教職員なかまユニオンは、2025年8月28日に組合員の不当評価是正を求めて団体交渉要求書
https://www.nakama-kyoiku.com/archives/2120
を提出し要求実現に向けて活動してきましたが、未だ是正されていません。一方、問題はより明確になってきています。組合は、1月30日、不当評価是正に向けて、問題の焦点に光を当てた団体交渉要求書を提出しました。以下、紹介します。
要求書
2026年1月30日
大阪市教育委員会教育長
多田 勝哉 様
なかまユニオン・大阪市学校教職員支部 支部長 笠松 正俊
前略。
組合員の勤務労働条件に関して以下の2点を要求し、団体交渉を申し入れます。
2月6日(金)午後5:30までに、日程調整案を含めての回答を求めます。
1.要求
① ●●●組合員(●●●小、主務教諭)の2024年度末の人事評価結果について、評価者(校長)が下位・第4区分の根拠とし、●組合員が「不当な事実誤認だ」と訴えている内容に関して、その事実調査をしないままに申し立てを却下決定した「苦情審査会」決定を凍結し、給与に減額反映されている下位評価結果の根拠事実の真偽を教育長責任で調査し、その調査結果を踏まえて再審査すること。
② 上記の経過で露呈している「苦情審査会」制度と運用の数多くの問題点(以下の「要求の理由」で説明)を、抜本的に改革、改善すること。
2.要求の理由
①について
・苦情審査会終結以後に個人情報の本人開示請求に対して●組合員に開示された「審査会資料」には、そのほとんどが苦情申し立て以降に追加された校長の「事実」認識が列挙されています。中でも校長が一番理由にしているのは、体育主任としての「プールの水質管理の責任」問題です。しかしそれらは全て教頭からの伝聞情報であり、内容自体もそんな事実は一切なかったことは高組合員が訴えてきた通りで、また現時点では多数の同僚教員もそれを証言しています。(末尾に資料を添付しています。)
・「審査結果通知書」(2025年10月9日付)は、「評価結果に影響を及ぼす事実誤認や評価ルールの逸脱は認められないことから、」評価結果は妥当である、と断言しています。しかし組合の質問に対して市教委はメールの公式回答(2026年1月14日)で、今回の経過について以下を説明し、証言しています。
「人事評価結果に対する苦情審査においては、下位評価の根拠とされた事実経過が違うという苦情申立者の主張について、主として校長(評価者)とのメールのやり取りを通じて聞き取りを行い、その結果、評価結果は妥当であると判断した。」
「その際、下位評価の理由とされている事実経過について、当事者双方の主張に食い違いがあったが、評価者以外の同僚教員の証言や、客観的状況証拠等の調査は行っていない。」
・人事評価制度運用の大前提は、勤務内容の事実を踏まえることです。しかし双方の事実認識に食い違いがあっても、「主として校長」と加えて教頭という評価者だけに聞き取りを行っただけで、市教委は事実認定のための調査はしなかったという現状は、「人事評価制度運用の手引き」が「はじめに」で掲げている「勤務実績や能力について公正かつ客観的に評価し、」という目的を全く担保できていないものです。
・開示された「苦情審査会資料」にある、校長が後から追加した主張のほとんどは、事実ではありません。ただそれらの全てを調査するまでもなく、校長が主な理由としている「プール水質管理問題」の真偽を調査するだけで、今回の下位評価の再審査が必要なことは明らかになります。
・なお、人事評価結果の下位評価の給与反映等の不利益については、被評価者当該は大阪市人事委員会に「措置要求」はできますが、人事委員会自体に個別の職員の評価権限はないので、その審査は評価手続き経過の瑕疵の存否だけになります。今回は根拠事実自体の存否(真偽性)の調査と審査なので、人事評価権限者である市教委にしかできません。
②について
・組合の質問に対する上記のメールの公式回答(2026年1月14日)で市教委は、苦情審査会制度全体の運用実態について、回答、説明しています。
「苦情審査会は、申出のあった事項に対して、適正に評価なされたのか、適正な手続きが行われたのかについて審査を行うものである。審査にあたっては、評価者に対して評価理由等の事実確認(評価者から被評価者が具体的にどのような行動を行い、それをどう判断したかを聞き取る)を行い、評価エラーの有無を確認し評価内容の妥当性を判断している。」
・評価者の主張以外の、第1次資料や第三者証言等の調査は一切行わないので、今回のような事実に基づかない、虚偽の誤認による不公正な下位評価は、他の学校でも蔓延していることが危惧されます。
・今回の高組合員への不公正な評価経過では、上記のこと以外にも、
*当年度1年間の人事評価制度なのに、校長は前年度以前のことまで持ち出して下位評価の理由に加え、市教委作成の「苦情審査会資料」に記載されて列記されている。
*下位評価結果にしたにもかかわらず、後半期での改善を促すべき「中間面談」は行われず、年度末の「期末面談」でもその指摘や示唆や指導は一切なく、評価結果を見て驚いた被評価者(高組合員)から理由を聞きに行くまで校長からの説明がなかった。
等、「人事評価制度運用の手引き」の規定を逸脱する多くの問題がある。しかしこれについても「審査結果通知書」(2025年10月9日付)は、上記のように「評価結果に影響を及ぼす事実誤認や評価ルールの逸脱は認められないことから、」と見逃し、指摘できていない。
・教職員人事評価と苦情審査会制度全体の運用の現状自体に問題がある以上、今回露呈している問題は多くの学校で起きていることの氷山の一角だと考えられる。
不公正な下位評価は生涯賃金の多額の減額になり、それがさらに労働意欲の障害になり、大阪市からの教員離職につながっているので、抜本的な改善を要求します。
(3)資料(別紙)
・要求①の「プール水質管理問題」の事実調査のために、資料(A4判3ページ)を添付します。
以上です。
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