大阪市教育委員会
教育長 多田 勝哉 様
なかまユニオン・大阪市学校教職員支部
支部長 笠松 正俊
前略。
教職員の勤務労働条件について以下の2点を要求し、団体交渉を申し入れます。
諾否と日程調整について、6月5日(金)午後5:30までの回答を求めます。
1、要求
① 「勤務条件制度の手引き」(2026年4月改正)に添付の市教委作成「Q&A」の、「A8」の5~7行目、「ただし、割り振られた休憩時間に教職員が自らの意思で、通常の業務を行った場合は、休憩時間は与えたことになります。(自由に利用できる時間を本人の意思で業務に利用したという理解になります。)」の部分を削除すること。
② 非常勤講師を含む会計年度任用職員の、賃金改定時の「4月遡及実施」について、「平均して週2日以上勤務」者を対象とする現行の運用を改め、「週2日未満の勤務」者を含めて全員に適用すること。
2、要求の理由
①について
市教委自身が、「休憩時間とは、・・・勤務から解放され、自己の時間として自由に利用することが保障されている時間をいう。」と明記している通りで、「勤務からの解放」は「自由に利用する時間」であることの前提です。「勤務から解放」する法的義務がある教育委員会が「手引き」書等に上記の内容を記載したり、校長が口頭でもそう説明することは、「労働基準法」違反になると組合は考えます。
「休憩時間に教職員が自らの意思で、通常の業務を行っ」ている現状があるのは、そうしないと仕事が終わらないからです。任用者(教育長)と管理者(校長)がそれを放置し追認するのは違法で、休憩時間が取れる(勤務からの解放を保障できる)だけの業務量の削減と、現在の業務量に見合った増員配置こそが、法的な責任です。
今回の「手引き」の改定全体については、市教委が「労働基準法」を遵守し「休憩時間」を確保しようとしていること自体は読み取れます。だからこそ、「従来からも記載していたことなので」(市教委)とするこの部分は、今回を期してぜひ削除すべきです。
②について
市教委は、現行の運用は総務省(自治行政局公務員部)発行の「会計年度任用職員制度の運用に係る事務処理マニュアル」に合わせている、との説明です。しかし市教委自身も同「マニュアル」は「法的義務ではない。」という通りで、同「マニュアル」の「Q&A」の「問13-11①」(79ページ)には、「国の取り扱いを参考にしつつ、各地方公共団体の実情を踏まえ、適切に設定していただきたい。」と記載し、自治体の責任判断と明記されています。
「同一労働・同一賃金」の原則は正規労働者と非正規労働者の差別禁止の理念ですが、その非正規労働者の中でも、まして同一の「時間給で契約している」労働者(会計年度任用職員)がその勤務日数によって差別待遇されることは、違法性があります。そういう総務省「マニュアル」に合わせずに、市教委(・大阪市)自身が判断すべきです。
非常勤講師に限って比較しても、近隣の多くの他府県や他市の教育委員会は、勤務日数に関係なく全員の「4月遡及」を実施しています。(具体的には、大阪府教委[市町村立小中学校への配置者を含めて]、京都府教委、市費独自任用者については豊中市教委・吹田市教委等が全員に実施。)
他方で堺市教委・京都市教委・神戸市教委・横浜市教委等の政令市の多くは大阪市教委と同じく全員遡及をできていませんが、大阪での教員確保と公教育の保障のためにも、大阪市教委が政令市での改善の先頭に立って実施すべきです。
以上です。

