5月11日(水)16:00 大阪地裁 809号法廷(続いて報告集会 弁護士会館1110号室)
3月14日の「コロナ在宅勤務不払い裁判」第7回口頭弁論では、被告が第4準備書面、原告が第5準備書面を陳述しました。前の第6回弁論で陳述した原告第4準備書面では、東京で原告が欠勤扱いされた同時期に広く在宅勤務が認められていたことの証拠をもとに、被告(大阪市)の怠慢と危機管理能力の欠如を指摘していました。それへの反論であるはずの被告第4準備書面には内容的反論は全くなく、各地方公共団体がそれぞれで判断することができるというだけ。新型コロナウイルス感染症拡大の状況やそれへの認識、対応には一切ふれないのが大阪市の裁判方針だということです。原告第5準備書面では、このような対応は、原告主張を認めたことを意味すると指摘するとともに、承認研修の判断過程を示す電子メールの一部にあるマスキング部分の公開要求を行っています。前回書面でも要求したにも関わらず答えなかったことへの再要求です。
4月25日、被告第5準備書面が届きました。原告書面の「出勤すれば不特定多数の範囲のものに感染させるかもしれないリスクを感じていた」に対して、そのリスクは「原告自身が判断するべき事項ではな」いとしています。では、そのリスクは誰が判断するのか、大阪市・大阪市教委はそれをまじめに考えようとしたのかと問いたいです。市教委の勤怠の扱いの不当性を訴える原告の「お願い」を松井市長が無視したことに対しては、「請求原因との関係も不明」、「要望の内容は教育委員会事務局の所管」にもかかわらず、「教育委員会事務局には伝えてほしくない」と原告が言ったから文書を受け取るだけでその後の対応をしなかったのだと、大阪市の不適切な対応を合理化する主張をしています。コロナ対策本部長の松井市長の判断を仰いでほしいと原告がずっと訴え続けてきたにも関わらず、市教委がそれを拒否したことを隠しているのです。マスキング部分の公開要求については、「すでに被告として非開示事由に該当するとの判断をしている」として拒否しました。この対応に対しては、第8回口頭弁論までに文書提出命令を申し立てました。裁判長の判断が注目されます。
第8回口頭弁論後には、大阪弁護士会館1110号室で報告集会を行います。裁判は、証人尋問の段階に入ろうとしています。引き続き、ご注目ください。
第8回口頭弁論傍聴・報告集会へのご参加をよろしくお願いします。
※原告第4準備書面
genkoku_dai4_junbishomen.pdf (wordpress.com)
※原告証拠説明書6 甲26~37の2
genkokushokosetsumeisho6.pdf (wordpress.com)
※被告第4準備書面
hikokudai4junbishomen.pdf (wordpress.com)
※原告第5準備書面
genkokudai5junbishomen.pdf (wordpress.com)
※原告証拠説明書7 甲38~39の3
genkokushokosetsumeisho7.pdf (wordpress.com)