【報告】コロナ在宅勤務不払い裁判 3月14日第7回口頭弁論

 12月20日(月)に予定されていて、裁判官差支えで延期された第7回口頭弁論は、3月14日(月)11:30から809号法廷で開かれました。裁判所からの延期連絡が12月17日(金)で、その後、傍聴予定者等への連絡がたいへんだったので、そのことに一言も言及がなかったことには、「エッ」という感じ。裁判長には、原告側の思い、現実が見えていないことを改めて感じました。

 弁論に先立って、証拠原本の確認を行った後、被告第4準備書面を、原告第5準備書面証拠説明書7)を陳述しました。

 被告第4準備書面は、原告第4準備書面証拠説明書6)への反論書証です。東京で原告が欠勤扱いされた同時期に広く在宅勤務が認められていたことの証拠をもとに、被告(大阪市)の怠慢と危機管理能力の欠如を指摘した原告第4準備書面に対して、被告は反論する必要がありました。しかし、被告第4準備書面には、「在宅勤務や職務専念義務の免除等の措置の適用の有無は、各地方公共団体において、各個別事案に応じた判断を行うもの」「学校長には当時原告に在宅勤務を命ずる法的義務があった、と解釈することはできない」「学校長において出勤命令の判断が適法に行使されていた」とあるだけで、内容的な反論は一切ありませんでした。事実関係部分についての反論は、反論主旨のはっきりしない、支離滅裂としか言いようのないものでした。

 原告第5準備書面では、被告が在宅勤務を認めなかった判断根拠を示していないことを指摘しました。また、原告第4準備書面で、市教委の判断過程を示す電子メール(甲37の2)のマスキング部分の開示を求めたにもかかわらず、何らの回答もしなかったことに対して、改めて公開を求めました。また、2020年9月15日の毎日放送記者の服務・監察担当課長と給与・厚生担当課長に対する取材報告(市教委事務局内部資料)によって、市教委が、在宅勤務等のコロナ感染症に対する対策をまったく考えていなかったことを指摘しました。さらに、原告が勤怠に関する不適切な扱いを見直すよう求めた「お願い」文書(2020.4.10付)を大阪市が無視した経過を示し、被告が、新型ウイルス感染症拡大防止の必要性を軽視していたことを指摘しました。

 次回5月11日の第8回口頭弁論には、被告第5準備書面が提出される予定ですが、この間の経過からすると、何か新たな反論・証拠が出てくるとは考えられません。証人尋問が近づいています。さらに、注目、支援をお願いします。

※原告第4準備書面
genkoku_dai4_junbishomen.pdf (wordpress.com)

※原告証拠説明書6 甲26~37の2
genkokushokosetsumeisho6.pdf (wordpress.com)

※被告第4準備書面
hikokudai4junbishomen.pdf (wordpress.com)

※原告第5準備書面
genkokudai5junbishomen.pdf (wordpress.com)

※原告証拠説明書7 甲38~39の3
genkokushokosetsumeisho7.pdf (wordpress.com)

■次回コロナ在宅勤務不払い裁判第8回口頭弁論 ■5月11日(水)16:00 大阪地裁809号法廷 (引き続いて弁護士会館1110号室で報告集会)

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