「3月19日、23日、24日の欠勤扱いが不当だとのロジック整理を」（裁判長）
次回第10回口頭弁論 9月7日（水）13:15 大阪地裁809号法廷
6月22日（水）14:00から「コロ在宅勤務不払い裁判」第9回口頭弁論が地裁809号法廷で行われました。
前回第8回口頭弁論で裁判長から要請のあった書面を双方が提出しており、裁判長が双方にそれぞれ確認を求めました。提出文書は、原告の方は、慰謝料100万円を2つの理由に割り付け、出勤を命じたことによる慰謝料を70万円、承認研修を認めなかったことによる慰謝料を30万円とした原告第6準備書面、被告の方は、承認研修を認めなかった理由と欠勤による減額の計算について示した被告第6準備書面、及び、原告が庁内メールの墨塗部分の公開を求めた文書提出命令申出書に反論する意見書です。提出書面確認後、裁判長が、関心を持っていることとして、原告側に対して概略以下のようなことを言いました。
「2020年3月19日（木）、23日（月）、24日（火）にかかわる要求について、主張を補充し、ロジックを明確にしてもらえないか」「2020年3月20日のメールの墨塗部分については、23日のメール内容から校長が承認研修を認めていることは分かるから、裁判日程を遅らせてまで公開を求める必要があるか」
原告側弁護士が「次回、承認研修を認めなかったことに反論し、指摘の3日分の主張を補充する文書を提出する」「文書提出命令申立については維持するかどうかを検討する」と答えて、次回日程設定に入りました。次回第10回口頭弁論を9月7日（水）13:15大阪地裁809号法廷と決めて終わりました。
場所を移して大阪弁護士会館で行った報告集会では、裁判長の発言の意味と意図について藤原弁護士、櫻井弁護士から解説を受け、意見交流を行いました。
原告（松田）は、2020年3月17日（火）夕方にスイス・ジュネーブから帰国し、3月18日（水）朝、学校に電話して、教頭に「今日は学校に行かない方がいいか。（勤怠は）どんな扱いになるのか。」と聞いたところ、教頭は「自宅にいてほしい。扱いについては調べてみる。」との返事でした。18日は年休扱いできるとしても、19日は年休がなくなり、このままでは欠勤扱いになりかねないため、組合からも市教委に問い合わせてもらい、19日夜、校長との間で、「特別休暇の扱いにはできないが、自宅での承認研修という枠での在宅勤務という扱いで」という確認をしたという経過でした。20日（金）～22日（日）は3連休で、22日（日）夜に承認研修計画書をメールで学校に送り、23日（月）、24日（火）と、24日10時42分に校長から「市教委から自宅での承認研修は認められないとの連絡があった。25日から出勤してほしい。」との電話がかかってくるまで、計画に沿って、自宅研修という枠で、在宅勤務をしていたのです。校長が出勤を命じたのは、3月35日からで、ここからは、出勤命令がある中で在宅勤務を継続したことの評価が問題なりますが、そもそも、校長が出勤を命じていなかった19日、23日、24日の部分は事情が違うので、その部分の主張・ロジックを補充してほしいということでした。
「19日、23日、24日は当然」「残り5日間の欠勤扱いについても、市教委の判断・指示に問題があり、減額分の全額支払い」との判決を得ることができるようしっかり主張を行おうということになりました。
裁判日程が遅れることになっても文書提出命令申立を維持するかどうかの判断については、報告集会でいくつかの意見が出ました。墨塗部分に、新型コロナ感染症拡大・ヨーロッパからの帰国者が感染を広げていると言われていた状況の中での原告（松田）の出勤について、校長の認識がわかるものがあれば意味があるのではないか等です。弁護団会議で検討することになりました。
裁判も終盤です。次回（9月7日）口頭弁論の傍聴・報告集会参加もよろしくお願いします。
※原告第6準備書面https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2022/06/genkokudai6junbishomen.pdf
※被告第6準備書面https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2022/06/hikokudai6junbishomen20220615.pdf
※文書提出命令申立に対する意見書https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2022/06/ikensho20200615.pdf
※文書提出命令申立書https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2022/05/bunshoteishutsumeireimoushitatesho.pdf
※庁内メールマスキング部分https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2022/05/mail1.pdf https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2022/05/mail2.pdf https://democracyforteachers.files.wordpress.com/2022/05/mail3.pdf
