来年度入学選抜の調査書評定確認方法への抗議・撤回要求

2020年7月6日

大阪府教育委員会                      

教育長 酒井 隆行 様

なかまユニオン大阪府学校教職員支部

支部長 山田 光一 

来年度入学選抜の調査書評定確認方法への抗議・撤回要求

なかまユニオン大阪府大阪市学校教職員支部は、昨年度の要求書において「中学生や現場教員に多大な不安や混乱と負担を招き、また、教員の評価権も侵害し不合理な格差づけを強いるチャレンジテスト、大阪府学力テストを即刻廃止すること」を要求しています。そして今年の新型コロナウィルスの感染拡大にともなう学校休業の中で、6月17日実施予定の3年チャレンジテストについて、5月5日コロナ対策本部長の指示で中止を決定されました。

この状況の中で、当組合は、6月16日付けの「授業再開に不可欠な教育条件・勤務条件の緊急要求書への追加質問・要求」において、「チャレンジテストについては、中学3年生のみならず中学1・2年生対象テストも中止し、今年度については、各教育委員会・学校の意見を聞き、他府県同様の各校の評価基準による評定評価をすべきである」と再度の要求をしました。

ところが、貴委員会は6月19日の教育委員会会議で、来年度入学選抜における調査書評定の確認方法として、今年度に限り、中学3年の調査書評定を「中2チャレンジテスト(5教科)の結果と府全体の評定平均により各校の『評定平均の目安』を求め、これに±0.5を加え『評定平均の範囲』とする。」と決定されました。

つまり、①これまで通り、テストとは無関係の4教科も含めて、一回のチャレンジテストの結果で各中学校の評定(平均)に縛りをかけ、②さらにテスト実施の際の府教委の説明と違う利用方法を生徒・保護者の了承なしに行うものであり、③それで公正性が保たれることが検証されているというのならそもそも中3チャレンジテストは必要ないということを府教委自ら認めていることになるという、全く非教育的かつ各学校(教員)の評価権を侵す違法なものと言わざるを得ません。

本来、内申書内申書の評定は、一回のテストでは把握できない平素の学習状況などを評価するものです。この内申と入試を合わせて合否を判定するという大原則をねじ曲げて、テスト学力を唯一の評価基準とし、学校格差・地域格差を広げるチャレンジテストの不正利用はこれを機会にやめるべきです。

当組合はあらためて、今回の決定の撤回、1・2年チャレンジテストの中止と他府県同様の各校の評価基準による評定評価をすることを要求するものです。

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