コロナ感染防止対策のPCR検査」についての要求書

2020年8月19日

大阪市教育委員会

教育長 山本 晋次 様

なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

支部長 笠松 正俊

 前略。教職員の勤務労働条件である職場の労働安全衛生環境に関して、「コロナ感染防止対策のPCR検査」についての要求書を提出し、団体交渉を申し入れます。

〇 要求内容

学校の子どもと教職員の感染発生に対しては、濃厚接触者の基準(マスクなしの者)に限定せず、安全と安心のために、子どもと教職員全員のPCR検査を実施すること。

〇 要求理由

  • 全国と同じく大阪でも新型コロナウイルス感染者が急増している。社会全体と同じく、学校の子どもと教職員の感染者も7月以降急増している。8月3日と4日は、大阪市立の小・中・高校の計4校で、連日各2校で感染者が出るに至っている。これまでの合計は20校近くになり、8月25日からの2学期始業でさらに増えることが危惧される。
  • しかし、大阪市の保健所と教育委員会は、「濃厚接触者→PCR検査者」をごく少数に絞り続けている。報道発表はしていないが、私たちの情報提供請求に対する市教委の公表資料では、7月8日から7月22日までの感染6校について、教職員のPCR検査人数は最大でも2人、何と6校中3校はゼロ(教職員の検査者なし!)の現状だ。
  • 「濃厚接触者」の基準は「1m以内、かつ15分以上、かつマスクなし」とされている。しかし学校の教室は40人学級の超過密で、15分どころか一日中をともに過ごしている。しかも毎日、毎週だ。不織布マスクですら(まして子どもが多用している布マスクが)ウイルスを遮断することはできない以上、「マスクをしている」ことだけを根拠に「濃厚接触者から外す」ことでは、全く感染防止にならない。治療法とワクチンがまだない中での感染防止策は、「PCR検査の徹底拡大で感染者を早期発見し」「発症と、軽症者の重症化を止める」ことに尽きる。
  • 長時間にわたって過密になる学校現場では、子どもの感染防止と、教職員の安全衛生環境の保障は不可分です。子どもの学校生活の安全安心のためにも、大阪市教委から大阪市保健所に要請して、感染校での全員のPCR検査を至急に実施してください。

(なお同じ大阪府で枚方では、7月の市立東香里中学校での感染に対して教育委員会が保健所と連携して教職員全員と生徒を合わせて430人のPCR検査を実施し、安全安心を保障した、と公表しています。)

    大阪市教育委員会の英断を求めます。

                                                                           以上です。

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