず在宅勤務の8割減を達成することが緊急に要請されていること

 

しかしながら、現在、大阪府でも学校によって差があるが、多くの教職員が出勤せざるを得ない状況があること

 

したがって、まず府教委として要求項目にあるように、出勤が8割以上減になるように図ること、そしてそれでも出勤やむを得ない教職員には時差通勤等が可能になるように各学校に指示すること

 

また各学校の実態を調査し、どうしても8割減が達成されない職場にはその達成と教職員・生徒の感染を防止するために必要な支援を行なうこと

 

以上のことは、府教委としての所属教職員に果たすべき「安全配慮義務」であること

 

 

 

以上を前提に、すでに14日にお示しした、以下の申し入れ[ 略・下記に掲載 ]についてのご回答を願いたい。

 

 

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  413日付「在宅勤務等」の要求書の、事務折衝(16日)に向けた、要求と質問

 

                    2020415

 

大阪市教育委員会 様

 

           なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

1、まず13日の市教委通知が、午後400に校長に通知後に、組合への送信が2時間後の午後600だったことに抗議しま

 す。組合「要求書」提出時に、

 「予想される市教委の通知の内容は勤務労働条件そのものだから本来は事前の組合提案だが、組合員・教職員のための緊

  急性を譲って、最低限は組合と校長に同時連絡をすること。」

 を要求し、市教委は否定しませんでした。

  このことが守られなかった経過の説明と、労使関係の基本に係る問題としての謝罪を求めます。

 

2、「在宅勤務」のそもそもの目的は「通勤と職場出勤者の70%~80%の削減」です。そのためには、「原則として週2

 以内」規定は逆行です。さらに、15日に市教委が追加通知した「Q&A」では、

    Q9 追加通知文において『「原則として週2 日以内」の目安にこだわらず、テレワークでの勤務を基本とし、』とあ

  るが、テレワークの日数に制限はあるのか。」

 「A9 特に制限はありません。臨時休業期間中の学習指導や幼児児童等の居場所の確保などの業務に支障をきたさない

  ような体制を確保しつつ、また、特定の教職員だけが在宅勤務をすることがないようローテーションを組むなど、工夫

  していただきますようお願いします。

  としています。

  通知自体が矛盾していて「支離滅裂」状態です。

  そのために現場は混乱しています。校長の理解の違いによって同じ区内ですら、3分の1(66%・約7割在宅)や4

  の1(75%・約8割在宅)の交代出勤を決めた学校の一方で、ほぼ全員が出勤するのを追認している校長もある現状で

  す。

  「在宅勤務」導入の目的を達成するために、「原則として週2日以内」の文言をすぐに削除してください。合わせて、

 全学校現場の実施結果を集約してください。

 

3、「在宅勤務」の大事な柱が、通勤ラッシュの回避です。半日出勤の場合、午前は8:30出勤、午後は5:00退勤、に

  限っているのは、「在宅勤務」の効果を半減します。市教委は既に、今回の臨時の対策として出勤・退勤時の時差出勤を

 通知済みです。半日在宅勤務でも、その運用はできます。少なくとも1時間、「出勤を遅らす」「退勤を早める」こと、

 その不足分の1時間は在宅勤務時間を増やすこと、の校長責任での運用を求めます。「在宅勤務」を導入するなら、通勤

 ラッシュの回避は市教委の「社会的責任」です。

 

4、「在宅勤務」申請・報告書の手続きが煩雑すぎるので、より簡素化してください。

  特に申請手続きについて、出勤しての入力ではなく、自宅からの電話連絡等でも可能にしてください。文書の入力は後

  日の報告書でできます。教職員と学校管理職、さらには市教委事務局職員も含めて、事務を削減することが今必要です。

 

                                                            以上です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(4月13日の府教委提案、14日の府教委の在宅勤務の取扱いやQA等の情報提供を受けて、

 

 以下の要求項目を府教委に送信しました。

 ご意見や職場実態等の情報がありましたらご連絡ください。)

 

 

2020年4月14日

 

大阪府教育委員会  教育長 酒井隆行様

 

なかまユニオン大阪府学校教職員支部

 

 

 

休校中の教職員(非常勤も含む)に関する勤務・労働条件についての緊急の要求項目

 

 

 

412日に「『緊急事態宣言』に伴う休校に関する勤務・労働条件についての要求書」を提出、13日には貴委員会より「新型コロナウィルス感染症に関する服務の取扱いについて」との提案を受けたところです。その際に組合から、いくつかの疑問点と改善点について提起し、最後に、休校中の会計年度任用職員等の非正規職員の身分保障・休業補償を行うこと。また教職員についての上記以外の勤務・労働条件について、今後、協議に応ずること等を確認しました。さらに本日には、「府立学校におけるテレワーク(在宅勤務)の実施について~『緊急事態宣言』発令の間の取扱い」や「テレワーク(在宅勤務)に関するFAQ(R0204.1412:00)等の情報提供を頂いたところです。これらの内容につき、要求書の各項目に沿って以下の具体的な組合としての要求を致します。

 

                 記

 

.「緊急事態宣言」を受けて、教職員の健康維持・教職員の勤務体系についての基本的な考え方について示されたい。また感染防止のための諸処置(消毒液・マスク等)や休校中の子どもたちへの配慮は、現場の教職員の意見を聞き、必要に応じて行われたい。

 

 ・教職員や生徒の感染防止のための消毒液やマスク等の必要な物資を支給すること

 

. 正規・非正規教職員を問わず、教職員の在宅勤務を認めること。その際の概要・取扱い・留意点等について、各学校・教職員の実態・意見等を十分に配慮し、在宅勤務を取りやすいようにすること。その際に必要な予算措置や諸条件についても配慮すること。

 

 ・生徒対応等で一日の在宅勤務がとりにくい職場等でも取りやすくするために、半日の

 

在宅勤務も認め、本人の希望によっては勤務時間についても前後1時間程度ずらす(総計では7時間45分)等の柔軟な対応とること(他府県では認めている例もある)

 

. 必要最小限の職務で出勤する教職員の時差出勤をしやすくするようにすること。

 

 ・電車等の通勤での感染防止のため、府教委として積極的推進を管理職に指導すること

 

4.教職員の健康を守る立場から、職免(職員の責に帰することができない事由による職務執行不能など)の適用要件の拡大や教育公務員特例法222項に基づく研修、「適切な配慮」の行使の推奨を校長に指示すること。 

 

 ・緊急事態での安全配慮義務を果たすため、上記を含む可能なあらゆる手段をとること

 

5.休校中の教職員の家庭訪問については、感染者との接触による教職員や各家庭での罹患・感染拡大防止の観点から実施せず、必要な場合は電話等の通信手段に限ること。

 

 ・在宅勤務での必要な通信等の費用は最大限、後日にでも公費で保障すること

 

 ・休校中の感染の危険性を高める不急の「研修」や職員会議等は行わないこと

 

6.休校中の会計年度任用職員等の非正規職員の身分保障・休業補償を行うこと。また教職員についての上記以外の勤務・労働条件や自主登校の子どもへの昼食保障等の児童・生徒の保護等についても、今後、必要に応じて組合との協議に応ずること。

 

 ・非常勤講師の場合は月ごとに予定されていた時間数に満たない時間しか勤務とみなさ

 

れない場合は、月々の生活保障ができないので、通常の時間数の授業に相当する業務を保障し、給与を支払うこと(緊急事態での休業補償として措置として)

 

 

 

 以上につき、組合との協議の場を早急に持ち、提案の改善を図ることを要求します。

 

(なお、一部組合には410日に府教委が「提案」していたことが事実だとすれば、組合への差別的扱いとなるので、確認のうえ今後に別途申入れますのでご承知下さい)

 

                                                    以上

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(大阪府と大阪市[ 同内容 ]の教育委員会に、以下を提出しました。)

 

                              2020年4月12日

 

大阪府教育委員会

 

   教育長 酒井隆行様

 

                  なかまユニオン大阪府学校教職員支部

 

 

 

        「緊急事態宣言」に伴う休校に関する勤務・労働条件についての要求書

 

 

47日の「緊急事態宣言」により、東京・大阪を含む7都府県がその指定地域とされ、大阪府においては56日までの休校が決定されました。

 

 今回の臨時休校は、前例のない事態であり、子どもたちへの配慮とともに、教職員の勤務においてもこれまでの例にとらわれない特別な配慮が必要であると考えます。

 

学校における通常勤務を強いられる教職員の感染の危険性は非常に高いものとなっています。更に、妊娠・子育てはもとより、介護に関わっている、高齢の家族と同居している、感染によって重篤な状態になる可能性がある持病を持っている、又は持病を持っている家族と同居しているなどの様々なリスクを持った教職員は多数存在します。

 

このような状況下、以下の申し入れを行いますので至急の対応を要求します。

 

 

                 記

 

 

. 「緊急事態宣言」を受けて、教職員の健康維持・教職員の勤務体系についての基本的な考え方について示されたい。また感染防止のための諸処置(消毒液・マスク等)や休校中の子どもたちへの配慮は、現場の教職員の意見を聞き、必要に応じて行われたい。

 

 

 

正規・非正規教職員を問わず、教職員の在宅勤務を認めること。その際の概要・取扱い・留意点等について、各学校・教職員の実態・意見等を十分に配慮し、在宅勤務を取りやすいようにすること。その際に必要な予算措置や諸条件についても配慮すること。

 

 

 

必要最小限の職務で出勤する教職員の時差出勤をしやすくするようにすること。

 

 

 

4.教職員の健康を守る立場から、職免(職員の責に帰することができない事由による職務執行不能など)の適用要件の拡大や教育公務員特例法222項に基づく研修、「適切な配慮」の行使の推奨を校長に指示すること。

 

 

 

5.休校中の教職員の家庭訪問については、感染者との接触による教職員や各家庭での罹患・感染拡大防止の観点から実施せず、必要な場合は電話等の通信手段に限ること。

 

 

 

6.休校中の会計年度任用職員等の非正規職員の身分保障・休業補償を行うこと。また教職員についての上記以外の勤務・労働条件や自主登校の子どもへの昼食保障等の児童・生徒の保護等についても、今後、必要に応じて組合との協議に応ずること。

 

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至急の要請

 

2020325

 

大阪市新型コロナ対策本部長(大阪市長) 松井 一郎 様

 

(大阪市教育委員会 教育長 山本 晋次 様)

 

なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

 

 

 前略。本件当該組合員の勤怠について、本人から校長宛に以下をメールで提出しました。

 

 仮に同僚教職員や生徒との接触をできるだけ避ける、時差出勤をする、等をしても、「公共交通機関を使って出勤することを命ずる」ことは同じです。万一本人が今後発症したり、職場で感染者が出た場合、校長だけの責任ではすみません。

 

 年度末で年休の残日数がない中で、当該組合員は既に欠勤(減給)状態で至急の回答を求めています。

 

 組合から重ねて、「出勤」指示の取り消しと、取り消さない場合は、「この「出勤指示」が324日付メッセージを出した松井一郎・対策本部長が知った上での判断で、責任は本部長にある」ことを明示してください。欠勤状態が続くので、至急の回答を要請します。

 

 

 

 

2020324

大阪市立●●中学校

校長 ●●●●

大阪市立●●中学校

教諭 ●●●●

お願い

 

 いろいろお心遣いありがとうございます。本日、電話で、「自宅においての研修は認められない」と大阪市教育委員会事務局から連絡があったとお聞きしましたが、その場合、欠勤を避けるには、電車で学校に通勤することになります。学校での勤務の形をどう工夫したとしても、公共交通機関を使っての出勤・退勤は避けられません。

317日(火)夜、スイス(ジュネーブ州)から帰国した私は、大阪市ホームページに324日付でアップされている、大阪市新型コロナウイルス感染症対策本部長・松井一郎市長メッセージにある「2週間以内(35日から19日まで)に海外から帰国」した者に含まれます。新型コロナウイルス感染症拡大防止のためにいろんな特例が実施されている状況の中で、市長メッセージで直接に行動の注意を呼びかけている対象者に、公共交通機関を使って出勤することを命ずる(「黙認する」なのかもしれませんが)教育委員会事務局の判断が信じられません。松井市長のメッセージを読んで、改めて、電車で出勤することはできないのではないかと思っています。出勤する前に、大阪市新型コロナウイルス感染症対策本部長・松井一郎市長判断として、「2週間以内(35日から19日まで)に海外から帰国」した者(大阪市立学校教員)が公共交通機関で出勤することを是とするということなのかどうかはっきりしないと出勤できないと思っています。

教育委員会の担当者を通じて、松井一郎市長の判断を求めていただくようお願いいたします。

どうぞよろしくお願いします。

 

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(3/25付「至急の要請」に関して、3月26日に、メールと面談確認で以下を提出しました。)

 

 

大阪市教委(組合担当者)様。

 

なかまユニオンです。

 

連日の対応をありがとうございます。

 

 

 

市教委としての「公共交通利用での出勤」の判断が変わらない中で、●●組合員は今日も欠勤(減給)が続いています。

 

現時点での「出勤」判断には改めて異議を伝えた上で、

 

少なくとも以下のことを要請します。

 

 

 

[ 要請 ]

 

 市教委として、校長による「自宅研修」措置は認めず、「出勤」と判断した現時点での決裁結果を、松井一郎・対策本部長に報告すること。

 

 

 

(理由)

 

 ・普段の業務は市長ではなく教育長の責任ですが、

 

対策本部の判断で臨時休校中の、教職員からの感染拡大防止に関する問題なので、

 

対策本部長に結果報告すべきです。

 

 ・今後もし発病や、出勤後に他の教職員・生徒に感染者が出た場合、対策本部長の責任が問われます。

 ・加えて、●●組合員が今後もし、欠勤による減給分の実損回復を求めた場合に、対策本部長に報告されていなかったら、市側の対応の瑕疵になると憂慮します。

 

                                     (以上です。)

 

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     要請と質問

 

             2020324

 

大阪市教育委員会

 

教育長 山本 晋次 様

 

              おおさかユニオンネットワーク

                                                             教職員なかまユニオン

 

 

 前略。

 

 公設置民営の大阪市立水都国際中・高校に、大阪市財政(税金)が投入されている中で、雇用形態・給料等労働条件・労務管理がどう行われているか、決してブラックではない適法な学校運営(法人運営)ができているかは市民の大きな関心事で、検証・指導の責任は学校設置者の大阪市にある。

 

 2094月開校時の状況について、私たちは627日に市民団体協議を持った。その場で市教委は、

 

 「決算の状況で・・・例えば、設備費を抑えて人件費に充てているのか。もしくは人件費を抑えて設備面に充てているのかとか。一定そういった、決算として報告を上げていただくような流れにはなっております。」

 

と回答している。

 

 財務面以外の課題を含めて、昨年度の私たちとの協議経過を踏まえて、以下の要請と質問をします。説明と協議の場を持つ前に、文書回答と合わせて、下記の1と3の情報提供を求めます。

 

 

 

 

 1、 開校初年度の2019年度末での、学校法人大阪YMCAから市教委に提出された、決算報告を含むすべての報告文書

  を、情報提供すること。

 

 

 2、 委託料総額の内の人件費に支出した分について、職種の別、常勤・非常勤の別、非常勤については各教職員の契約労

  働時間、を明らかにした上で、適法な給料支払いが行われているか、学校法人内の他校や、YMCAの他の財団法人・

  社会福祉法人に流用されていないか、を検証すること。

 

 

 3、 市教委の文書回答中の「法人は、・・・大阪市職員基本条例・・・に定める懲戒処分に準じた措置を講じなければな

  らない」に関して、追加回答文書では「学校法人YMCAに確認しましたが、現在、水都国際中学校高等学校用の規定

  の作成を行っております。」としていた。現在は作成済みのはずの同規定(就業規則?)を市教委が取得し、情報提供

  すること。

 

 

 4、 2019年度卒業式での国歌「君が代」斉唱に関して、今年度の教育長通知は校長によりどう扱われたのか。また、ネ

  イティブの英語教員にも斉唱を求めたのか。もし求めた場合、校長は「君が代」の歌詞の英語訳を示して事前に説明し

  たか。

 

 

 

            以上です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「臨時休業」期間中と春季休業中の、登校した子どもへの昼食提供の要請書

                               

                                                2020317

 

大阪市教育委員会  教育長 山本 晋次 様

 

                                                                                        登校した子どもへの昼食提供を要請する市民・教職員有志

                                            教職員なかまユニオン

 前略。大阪市教育委員会は312日付で、「324日まで臨時休業の再延長」「323日・24日を(臨時休業中の)登校日(2時限程度)とし、325日からは春季休業」と公表した。春季休業の前に、子どもたちの登校を保障し短時間でも修了式等を行うことについては、私たちは歓迎します。

 

 全国一斉の休校要請と、大阪市・府の全校休校措置については批判の意見があるが、少なくとも休校実施期間中は市長と教育委員会に、子どもたちの健康と安全を保障する責任がある。休校中に登校した大阪市の子ども数(小学校13年)は、平日初日の32日(637人)から36日(1,245人)と約2倍に増えている。今後は民間の学童保育等も閉鎖の可能性もあり、春休み中の「いきいき活動」参加を含めて、学校への登校は増えると思われる。

 

 保護者が看護できない事情の子どもが登校している以上、現在の「昼食(弁当)持参」を義務づけていることは、緊急災害時の対策として間違っている。弁当を持参できないために登校せずに、一人で過ごしている、過ごさざるを得ない子どもも多いと思われる。

 312日付の休業決定を受けて、以下4点を至急に実施することを要請します。

 

1、臨時休業期間中の319日(木)までの間、登校した子どもに、昼食を提供すること。

 

2、325日(水)からの春季休業期間中の「いきいき活動」について、追加の申し込みでの参加を受け入れること。

 

3、春季休業期間中の「いきいき活動」に参加した子どもに、昼食を提供すること。

 

4、上記1~3の実施を、各学校のホームページに掲載し、保護者に周知すること。

 

[ 付記 ]

・これと同内容の要請書を、市長とこども青少年局長にも提出しています。

・なお、312日付文書で「(中学校の)部活動については、325日(水曜日)から、感染防止を考慮した活動内容で再開する方向で検討中です。」としているが、新学期の4月8日始業を確定していない中で、授業ではない部活動の再開を先行させることは、問題だと考えます。

 

           以上です。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

新型コロナウイルス対策中の、

 

卒業式での、子どもたちと教職員への「君が代」斉唱の強制に抗議し、

 

大阪市教委による校長への強制の中止を、至急に求めます!

 

                2020年3月9日

 

大阪市教育委員会 教育長  山本 晋次 様

 

教育監  大継 章嘉 様

 

指導部長 水口 裕輝 様

 

             なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

 

 前略。

 

 大阪市立中学校は313日(金)、小学校は18日(水)に、全市一斉の卒業式です。

 

大阪市教育委員会は、227日付の校長宛通知「新型コロナウイルス感染症予防に係る臨時休業について」で、「卒業式については、・・・内容やプログラムを精選して時間短縮を図ること、・・・など、感染拡大防止の観点から検討すること。」と指示しました。

 

しかし一方で同日27日付で「休業」通知の直前に、「卒業式・保育修了式における国旗掲揚・国歌斉唱に係る状況調査について(依頼)」を出していて、「標題について、次のとおり調査を行いますので、ご協力お願いいたします。」と校長に指示し、例年通り「君が代を斉唱したかどうか」の全校悉皆調査報告を要求しています。

 

さらに228日付で、「コロナウイルス感染予防の対応に係るQ&A」文書を校長宛に出し、

Q  規模縮小の場合、国旗や国歌の対応はどうするのか。

 

A  原則として、令和223日付け教委校(全)57号「卒業式及び入学式における国旗掲揚・国歌斉唱について」(通知)に従って取り組んでいただきたい。」

 

と指示しています。23日付「通知」の内容は、子どもと教職員全員での斉唱の指示です。

 

 

 

 私たちは3月2日に市教委に「至急の要請書」を出し、悉皆調査の中止、27日付の「調査依頼」文書の撤回、を求めて面談折衝してきましたが、組合担当の教務部を通じた卒業式担当の指導部の回答(口頭)は、

 

 「校歌や卒業の歌を実施するかどうかは校長の判断だが、国歌「君が代」だけは指導要領の規定があるので、校長の責任で必ず斉唱し、悉皆調査も行う。」

 

という居直りが続いています。

 

 多人数が集まっての斉唱は、飛沫感染対策として中止すべきです。校歌などはやめても「君が代」だけは歌え、という市教委は異常で、子どもと教職員への人権侵害です。23日付「斉唱指示」通知以降に起こったコロナウイルス対策として、227日付「休業・感染拡大防止」通知を優先すべきです。それは指導部だけの判断ではだめで、教育長の直接の責任です。

 

 

 

 改めて以下の2つを至急に実行し、校長に斉唱の実施を強制しないことを、要請します。

 

 〇 227日付「卒業式・保育修了式における国旗掲揚・国歌斉唱に係る状況調査について(依頼)」を取り消すこと。

 

 〇 228「コロナウイルス感染予防の対応に係るQ&A文書のこの項目を削除すること。                                 

 

                                                  以上です。

 

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新型コロナウイルス対策についての至急の要請書(4)

 

2020年3月2

 

大阪市教育委員会

 

教育長 山本晋次 様

 

なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

 

 

 前略。教職員の勤務労働条件と、児童・生徒の感染防止に係って、以下を至急に要請します。

 

 

 

 市教委は227日付で、「卒業式・保育修了式における国旗掲揚・国歌斉唱に係る状況調査について(依頼)」を出し、「標題について、次のとおり調査を行いますので、ご協力お願いいたします。」と校長に指示しています。

 

 一方同日付の「新型コロナウイルス感染症予防に係る臨時休業について」通知では、卒業式の実施に関しては「内容やプログラムを精選して時間短縮を図ること。」と明示しています。

 

 合唱・斉唱は、飛沫感染にとっては最悪の行為です。卒業生の合唱や校歌は取りやめても、国歌「君が代」だけは斉唱を指示しその結果を調査するという市教委の現通知は、臨時休業措置に全く反するだけではなく、教職員と子どもたちに対して感染の可能性に身をさらすことを強要する人権侵害です。

 

 

 

[ 要請 ]

 

227日付の「卒業式・保育修了式における国旗掲揚・国歌斉唱に係る状況調査について(依頼)」を、直ちに撤回してください。

 

 

 

        以上です。

 

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         新型コロナウイルス対策についての至急の要請書(3)

 

2020年3月2

 

大阪市教育委員会

 

教育長 山本晋次 様

 

なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 

 

 前略。教職員の勤務労働条件に係って、以下を至急に要請します。

 

1、組合は228日付「要請書(2)」で、「子どもに対する教職員自身が保菌者になる可能性を下げるために、」「最小  

限の低学年児童看護要員を除いて、時差出勤を行うこと」を要請しましたが、実施されていません。府教委は既に228日付「通知」で、以下の通り

 

「 【勤務時間の割振りの変更について】

 

新型コロナウイルス感染症の感染の防止のため、業務に支障のない範囲内において、府立高等学校等の職員の勤務時間、休日、休暇等に関する規則第3条第4項の規定に基づき、学校運営上必要があると認める場合として、勤務時間の割振りの変更を柔軟に行うことが可能ですので、あわせて申し添えます。

【勤務時間の割振りの変更例】 8:00163010:0018:30 」

 

と記載して指示しています。大阪市教委も、直ちに指示してください。

 

2、市教委は228日付で、「子の看護休暇の特例的な扱い」を通知しましたが、1人養育の場合「5日間の内数において取得できる」だけで、それ以降の日は「後はどうすんねん!」という状態になっています。養育する子の学校休業等の期間の終了まで全日数を「子の介護休暇の特例的な扱い」としてください。

 

3、本日3/2(月)午前中の時点では、各小・中学校全校について、保護者の看護ができずに学校で受け入れた児童・生徒数を集約していると思います。各校ごとの人数を、遅くとも本日午後530までには情報提供してください。

 

4、市教委は既に、卒業式の実施に関しては「内容やプログラムを精選して時間短縮を図ること。」と通知しています。しかし「校歌はやめるが、国歌は歌うように市教委から指示されている。」と言っている校長がいます。市教委からのこの指示が事実かどうか、事実なら口頭か文書か、を答えてください。もし文書なら、情報提供ください。

 

                                                  以上です。

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新型コロナウイルス対策についての至急の要請書(2)

 

2020228

 

 

 

大阪市教育委員会 教育長 山本晋次 様

 

大阪市長 松井一郎 様

 

 

 

なかまユニオン・大阪市学校教職員支部 支部

 

 

 

 前略。

 

 2週間の休校期間中に出勤する教職員については、最小限の低学年児童看護要員を除いて、時差出勤を行うことを要請します。

 

 ラッシュ時の通勤は感染の可能性が高く、子どもに対する教職員自身が保菌者になる可能性を下げるために、休校と一体でできるし、取るべき措置だと思います。

 

 なお、「時間年休を申請してください。」という各個人に任せる方法では、一斉休校という危機管理の意味はありません。

 

 

以上です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(以下と同内容を、大阪府教委にも府支部から提出しました。)

 

      新型コロナウイルス対策についての 至急の要請

 

                                  2020226

 

大阪市教育委員会 教育長  山本晋次 様

 

大阪市長                          松井一郎 様

 

                              なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 前略。

 

 新型コロナウイルス対策について、教職員と児童・生徒の感染防止のために、至急に以下のことを要請します。

 

 既に日本国内では、感染ルートが不明の感染が広がっています。しかし、韓国では民間医療機関も活用した全面的なウイルス検査を行っていますが、日本政府は未だしていません。その中で大阪でも既に、発症していない保菌者が広がっている可能性があります。

 

 学校で子どもたちは狭い教室で多人数で長時間生活し、その中で教員は大声で話して授業を続けています。これは感染については最悪の条件です。しかし教職員は、常態化する欠員状態の中で、体調が悪くても「年次有給休暇」では休みづらくなっています。もし保菌者であれば、感染を子どもに拡大し続けている危険性があります。

 

 既に子どもに関しては「保護者からの欠席連絡の際に、発熱等のかぜの症状があれば出席停止の扱いでお願いします。」と通知しています。休校の判断をする前に、教職員に対してもできる措置として、教育長と首長の責任での危機管理対策で、至急に以下のことを実施するように要請します。

 

 

 

  1. 教職員から子どもへの感染を防ぐために、発熱等の不調を訴える教職員には、医療機関を受診していなくても、「年次有給休暇」ではなく、規定の付与日数とは別の特別の有給の「病気休暇」として扱い、「出席停止」に準じた運用をすること。

 

 

 

          以上です。

 

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  学校統廃合の教育政策に係る 協議要請書

 

 

                                                                    2020年2月12日

 

大阪市教育委員会

 

教育長 山本 晋次 様

 

             なかまユニオン大阪市学校教職員支部

 

 

 

前略。

 

 202027日、大阪市会に大阪市立学校活性化条例の改正案(小学校の学級数の適正規棋の確保)が提出されました。今後、2月17日市会・教育こども常任委員会で審議・採決される予定ですが、条例案提出前に教育委員会が教職員組合との協議を行われなかったことを憂慮します。

 

 大阪市教育委員会として1966年のILO・ユネスコ特別政府間会議で採択された「教員の地位に関する勧告」を尊重されているならば、全国でも初めてとなる12学級未満の小学校は不適正として統廃合の対象にする教育政策について、その条例案の検討過程での教員団体との協議は不可欠なはずです。子どもたちの学校生活を一番理解している現場の教員の声がどう考慮されるかも、この条例案には一切書かれていません。現場教員の声や当事者の子どもたちの声を無視した行政からは、質の高い教育は生まれないと考えます。

 

教育子ども常任委員会での審議・採決までに現場教員の声を反映させるために教員団体との協議・交渉を行い、その内容を反映した議論がなされるべきです。

 

以下のことを至急に要請します。

 

 

 

[ 要請 ]

 

   202027日に大阪市会に提出された大阪市立学校活性化条例の改正案(小学校の学級数の適正規棋の確保)は、大阪市の教育政策の大きな改変であり、この教育政策の改変に関して、教員団体との協議を行うこと。

 

 なお協議の場は、217日(月)の市会審議前の214日(金)までの設定を求めます。

 

 

 

                                                  以上です。

 

…………………………………………………………………………………………………………………

 

《付記》

 

 以下、文部科学省HPに掲載されている「教員の地位に関する勧告」(仮訳より)抜粋

 

・・・・・・

 

III 指導原則

 

9 教員団体は、教育の発展に大いに貢献することができ、したがって、教育政策の策定

 

に参加させられるべき一つの力として認められるものとする。

 

IV 教育の目標及び政策

 

10 人的その他のあらゆる資源を利用して、前記の指導原則に即した総合的教育政策の

 

樹立に必要な範囲で適切な措置が各国において執られるものとする。この場合において、

 

権限のある当局は、次の原則及び目標が教員に及ぼす影響を考慮に入れるものとする。

 

・・・・・・

 

 k 教育政策及びその明確な目標を定めるため、権限のある当局、教員団体、使用者団

 

体、労働者団体、父母の団体、文化団体及び学術研究機関の間で密接な協力を行なう

 

のとする。

 

・・・・・・

 

教員と教育活動全般との関係

 

75 教員がその職責を遂行することができるように、当局は、教育政策、学校組織、教育

 

活動の新しい発展等の事項について教員団体と協議するための承認された手段を設け、

 

かつ、定期的に利用するものとする。

 

・・・・・・

 

78 育活動の諸種の面について責任を有する行政官その他の職員は、教員とのよい関

 

係を確立するよう努めるものとし、また、教員も、このような態度をとるものとする。

 

・・・・・・

 

学校の建物

 

108 学校の建物は、安全であり、全体のデザインが魅力的であり、かつ、設計が機能的

 

であるものとする。学校の建物は、効果的な教育に役だち、課外活動に使用することがで

 

き、特に農村地域では地域社会のセンターとして使用することができるものとする。学校の

 

建物は、また、定められた衛生基準に従うとともに、耐久性、適応性及び容易なかつ経済

 

的な維持を考慮して、建築されるものとする。

 

109 当局は、生徒及び教員の健康及び安全にいかなる危険も及ぼさないように学校施設

 

を適切に維持することを確保するものとする。

 

110 新設学校の建築を計画するにあたっては、教員の代表的な意見を徴するものとす

 

る。既設学校の施設の新築又は増築にあたっては、当該学校の教職員と協議するものと

 

する

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

( 以下の「大阪市教育委員会」宛とほぼ同内容の団体交渉要求書を、

       「大阪府教育委員会」宛にも「大阪府学校教職員支部」から提出しています。 )

 

     要 求 書

 

            2020年1月27日

 

大阪市教育委員会

 

教育長  山本 晋次 様

 

            なかまユニオン大阪市学校教職員支部

 

 

 

 前略。

 

 教職員に1年間単位の変形労働時間制を導入する「教職員給与特別措置法」(給特法)改定案が国会で反対意見を無視して可決された。2021年度からの導入のための各自治体での条例制定が、来年度から可能になった。しかし、この過程で教員団体の声は一切考慮されなかった。

 

ILO・ユネスコ教員の地位に関する勧告」は、1966年10月5日に教員の地位に関する特別政府間会議において日本も含め採択されたものです。文科省も2019年7月26日の私たちの組合も参加した市民団体との協議の中で、「『勧告』は尊重しながらも、わが国の実情や国内法制に適合した形で取り組みをすすめたいと考えている。」と回答しています。この回答からすれば、今回の「教職員変形労働制」法についても、「教員の地位に関する勧告」の下記の項目(末尾に「参考資料」)に則った、法案提出前の教員団体との協議・交渉を行い、その内容を反映した国会での議論がなされるべきです。

 

 この経過を受けて、教員の労働時間の設定と管理という直接の勤務労働条件に関して、以下の要求を提出し、来年度の改定法の施行を待つことなく至急に団体交渉を開催することを要求します。

 

 

 

〇 要求内容

 

 

  1、大阪市は、教職員に1年間単位の変形労働時間制を導入しないこと。導入のための条例案を議会に提出しないこと。

 

 

  2、大阪市は、「教職員給与特別措置法」(給特法)を廃止し、教職員に超過勤務手当を支払う法制化をすることを求

   める意見書を国に提出し、勤務労働条件の改善に努力すること。

 

 

 

〇 要求の理由

 

 

 

 ・改定された「教職員給与特別措置法」(給特法)は、条例を制定して変形労働時間制を導入するかどうかは、自治体ごとの判断になっています。精神疾患の病休が全国で一番多いことに象徴される大阪の教職員の過労状態の責任者である教育委員会が、それに追い打ちをかけることが明らかな「変形労働時間制」を導入することはしてはなりません。

 

・この改定法は教員に1年間単位の変形労働時間制を導入し、学期中の繁忙期の勤務時間の上限を引き上げ、夏休み期間中などに休日をまとめて取得させようとするもので、各自治体の条例化で20214月から導入できるとしています。「改正案」は教員の長時間労働是正策を議論する中央教育審議会の201812月の特別部会で、公立小中学校の教員の残業時間を原則「月45時間以内」、繁忙期でも「月100時間未満」とする指針案が了承され、「給特法改正案」となって今回上程されました。

 

・そもそも「給特法」は教育労働者に対する労働基準法適用除外とともに、「教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない」ことを法定化し、「残業代」に代わって基本給の4%に相当する「教職調整額」を毎月支給することを基本設計としています。この制度設計がなされた時代と現在の現場の実態はかけ離れたものになっています。文科省の16年度調査では「中学校教員の約6割、小学校教員の約3割の残業時間が、おおむね月80時間超が目安の「過労死ライン」を超えていた」実態となっています。総務省の地方公務員給与実態調査(2016年)では、小中学校教員の平均月給は約36万円(基本給、平均43.1歳)で、「教職調整額」4%は約14000円にしかなりません。これを想定した月の時間外勤務時間数80時間で割ると、残業1時間あたり200円足らずとなり、最低賃金を大幅に下回り、事実上の「残業代ゼロ」で働かせ放題となっています。こうした実態を抜本的に改善することこそ文科省に問われています。

 

・労働基準法で残業代の割増を法定化しているのは、雇用主の負担を大きくすることで「残業時間」を抑制させるためです。生存権保障のため憲法第27条に基づいて制定された労働基準法の適用を除外し、最賃基準さえ下回る「教職調整額」で済ませてきたことが、「2015年度にうつ病などの精神疾患で休職した公立学校の教員は5009人」(文科省調査)と2000年度(2262人)の倍増という状況を生み出している原因で、責任は政府・文科省の不作為にあります。

 

・労基法上、1年変形労働制を導入するためには、対象期間の労働日数、1週間・1日の労働時間数、連続して労働させることのできる日数について限度が決められており、会社は、この限度を超えない範囲内で、対象期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間を定めなければなりません。会社は、1人でも法定労働時間を超えて労働させる従業員がいれば、36協定を締結し、所轄の労働基準監督署に届出が必要となります。教員への「変形労働時間制」導入はこうした手続きさえ抜きにすべてを自治体の条例で一括りにする現場無視の制度化であり、ILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」にも反するものです。

 

・公立校の勤務時間は自治体の条例・規則などで決まっており、81516457時間45分の勤務時間+45分の休憩時間)が通例となっています。変形労働時間制が導入されると、繁忙期は勤務時間が19時前後までになる可能性があり(最大で10時間の勤務時間+1時間の休憩時間)、夕方遅い時間に会議が設定されてしまいます。変形労働時間制を定めた労働基準法施行規則では、育児・介護を行う者など特別の配慮を要する者に必要な時間を確保できるような配慮が必要と定めており、中教審答申でもこうした配慮が必要な教員には、1年単位の変形労働時間制を適用しない選択ができる措置をすることを求めています。また、1年単位の変形労働時間制には、「1箇月を超え1年以内の期間を平均して1週間当たりの労働時間が40時間を超えないこと 」「労働時間の限度は1日につき10時間まで、1週間につき52時間まで (※対象期間が3ヶ月を超える場合は、48時間を超える週は3カ月で3回まで)という条件が必要」となります。

 

現状でも、非常勤職員などが多くなっており、様々な勤務形態の教職員が存在し、年齢構成か  ら育児や介護で配慮が必要な教職員も多くなる中で、管理職が「勤務の割振り」を作成することは実質不可能で、各自治体で条例を作っても学校現場での混乱と破綻は明らかです。

 

・長時間労働による学校現場の実態を抜本的に改善するためには、ILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」の「82項:教員の給与及び勤務条件は、教員団体と教員の使用者との間の交渉の過程を経て決定されるものとする」及び「89項:教員の1日及び1週あたりの勤務時間は、教員団体と協議の上定めるものとする。」を遵守すべきです。根本的には、現行の「給特法」を廃止し教育労働者に労働基準法を適用することで、残業代支給を抑制するための時間規制を強化することと、その実現のための正規教員の人員増こそが必要です。

 

・なお大阪市教育委員会は、2019年12月10日の会議で、「働き方改革推進プランについ て」を決定しています。「第1・2・()教員の勤務の特殊性を踏まえた本プラン策定の必要性」では、 「超過勤務時間には該当しないとしても、校務として行うものについては、教育に必要な業務として勤務していることに変わりはなく、・・・長時間勤務の解消を図る必要があります。」としています。この実態の解消ではなく、形式上「勤務時間内だ・・・」と扱うことで過労実態の隠ぺいになる変形労働時間制は、大阪市教育委員会の責任で拒否すべきです。

 

 

 

〇 参考資料

 

 

 

教員の地位に関する勧告(文科省HP掲載の仮訳より抜粋。関係する部分に下線)

 

1966年10月5日  教員の地位に関する特別政府間会議採択

 

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9 教員団体は、教育の発展に大いに貢献することができ、したがって、教育政策の策定に参加させられるべき一つの力として認められるものとする

 

……………………

 

10 人的その他のあらゆる資源を利用して、前記の指導原則に即した総合的教育政策の樹立に必要な範囲で適切な措置が各国において執られるものとする。この場合において、権限のある当局は、次の原則及び目標が教員に及ぼす影響を考慮に入れるものとする

 

……………………

 

e 教育は継続的過程であるので、教育活動の諸部門は、すべての生徒のための教育の質を改善するとともに教員の地位を高めるように調整されるものとする

 

……………………

 

75 教員がその職責を遂行することができるように、当局は、教育政策、学校組織、教育活動の新しい発展等の事項について教員団体と協議するための承認された手段を設け、かつ、定期的に利用するものとする。

 

76 当局及び教員は、教員が教育活動の質の改善のための措置、教育研究並びに改良された新しい方法の開発及び普及に、教員団体を通じて又はその他の方法により参加することの重要性を認識するものとする

 

77 当局は、一学校内又は一層広い範囲で、同一教科の教員の協力を促進するための研究グループの設置を容易にし、かつ、その活動を助長するものとし、このような研究グループの意見及び提案に対して妥当な考慮を払うものとする

 

……………………

 

82 教員の給与及び勤務条件は、教員団体と教員の使用者との間の交渉の過程を経てされるものとする

 

83 教員が教員団体を通じて公の又は民間の使用者と交渉する権利を保障する法定の又は任意の機構が設置されるものとする。

 

84 勤務条件から生じた教員と使用者との間の紛争を処理するため、適切な合同機構が設けられるものとする。この目的のために設けられた手段及び手続が尽くされた場合又は当事者間の交渉が決裂した場合には、教員団体は、正当な利益を守るために通常他の団体に開かれているような他の手段を執る権利を有するものとする。

 

……………………

 

89 教員の 1 日及び 1 週あたりの勤務時間は、教員団体と協議の上定めるものとする

 

90 授業時間を定めるにあたっては、次に掲げる教員の勤務量に関するすべての要素を考慮に入れるものとする

 

  a 教員が教えなければならない 1 日及び 1 週あたりの生徒数

 

  b 授業の適切な計画及び準備並びに成績評価に必要な時間

 

  c 毎日の担当授業科目数

 

 d 教員が研究、課外活動並びに生徒の監督及びカウンセリングに参加するために必要な時間

 

  e 教員が生徒の発達について父母に報告し、及び父母と相談するために必要な時間

 

 

                                           以上です。

 

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