報告 「教職員の政治的行為の制限」に関する、大阪市教育委員会の文書回答

〇 2020年11月1日の「大阪市廃止」住民投票の前に、大阪市教委は9月4日付「住民投票にかかる教職員の政治的行為の制限について」(教育長)文書で、各校園長に「特に別紙・・・に記載の内容について、教職員一人ひとりに対し遺漏なきよう周知徹底を図ってください。」と指示しました。その別紙「特別区設置に関する住民投票において本市教職員が制限される行為」の「1 法的規制」では、「〇当該住民投票において、教育公務員は教育公務員特例法、教育公務員以外の職員(技能労務職等は除く)は地方公務員法及び職員の政治的行為の制限に関する条例に規定される行為が禁止される。(以下略)」と書いています。

〇 組合は9月29日に「緊急の質問書」を出し、「質問の説明」で、

・「公職選挙法」の準用については、その禁止(違法)内容は全て、「公務員の地位を利用して」という条件で、です。さらに、その禁止(違法)内容は全て、「推薦に関与し」「企画に関与し」「指示し、若しくは指導し」「後援団体を結成し」等の、主催者としての行為です。

・公務員にも選挙権があるように、公務員にも住民投票の投票権もあります。そして、公務員にも住民投票の投票権があるのと同じように、公務員にも「都構想住民投票への賛成・反対を表明する」言論・表現の自由はあります。公務員としての勤務時間内は当然制限を受けますが、勤務時間外の言論・表現の自由、例えば「都構想反対!」デモに参加することは、教育公務員も含めて全く合法です。

・「都構想住民投票への賛成・反対を表明する」言論・表現の自由を含めて、公務員には法律上禁止されているかのような内容の9月4日付の文書自体が、違法性があると考えます。

と記載して主張しました。

◎ その後これまで、大阪市民投票後も「教職員の政治的行為の制限」に関する法的規定についての確認の質疑を、文書と面談で重ねてきました。まだいくつかの問題点が残されて継続していますが、現状で1点だけ、以下の確認を報告しておきます。

 ———

(12月7日 大阪市教委[教務部・教職員人事服務監察担当] 回答文書 より抜粋)

  なかまユニオン・大阪市学校教職員支部  支部長 笠松正俊 様

お問い合わせいただいた件について、次のとおり回答します。

【質問事項】

    2 デモについては、企画し、組織し若しくは指導し又は援助することは禁止されているが、参加するだけなら問題ないか。

【回答】

    2 政治的目的をもったデモに単に参加することは差し支えありません。

タイトルとURLをコピーしました