「なぜ見えなくしたのか」の求釈明に、被告(大阪市)「『卒業式を円滑に進行するため』とすでに答えている」
4月14日(木)11:30から大阪地裁810号法廷で『「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判』の第7回口頭弁論が行われました。
4月の人事異動で、今回の弁論から3人の裁判官のうちの2人、裁判長と右陪席の裁判官が変わりました。横田昌紀裁判長、長谷川武久裁判官です。原告第6準備書面の陳述と原告が提出した甲47号証と甲48号証の確認の後、裁判長は、被告(大阪市)代理人に反論書面を出すかどうか聞きました。被告代理人は、出さないと答え、「原告の席の配置を変えて目立たないようにした理由は何か、を明らかにされたい」という原告の求釈明に対しても、「すでに、答弁書で、『卒業式を円滑に進行するため』と答えている(答弁書P8)」として、求釈明に対応するつもりがないという態度を示しました。原告からは、これまでの最高裁判例にある「君が代」起立・斉唱が「慣例上の儀礼的所作」であるとの認識が誤りであること、及び、「君が代」不起立を式参加者に見せないことが意味することについて、これまでの主張を補足する書面を提出予定であると伝えました。
今回の口頭弁論は、判長が交代した後、初めての口頭弁論だったので、これまで陳述した書面と提出した証拠の確認、争点の確認がありました。初めて参加いただいた方にも裁判の全体像が少し伝わったのではないかと思います。
次回期日は、6月6日(月)11:30大阪地裁810号法廷となりました。この弁論以降は証人尋問の段階に移っていきます。
弁論終了後、エルおおさかに会場を移して、報告集会を行いました(12:30~13:30)。冠木弁護士から小野雅章教授の『意見書-卒業式・入学式の天皇制教化「装置」への転換過程の考察から-』を踏まえた第6準備のポイントと次に提出する第7準備書面で主張したいことについて報告を受けました。谷弁護士からは、原告の不起立を隠そうとしたことの意味を問う求釈明と被告の対応について解説がありました。当局が不起立の姿を隠すことの意味に焦点をあてることの意義について何人かの人から発言がありました。子どもの権利に焦点を当てる「君が代」調教NO!裁判の意義が再確認できた報告集会でした。
更なるご支援をお願いしたします。
※原告第6準備書面
genkokudai6junbishomen20220407.pdf (wordpress.com)
※甲第47号証
kou47.pdf (wordpress.com)
※甲第48号証
kou48b.pdf (wordpress.com)