2023.2.6コロナ在宅勤務不払い裁判証人尋問報告

コロナ感染症防止対策の観点から何も検討せず、出勤を命じた大阪市・大阪市教委の不当性浮き彫り

2月6日(月)、大阪地裁808号室での証人尋問は、14:15から16:30満席の傍聴支援の中で行われました。校長、教頭、原告(松田)が証言しました

 校長・教頭の証言は、大阪市・大阪市教委の「自分たちの姿を隠し、すべて学校管理職に押し付ける裁判戦術」に沿うものでしたが、原告代理人の反対尋問によって、証言の矛盾を明らかにし、大阪市・大阪市教委(求められていた新型コロナウイルス感染症防止策の検討を全く行わず、感染拡大を強いる措置を押し付けた大阪市・大阪市教委)にこそ問題があることを浮き彫りにすることができました。

校長証言…校長は、原告の自宅での承認研修を認めようとしていたが、教育委員会にダメだと言われて、出勤するように言った。PCR検査の要望については記憶にない、松井市長の判断を求めてほしいという「お願い」については受け取って市教委に伝えたが、どう判断されたか聞いていない。無症状でも感染させるリスクがあることは当時は知らなかった。学級編成が月中行事予定表通り3月18日に終わっていたかどうかは知らない。新任研修報告書は管理職が書くべき書類。2020年3月中に新任研修報告書の内容について、教頭等と話したことはない。など

教頭証言…(陳述書・主尋問)3月18日朝の原告からの勤怠にかかわる質問に対して、自分(教頭)が原告の年休の残日数を調べて明日から欠勤になることが分かったので、それを伝えたが、原告は「とにかく自分は行かない」と言った。⇒(反対尋問)3月18日時点の原告の要望は、「何らかの対応をしてほしい」というものだった。(主尋問・陳述書)3月22日に原告が資料を取りに来たのは、「初任者研修報告書を作成するため」(原告の電話)⇒(原告証言)3月19日の夜教頭に電話したときに話したのは、「不登校生のかかわりの経過をまとめる自宅での承認研修のために資料を取りに行きたい」ということ。(反対尋問)2020年3月18日以降転任する前の3月31日まで、また、転任後の4月1日以降も、校長と新任研修報告書について話たことはない。

原告(松田)証言…新型コロナウイルス感染症対策政府専門家委員会が、欧州から帰国した者について二週間の自宅等での待機と公共交通機関不使用を提言した状況の中で、それに該当する原告(当時大阪市立学校の職員で該当するものは一人だけ)が出勤して、もし誰かを感染させるようなことがあれば責任を免れることはできない。当然、出勤しなくていい扱いになるだろうと思っていたのに出勤を指示された。新型コロナウイルス感染症対策の観点から対策本部長・松井市長の判断を求めてほしいと要請したが無視された。2020年3月25日から3月31日の春休み期間、出勤しなければできない初任者研修担当業務も不登校生支援業務もなかった。
※裁判長から、「原告はいつの時点で3月18日からの年休残日数が1日と4時間しかないことを知ったのか」という質問があり、原告は、スイス・ジュネーブへの海外旅行届を出す前に把握していたことを証言⇒被告側主張(3月18日に教頭から伝えられて知ったという主張)が虚偽だという証拠となる証言となった。

判決は5月17日(水)13:15大阪地裁809号法廷

 裁判長が、この証人尋問をもって結審することを告げ、判決日時・場所を5月17日(水)13:15大阪地裁809号法廷と決定してこの日の法廷は終わりました。
 5月17日(水)13:30からは同じ809号法廷で合理的配慮無視の奥野さん「君が代」処分撤回裁判の判決もあります。どちらも同じ裁判体(横田裁判長)による判決です。ご注目ください。報告集会等については追って連絡します。

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