新型コロナウイルス対策中の、卒業式での、子どもたちと教職員への「君が代」斉唱の強制に抗議し、大阪市教委による校長への強制の中止を、至急に求めます!

2020年3月9日

大阪市教育委員会 教育長  山本 晋次 様

教育監  大継 章嘉 様

指導部長 水口 裕輝 様

なかまユニオン・大阪市学校教職員支部

 前略。

 大阪市立中学校は3月13日(金)、小学校は18日(水)に、全市一斉の卒業式です。

大阪市教育委員会は、2月27日付の校長宛通知「新型コロナウイルス感染症予防に係る臨時休業について」で、「卒業式については、・・・内容やプログラムを精選して時間短縮を図ること、・・・など、感染拡大防止の観点から検討すること。」と指示しました。

しかし一方で同日27日付で「休業」通知の直前に、「卒業式・保育修了式における国旗掲揚・国歌斉唱に係る状況調査について(依頼)」を出していて、「標題について、次のとおり調査を行いますので、ご協力お願いいたします。」と校長に指示し、例年通り「君が代を斉唱したかどうか」の全校悉皆調査報告を要求しています。

さらに2月28日付で、「コロナウイルス感染予防の対応に係るQ&A」文書を校長宛に出し、

「Q  規模縮小の場合、国旗や国歌の対応はどうするのか。

A  原則として、令和2年2月3日付け教委校(全)57号「卒業式及び入学式における国旗掲揚・国歌斉唱について」(通知)に従って取り組んでいただきたい。」

と指示しています。2月3日付「通知」の内容は、子どもと教職員全員での斉唱の指示です。

 私たちは3月2日に市教委に「至急の要請書」を出し、悉皆調査の中止、27日付の「調査依頼」文書の撤回、を求めて面談折衝してきましたが、組合担当の教務部を通じた卒業式担当の指導部の回答(口頭)は、

 「校歌や卒業の歌を実施するかどうかは校長の判断だが、国歌「君が代」だけは指導要領の規定があるので、校長の責任で必ず斉唱し、悉皆調査も行う。」

という居直りが続いています。

 多人数が集まっての斉唱は、飛沫感染対策として中止すべきです。校歌などはやめても「君が代」だけは歌え、という市教委は異常で、子どもと教職員への人権侵害です。2月3日付「斉唱指示」通知以降に起こったコロナウイルス対策として、2月27日付「休業・感染拡大防止」通知を優先すべきです。それは指導部だけの判断ではだめで、教育長の直接の責任です。

 改めて以下の2つを至急に実行し、校長に斉唱の実施を強制しないことを、要請します。

 〇 2月27日付「卒業式・保育修了式における国旗掲揚・国歌斉唱に係る状況調査について(依頼)」を取り消すこと。

 〇 2月28日付「コロナウイルス感染予防の対応に係るQ&A」文書のこの項目を削除すること。   

以上です。

タイトルとURLをコピーしました